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GUIDE / ZINC-CHLORIDE

塩化亜鉛とは?試薬特級・一級・工業用(赤印・緑印)・水溶液の種類と、純度・不純物規格・価格の選び方

はんだ付けの前処理やめっき、乾電池、活性炭、有機合成の触媒に使う塩化亜鉛(クロール亜鉛)を⁠、試薬特級・一級・工業用の大袋・水溶液に分けて解説。純度、塩基性塩・鉄・鉛の上限、包装量、公開価格、保管の注意をメーカー公式資料と厚生労働省のモデルSDSで確認します。

2026年10月29日更新

この記事の答え

塩化亜鉛は、はんだ付けやめっきの前処理、有機合成の触媒に使う無機塩です。試験や研究に使うなら試薬特級か一級を、工程で量を使うなら工業用の大袋か水溶液を選びます。等級を決めたら、純度と塩基性塩・鉄の上限を規格書で照合し、大袋と水溶液は見積もりで価格と納期を確かめます。

塩化亜鉛とは

塩化亜鉛は化学式ZnCl2の無機塩で、クロール亜鉛とも呼びます(東信化学工業の製品ページ)⁠。白色の粉末や結晶で、空気に触れると潮解します。水に非常によく溶け、25℃の水100mlに432g溶けます。

厚生労働省のモデルSDSは、用途に乾電池、染料・農薬の合成、塩化亜鉛法活性炭の賦活剤、めっき、はんだ付け前の脱酸処理、水処理薬品、防腐剤などを挙げています。

メーカー比較ページでは、品番・等級・包装で特定できる塩化亜鉛の固体と水溶液を載せています。塩化アンモニウムと混ぜた調合済みのフラックス、容量分析用の規定液、有機溶媒に溶かした合成用の溶液は含めません。塩化アンモニウム単体は塩化アンモニウムの比較で、金属の亜鉛は亜鉛の比較で確認します。

等級と形状で分ける4つの種類

  • 試薬特級は、JIS K 8111の特級に合わせた500g前後の品です。純度は98.0%以上で、塩基性塩・鉄・鉛の上限まで規格書に並びます
  • 一級は、純度95.0〜96.0%以上の品です。特級より不純物の上限がゆるく、価格も安くなります
  • 工業用の大袋は、めっきやはんだ付けの工程向けに20kgや25kgの袋で出す粉末です
  • 水溶液は、47〜50%前後に溶かした液です。タンクローリーや10Lの容器で受けます

試薬特級と一級の違い

  • 富士フイルム和光純薬の試薬特級は純度98.0%以上、和光一級は含量96.0%以上です
  • 塩基性塩の上限は、特級が1.2%以下、一級が2.4%以下です
  • 鉄の上限は、特級が5ppm以下、一級が0.004%以下です
  • 不純物の上限が試験に効くなら特級を、日常の調製なら一級を選びます

工業用の赤印と緑印

  • 東信化学工業の赤印は塩化亜鉛99%以上、緑印は90%以上です
  • 緑印は塩化アンモニウムを10%以下まで含みます。赤印は0.3%以下です
  • 鉄の上限は、赤印が0.0003%以下、緑印が0.03%以下です
  • 東信化学工業の粉末は25kg入りのポリエチレン袋で、缶などの別注にも応じます
  • 細井化学工業も、赤印(99%以上)と緑印(90%以上)の粉末を出しています

水溶液の濃度

  • 東信化学工業は、赤印47%液・緑印47%液・50%液をタンクローリーで出しています
  • 林純薬工業の50W/V%塩化亜鉛溶液は、含量48.0〜52.0w/v%で、容量は10Lです
  • 細井化学工業は、50%の液と、ボーメ度で決めた液Be50を出しています

値段

  • 500gで比べると、林純薬工業の一級は2,900円、純正化学の純正一級は3,000円、関東化学の特級は3,900円です(どれも税抜)
  • ナカライテスクのJIS試薬特級は4,200円、純正化学の試薬特級は4,700円、富士フイルム和光純薬の試薬特級は6,000円です(どれも税抜)
  • 20kg・25kgの大袋と水溶液は、どのメーカーも価格を公開していません。見積もりで決めます

保管と取り扱いの注意

  • 空気に触れると潮解するので、容器を密閉してしまいます
  • 試薬の塩化亜鉛は、毒物及び劇物取締法の劇物にあたります。モデルSDSは、施錠して保管するよう求めています
  • 皮膚腐食性と眼に対する重篤な損傷性は、どちらも区分1です
  • 水溶液は中程度の強酸で、塩基と激しく反応します
  • 加熱すると分解して、塩化水素と酸化亜鉛の有毒なヒュームを出します
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