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GUIDE / SPINEL

スピネルとは?工業用粉末・耐火物原料・透明焼結体の違いと選び方

工業用スピネル(アルミン酸マグネシウム)の粉末・耐火物原料・透明焼結体・溶射用粉末を使い分けるために、組成・純度・粒径・比表面積・透過率と価格の読み方をメーカー公式資料で整理しました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

スピネルは、光学窓や耐火物などに使うアルミン酸マグネシウム系の無機材料です。焼結用の微粉末、耐火物に配合する原料、透明焼結体、溶射用の造粒粉末では発注仕様が違います。先に使う工程と供給形態を決め、粉末は組成・粒径・比表面積、透明材は波長・厚さ・透過率を確認します。

工業用スピネルとは

MgAl₂O₄系のスピネル素材を扱います。色やカラットで選ぶ宝石、一般の機械・絶縁用セラミック成形部品とは用途を分けます。

スピネルのメーカー比較では、日本法人のある自社メーカーの製品を、型式や供給形状ごとに比べられます。海外メーカーは日本法人が販売する自社グループ製品を含めます。

供給形態で分ける

  • 焼結・添加用の微粉末は、セラミックスを焼結する原料や焼結助剤に使います。タテホ化学工業のSN-1、岩谷化学工業のSP-12-M、バイコウスキーのS15CR・S30CRが該当します
  • 耐火物用の焼結原料は、組成と粒度を指定して配合します。大村セラテックのMS-100、伊藤忠セラテックのNSP-70・NSP-90、アルマティスのAR 78・AR 90を比べます
  • 透明焼結体は、粉末から焼結された光学材料です。住友電工は光学窓や接合用支持基板向けに、4インチ・6インチのウエハ形状などを案内しています
  • 溶射用粉末は、耐熱・耐食皮膜を作る原料です。フジミインコーポレーテッドのDTS-Q35-53/10は造粒焼結法の製品で、焼結用微粉末とは粒度や投入工程が違います

純度と組成を確認する

「純度」の数字だけで順番を付けず、何を測った割合かを確かめます。

  • SN-1のMgAl₂O₄は、99.9%の代表値です。粒径や熱膨張率の調整も相談できます
  • S15CRとS30CRのスピネル結晶相は、99%以上です。化学成分の純度と同じ指標ではありません
  • MS-100のAl₂O₃とMgOの合計は、製品規格で98.0%以上です。鉱物相にはスピネルとペリクレースがあり、合計成分率をスピネル結晶相の割合と読み替えません
  • NSP-70は、理論組成に近い汎用品です。NSP-90は、NSP-70よりアルミナ分と比重が高い品種です。型式名の数字を成分率と推測しません
  • AR 78の公称アルミナ分は、78%です。AR 90の公称アルミナ分は、90%です。いずれもアルミナリッチのスピネルで、鋼用耐火物に使います

粒径・比表面積の読み方

粉末のD50、骨材のメッシュ指定、溶射用の粒度範囲は別の値です。比較するときは測定法や規定のしかたもそろえます。

  • S30CRのD50は、0.15〜0.3μmです。BET比表面積は25〜28m²/gです
  • SP-12-MのカタログのD50は、0.60μmです。比表面積はカタログが15m²/g、製品Web本文が16.0m²/gと異なるため、発注に適用する仕様をメーカーと合わせます
  • MS-100の標準粒度は、3〜1mm・20〜100mesh・200mesh通過です。荷姿はフレコン1,000kgか紙袋25kgです
  • DTS-Q35-53/10の粒度は、−53+10μmです。これをD50とは扱いません

透明スピネルの透過率と厚さ

住友電工のスピネルは、多結晶・立方晶で光学的に等方な材料です。同社はサファイアより加工性に優れると案内しています。

  • 未コートの可視域の平均透過率は、86%です。波長0.4〜0.8μm・測定厚さ1mmの条件です
  • 未コートの中赤外域の平均透過率は、87%です。波長3〜5μm・測定厚さ4mmの条件です
  • 数値は材料の代表値で、サイズや形状によって変わります。測定に使った厚さを、4インチウエハの供給厚さと読み替えません
  • 透過率は使う波長・厚さ・反射防止膜の有無をそろえて比べ、必要な面精度や加工形状も合わせて問い合わせます

価格と見積もり前の確認

SN-1の商品ページには、kgあたり10,000円以上という価格区分があります。確定単価や税区分の記載ではないため、比較の価格欄には転記していません。

  • 粉末・骨材は、型式、用途、組成・純度の指標、粒度、必要量、荷姿を伝えます
  • 透明材は、供給形状、寸法・厚さ、使用波長、透過率の条件、表面の仕上げを伝えます
  • 代表値・公称値と保証される製品規格を分け、試作評価に使った材料と量産発注の仕様をそろえます

出典は各社の公式製品紹介とカタログです。URLは比較ページの出典一覧⁠にまとめています。確認日は2026年10月28日です。

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