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GUIDE / SUICHOKU-HANSOUKI

垂直搬送機とは?種類と選び方・エレベーターや簡易リフトとの違い

垂直搬送機(バーチカルコンベヤ・垂直コンベヤ)の3つの型(連続式・往復式・簡易リフト)の違いと選び方、積載質量・揚程・搬送能力の見方、エレベーターとの違い、建築基準法と労働安全衛生法の扱い、簡易リフトの定義と250kgの線、2025年の法改正を、メーカーの公式資料と法令をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

垂直搬送機は、荷物だけを下の階から上の階へ、人の手を借りずに運ぶ搬送設備です。選ぶときは「決まった2か所を続けて運ぶか、いくつもの階へ行き先を分けるか」「一番重い荷と一番大きい荷」「何階まで、何mの高さか」「1階で床を掘れるか」の4つを先に決めます。

垂直搬送機とは

垂直搬送機は、荷台を上下させる部分と、荷台へ荷を自動で出し入れするコンベヤを組み合わせた、荷物専用の搬送設備です(ホクショーの解説による)。人は乗れません。

JIS の分類名では、連続式は垂直スラットコンベヤ、往復式は垂直往復コンベヤと呼びます(ホクショーのカタログによる)。

比較ページには、方式ごとに代表の型式を載せています。

3つの型

連続式(垂直連続搬送機)

  • スラットやトレイが続けて回り、荷を水平のまま上の階・下の階へ運ぶ
  • 決まった2か所のあいだで、短い時間にたくさんの荷を運ぶ。エスカレーターとコンベヤの長所を合わせた方式
  • 出入口が表と裏に分かれるZ型と、同じ側のC型がある。C型の能力はZ型のおよそ半分
  • オークラ輸送機のパーフェクトベヤー PVZ5‑5‑5は、Z型で1時間に1,270個を運ぶ
  • マキテックのMCZ‑100は、揚程を最大25,000mmまで取れる

往復式(垂直往復搬送機)

  • コンベヤやトレーを載せた1つの荷台が、上下を行き来する
  • ボタン一つで好きな階へ運べ、行き先の階がばらばらな荷に向く。エレベーターとコンベヤの長所を合わせた方式
  • ホクショーのオートレーター AEW Cは最大3,000kgのパレットを8階層まで運ぶ
  • 鈴木製機のトレーリフター TWD‑1000はトレー面の最低高さが50mmで、台車やハンドリフトのまま載せられる

簡易リフト

  • 柵や昇降路で囲った小さな搬器を、ホイストやラックで上げ下げして荷だけを運ぶ
  • 労働安全衛生法の定義では、搬器の床面積が1m²以下か、天井の高さが1.2m以下のもの
  • ワタベ産業のYV‑2GHは工事の要らない据え置き型で、単相100Vで動く
  • SDエレメイクのSDリフトは、荷台の幅と奥行を800〜3,000mmの範囲で現場に合わせて作る

選び方

運ぶ量と行き先の階で型を決める

  • 2つの階のあいだでケースを次々に運ぶなら連続式
  • 3階以上で階ごとに行き先が違う荷、重いパレットなら往復式
  • 1日に何回か、台車の荷を上の階へ上げるだけなら簡易リフト

積載質量と荷台の大きさ

  • 一番重い荷、一番大きい荷に合わせる。連続式はスラット1枚あたりの重さで書く製品が多い
  • パレットなら、パレットの寸法と荷の高さまで伝えて見積もりを取る

揚程と建物の工事

  • 揚程は入口と出口の搬送面の高さの差(マルヤス機械の用語集による)
  • 床と同じ高さで出し入れするには、1階で床を掘るピット工事が要る型がある。ピットの要らない低床の型もある
  • 床に開口をあけるなら、防火区画の確認を先にする

エレベーター・法令との違い

垂直搬送機と建築基準法

  • 生産・搬送の設備に組み込まれ、人が荷の出し入れに関わらず、人が乗り込むおそれのない構造のものは、建築基準法の昇降機に当たらないものとして扱われる(大阪市)
  • 小川コンベヤ・鈴木製機は、垂直搬送機は建築確認申請と定期検査報告が無いと説明している。オムニヨシダは年平均4回の自主点検を案内している

簡易リフトと労働安全衛生法

  • 積載荷重0.25t未満の簡易リフトは、クレーン等安全規則の適用から外れる
  • 0.25t以上なら、付ける前に設置報告書を労働基準監督署へ出し、積載荷重の1.2倍の荷で荷重試験をする
  • その後は1か月以内ごとに1回と1年以内ごとに1回の定期自主検査をし、結果を3年間とっておく
  • 搬器に人を乗せてはならない

簡易リフトと小荷物専用昇降機

  • 簡易リフトは「床面積1m²以下または高さ1.2m以下⁠」⁠、小荷物専用昇降機は「床面積1m²以下かつ高さ1.2m以下」
  • 2025年11月1日施行の建築基準法施行令の改正で、簡易リフトは建築基準法のエレベーター・小荷物専用昇降機の規定から外れた
  • 建物の用途を変えて労働基準法の事業場でなくなると、エレベーターか小荷物専用昇降機として建築基準法に合わせる必要が出る(ワタベ産業の資料による)
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