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GUIDE / SCREW-CONVEYOR

スクリューコンベアとは?種類(Uトラフ・垂直・シャフトレス・フレキシブル⁠)の違いと選び方

粉・粒・汚泥などのばら物を運ぶスクリューコンベア(スクリューコンベヤ)の種類、傾斜角度と長さの限界、搬送能力の考え方、向かない物、スクリューフィーダやベルトコンベヤとの違い、値段の出し方を、各メーカーの公式資料と粉体工学用語辞典をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

スクリューコンベアは、筒やトラフの中で回るらせんの羽根で、粉・粒・汚泥を押して運ぶ搬送機です。選ぶときは「何を運ぶか(粉か、付く・絡む物か)」「どの向きに運ぶか(水平・傾斜・垂直)」「どれだけの距離か」の3つを先に決めます。粉や粒を水平か緩い傾斜で送るならUトラフ型かパイプ型、上へ持ち上げるなら垂直型、汚泥やし渣ならシャフトレス、袋やフレコンから投入口へ曲げて送るならフレキシブルです。

スクリューコンベアとは

回る軸の周りのスクリューで粉粒体を押し進めて運ぶ装置です(粉体工学用語辞典)。トラフ(樋)の上を開けた開放形と、円筒の中に入れた密閉形があり、運びながら混ぜる・乾かす・冷やすこともできます。比較ページでは、メーカーが公式サイトで仕様を出している代表の製品を並べています。

ホッパーの下で量を決めて送り出すスクリューフィーダ(定量供給機)、箱や部品を運ぶユニット型コンベア・ベルトコンベヤ、空気輸送装置、切粉を運ぶチップコンベヤは、このページに入れていません。

種類 運び方 向いている物・⁠⁠⁠場所 掲載した製品の例
水平・傾斜(Uトラフ・パイプ) トラフか鋼管の中で軸付きの羽根を回す 粉・粒を水平か緩い傾斜で送る 三和コンベア 標準スクリューコンベア、大日ハンソー、タニナカO&K SK型
垂直・急傾斜 水平と垂直を組み合わせる、パイプで斜めに上げる 低い受け口から高い投入口へ 井上電設 SC-HV、フクチ産業 FF
シャフトレス⁠(無軸) 軸の無いばね状のスパイラルで押す 脱水ケーキ・し渣・焼却灰、長い距離 日本インカ、サリエント工業、椿本チエイン PSC
フレキシブル チューブの中でスパイラルを回す 袋・フレコンの粉を投入口へ、曲げて通す ユーグロップ FSC

粉・粒を横へ送るなら:Uトラフ型とパイプ型

  • Uトラフ:上のふたを開けて点検・掃除ができます。三和コンベアの標準品は「ケーシング上部の開放が可能で、点検・清掃などのメンテナンスを容易に行うことができます⁠」と案内しています
  • パイプ(鋼管):剛性が高く、粉じんを外に出さずに運べます
  • 標準品で選ぶ:三和コンベアの標準スクリューコンベアは、羽根外径140〜375mm、機長は最長5,000mm、モーター0.2〜2.2kW、材質はSS400とSUS304から選べます。標準は水平用で、傾斜は相談です
  • 傾斜:西村機械製作所は傾斜スクリューコンベアの最大傾斜を30度まで、タニナカO&KのパイプのSK型は0〜50度、U字のSKV型は最大37度としています

上へ持ち上げるなら:垂直・急傾斜

  • 水平と垂直の組み合わせ:井上電設のSC-HVは水平・傾斜・垂直をつなぎ、搬送量0.5〜40m³/h、モーター0.4〜7.5kWの3機種です
  • サニタリーで斜めに上げる:フクチ産業のFFは、スクリュー径75〜145mm、揚程1,200〜5,100mm、能力8〜120L/minで、ワンタッチで分解して水洗いできます
  • 角度の注意:東洋ハイテックは、上向きの角度20°以上は注意が要るとしています。角度が大きいほど1回転で運べる量が減るので、能力は角度ごとにメーカーに確かめます

汚泥・し渣なら:シャフトレス

  • 詰まりにくい:軸が無いので、汚泥が軸に付いて詰まることが少なくなります。日本インカのスパイラルコンベアは、下水処理場の脱水ケーキやし渣を密閉したまま運びます(スパイラル径215〜420mm)
  • 長い距離:サリエント工業の無軸スクリューコンベヤはばね状の羽根で数十mの距離を運べ、椿本チエインのPSCパワースクリューは単一の駆動で数十m以上にできます
  • 運べる量:PSCは、有軸のスクリューと比べて同じ回転数で3倍近くの輸送能力があると案内しています(0.2〜41.9m³/h)

曲げて送るなら:フレキシブル

チューブの中でスパイラルを回して運びます。ユーグロップのFSCは樹脂チューブなら曲げて使え、最大25t/hまで運べる型があります。可動式フレームのモービル型(FSC-M型)は⁠、場所を変えてタンクへの仕込みに使えます。

長さの限界と、向かない物

  • 長さ:有軸のスクリューは中間軸受が傷みやすく、長さは6m以下に制約されます(粉体工学用語辞典)。東洋ハイテックも、シャフトのたるみで5〜6mが限界としています。それより長いならシャフトレスか、2台に分けます
  • 向かない物:粘着性の粉、羽根先とケーシングの隙間に残って固まりやすい物、粒の大きい物(東洋ハイテック)。付く物はリボン羽根やシャフトレス、羽根の形を相談します
  • 動力:ベルトコンベアーより所要動力が比較的大きくなります(東洋ハイテック)

搬送能力の考え方

西村機械製作所は、搬送量を「羽根の有効面積(外径の面積−軸の面積)×ピッチ×回転数×嵩比重×充満率⁠」⁠で計算すると案内しています。同じ径でも、回転数・粉の嵩比重・どれだけ羽根の間を満たすか(充満率)で量が変わります。カタログの能力は条件つきの値なので、搬送物の名前・粒度・嵩比重・水分・温度・付着性を選定シートに書いて、メーカーに選んでもらいます。

スクリューフィーダ・ベルトコンベヤとの違い

  • スクリューフィーダ:仕組みは同じで、ホッパーの下で量を決めて送り出す使い方です。三和コンベアのカタログでも、供給精度の安定性を使った定量供給をスクリューフィーダーとしています。量を管理する定量供給機はフィーダの比較⁠で扱っています
  • ベルトコンベヤ:長い距離を大量に運ぶのはベルトが得意です。スクリューは短い距離を密閉して運び、混ぜる・冷やすこともできます

値段の出し方

スクリューコンベア本体の値段を公式に出しているメーカーは、このページの9社にはありませんでした。羽根や軸受などの部品は、三和コンベアの標準スクリュー羽根のように通販で買えるものもあります。本体は、搬送物・搬送量・機長・傾斜・材質を伝えて見積もりを取ります。三和コンベアはカタログに注文様式を、日本スパイラルは公式サイトに選定シートを載せています。

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