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GUIDE / DAC-⁠IC

D/AコンバーターICとは?DACの種類と分解能・チャネル数・更新速度・出力・電源電圧の選び方

産業計測・制御回路や音響機器に組み込むD/AコンバーターIC(DAC)⁠に⁠つ⁠い⁠て⁠、電圧出力・電流出力・音声用の違い、分解能と精度、更新速度とセトリング時間、基準電圧と電源条件を、メーカーの公式資料からまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

D/AコンバーターICは、デジタル値をアナログの電圧や電流に変える半導体です。先に「何を駆動するか」「電圧か電流か」「何チャネルをどう更新するか」を決めます。計測・制御用は出力範囲と精度、音声用は入力形式とサンプリング周波数を確認し、どちらも電源と後段回路までそろえて選びます。

D/AコンバーターICとは

デジタル値に応じたアナログ信号を出すICです。DAC・D/A変換器とも呼びます。計測回路の設定電圧、機器内の調整電圧、PLCのアナログ出力、電子楽器や音響機器の音声出力に使います。

メーカー比較ページでは、ICの型式ごとに仕様を並べています。USB DACの完成品、評価基板、マイコン内蔵DACは含めません。安定化電源は試験対象へ電力を供給する装置で、DACの信号出力とは分けて選びます。

電圧出力・電流出力・音声用の違い

  • 電圧出力は、デジタル値で設定電圧を変える用途です。TIのDAC80501は基準電圧を内蔵し、MicrochipのMCP4922は外部基準電圧を使います
  • 電流出力は、出力先に合わせてさらに分けます。TIのDAC8760は産業用の4〜20mA出力を持ち、ルネサスのHI1-565ATD-2は波形合成・信号の再構成に使う電流出力DACです。同じ電流出力でも直接置き換えられません
  • 音声用は、PCMやDSDなどの音声データを扱います。旭化成エレクトロニクスのAK4493SEQ、Cirrus LogicのCS43198、ロームのBD34301EKV、NuvotonのNAU8421YGを載せています

この区分は、出力と使う回路による分け方です。R-2Rなど、IC内部の変換回路の方式とは別です。

分解能と精度を分ける

  • DAC80501の分解能は、16bitです。メーカーはINLとDNLも仕様として示しています。分解能だけで出力の正確さを決めません
  • MCP4922の分解能は、12bitです。基準電圧を外部から入れるため、その電圧の誤差も含めて回路を確認します
  • 日清紡マイクロデバイスのNJW5211Vは、8bit・8chの電子調整用です。メーカーの区分は民生用で、産業用認定品としては扱いません

必要な出力の刻みだけでなく、直線性、温度条件、基準電圧、出力アンプと負荷による誤差を確認します。

更新速度・通信クロック・セトリング時間

  • DAC80501の更新速度は、0.2Mspsです。SPIクロックの最大50MHzとは意味が違います
  • MCP4922のセトリング時間は、4.5μsです。SPIクロックは20MHzまでで、データの転送と出力の整定を分けて確認します
  • HI1-565ATD-2のセトリング時間は、75Ω負荷で最大250nsです。別の負荷条件では、同じ時間を保証する値として扱いません
  • NJW5211Vのセトリング時間は、データシートのCL=50pF・RL=10kΩの条件で最大300μsです

音声用のサンプリング周波数は、入力する音声データの条件です。精密DACの更新速度や、制御インターフェースのクロックと一列に並べて速さを判定しません。

出力範囲と電源電圧

  • DAC80501の内蔵基準電圧は、2.5Vです。フルスケールは1.25V・2.5V・5Vに設定できますが、実際の出力振幅は電源と負荷の条件も確認します
  • MCP4922の電源電圧は、2.7〜5.5Vです。フルスケールをVREFまたは2×VREFに切り替えられますが、出力が電源電圧を超える意味ではありません
  • DAC8760の電流出力は、4〜20mA・0〜20mA・0〜24mAです。電圧出力も持ち、単電源10〜36Vまたは最大±18Vの両電源で動かします。負荷抵抗と必要な電圧の余裕を確認します
  • BD34301EKVの電源範囲は、AVCCが4.5〜5.5V、DVDDが1.4〜1.6V、DVDDIOが3.0〜3.6Vです。別の電源系統をまとめて単一電源とは扱いません

複数チャネルと音声入力

  • MCP4922は、LDAC端子で2chを同時に更新できます。チャネル数だけでなく、同時更新の方法まで確認します
  • AK4493SEQは、最大768kHzのPCM入力とDSD512入力に対応します。後段には差動出力を受ける回路を用意します
  • CS43198は、32bit・2chで最大384kHzを扱います。公式の用途区分はPro Audioで、出力レベルは2Vrmsです
  • NAU8421YGは、電子楽器向けにも案内される24bitのステレオDACです。最大192kHzの音声入力と差動アナログ出力を持ちます

見積もりの前にそろえる条件

  • 型式だけでなく、パッケージ・温度等級・購入数量・希望納期をそろえます。HI-565Aのように、同じ製品群に複数の型式がある製品もあります
  • IC単体の費用に加え、外部基準電圧、電源、出力アンプ、フィルターなどの周辺回路を確認します
  • 比較表の価格欄は、確認した公式資料から同条件の価格をそろえられていないため要見積です。販売店の価格と数量条件を混ぜた安さの判定はしていません
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