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GUIDE / STEEL-RACK

業務用スチールラックとは?軽量棚・中量棚・パレットラック・移動棚の違いと耐荷重・転倒防止の選び方

倉庫・工場・物流センターで使う業務用スチールラックの4つの種類、1段と1台の耐荷重の読み方、ボルトレスとボルト式の違い、転倒防止とJIS Z 0620、移動棚の床とレール工事を、メーカーの公式資料と規格・法令の案内をもとにまとめました。

2026年10月13日更新

この記事の答え

業務用スチールラックは、倉庫や工場で部品・箱・パレットの荷を段ごとに置いておく鋼製の保管棚です。1段に載せる重さで、軽量棚(150kg/段まで)、中量棚(300kg/段前後)、パレットラック・ネステナー(500kg/段以上)に分かれ、通路を減らして置く量を増やす移動棚もあります。選ぶときは「1段に何kg載せるか」「人の手で出し入れするかフォークリフトか」「床に留められるか」の3つを先に決めます。

業務用スチールラックとは

スチールラックは、鋼の支柱に棚板をかけた保管棚です。スチール棚・物品棚とも呼びます。業務用は、家庭用のメタルラックより1段に載せる重さが大きく、連結や転倒防止の部品もそろっています。逢産業の解説では、ホームセンターで売っているのは1段100kgほどの軽量タイプで、200kgや300kgのタイプは専門業者から買います。

比較ページには、倉庫・工場・物流センター・店舗のバックヤードで使う業務用の保管棚を、メーカーが自社で作るか自社ブランドで売る製品に限って載せています。家庭用だけの製品、自動倉庫(システム一式)、中古、代理店が売る他社製品、オフィスの書庫、店舗の陳列棚は載せていません。

4つの種類

  • 軽量棚:細い支柱に薄い棚板を5段ほど差し込む棚です。小物や部品の箱を手で出し入れします。例はタイガーラックのSO(150kg/段)、福富士のFSP-1(150kg/段)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 中量棚:1段に300kgほどを載せる棚で、ボルトを使わずツメで組むボルトレスが多くあります。例はタイガーラックのYS、ワイ・ケイ・スパックのMEL型、逢産業のアイラック、エレクターのワイヤーシェルフです
  • パレットラック・ネステナー:パレットに載せた荷をフォークリフトで出し入れします。例は三進金属工業のJPD型、オカムラの6P型、ダイフクのニューグッラック、日本ファイリングのP型重量物品棚、エレクターのネステナーです
  • 移動棚:床のレールの上で棚を横に動かし、使う所にだけ通路を開けます。例は金剛のZH(手動)、三進金属工業のスムーズラック(手動)、オカムラの重量型電動モービルラック、日本ファイリングの電動スタックランナーです

耐荷重の読み方

  • 「150kg/段」「300kg/段」⁠は⁠、1段ごとに均等に載せたときの静止荷重です
  • 1段の耐荷重とは別に、1台の上限があります。福富士のFSP-1は1段150kg・1台750kg、エレクターのワイヤーシェルフは多段に組んでも総耐荷重1000kg(本体の重さを含む)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 一か所に集めて載せると、耐荷重は半分になると三進金属工業は注意しています
  • パレットラックのビーム1段の耐荷重は、ビームの有効間口とビーム材の厚みで決まり、間口全体の耐荷重は1段の最大積載質量とビームの段数で決まります(ダイフクの説明)

ボルトレスとボルト式

  • ボルトレス:部材の穴とツメを噛み合わせ、ハンマーで組みます。福富士は、ボルト式の半分の時間で組めると案内しています。移設やレイアウト変更もしやすく、高さと奥行が同じなら支柱を共有して連結できます
  • ボルト式:最上段と最下段の四隅をプレートでボルト止めし、横からの揺れに強くします。タイガーラックのSOは、中段の棚板は工具なしで高さを変えられます
  • ワイヤーシェルフ:エレクターのスーパーエレクターシェルフは、棚板とポールをテーパーで結合し、ボルトもナットも使いません

転倒防止と地震への備え

  • アンカー固定:床や壁にボルトで留めます。効き目は大きいものの、穴をあけるのでレイアウトを変えにくくなります。留めても全く倒れなくなるわけではありません
  • 転倒防止ベース:支柱に付けて床との接地を広げる部品です。アンカー固定ほどの力はありません
  • 天つなぎ・背つなぎ:上部や前後をつないで、倒れにくくします
  • 産業用ラックのJISは JIS Z 0620(日本規格協会、いまの版は2018年2月20日発行)で、パレットラック・ドライブインラック・流動ラック・積層ラック・パレットラック用電動式移動ラックが対象です。三進金属工業は、新JISのパレットラックで地震の横からの力への強度を約20%上げたと案内しています
  • エレクターは、天井へ突っ張るセーフティポールは耐震基準に基づく地震転倒防止器具ではないと注意しています

移動棚の選び方

金剛は自立棚の約2倍、三進金属工業は固定ラックの約1.5〜2倍の保管量になると案内しています。固定の棚では列ごとに通路を取りますが、移動棚は通路を1本にまとめられます。

  • 手動式:ハンドルを回して動かします。電源がいらず、停電のときも使え、費用を抑えられます
  • 電動式:ボタンで動き、通路に人が入ると止まるセンサーや足元の安全バーを持ちます。小口の出荷が多い現場では、通路が開くのを待つことがあります
  • 床:棚を寄せて置くので、床の一か所にかかる重さが固定の棚より大きくなります。床の耐荷重を建築図面で確かめ、足りなければH鋼で補強してレールを敷きます(金剛の説明)。床がたわむと棚が勝手に動くおそれがあります(三進金属工業の説明)
  • レール:後施工アンカーで床に留めるか、コンクリートを打つ前に埋め込みます。床を削らずに置けるレールレス式もあります

置く前に確かめること

  • 床の積載荷重、天井と梁の下の高さ、柱の位置
  • スプリンクラーなど消防設備とのすき間。消防法施行令第12条では、天井の高さが10mを超え延べ面積700m²以上のラック式倉庫にスプリンクラー設備を置きます
  • 積層式の移動物品棚は、建築基準と消防法の決まりが建物や地域で違うので、所轄の行政機関に先に相談します(日本ファイリングの案内)

値段の見方

値段を公開していたのは、15製品のうち5製品です。軽量棚(150kg/段・5段)はタイガーラックのSOが20,372円(税込)、福富士のFSP-1が27,800円。中量棚はタイガーラックのYS(300kg/段・4段)が45,870円(税込)、エレクターのワイヤーシェルフ(4段)が128,000円(税別)。パレットラックは三進金属工業のJPD型(1,000kg/段・2段・単体)が134,160円(税抜)⁠で⁠す⁠。同じ種類で3製品そろわないので、「安め・高め」の判定はしていません。パレットラック・ネステナー・移動棚の多くは、寸法と段数、床の条件を伝えて見積もりを取ります。

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