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GUIDE / POTASSIUM-HYDROXIDE

水酸化カリウム(苛性カリ)⁠と⁠は⁠?工業用の液体・フレーク、試薬特級と電子工業用、規定液の違いと、濃度・不純物・荷姿・価格の選び方

カリ塩・軟石鹸・洗浄剤の製造や電池材料、分析に使う水酸化カリウム(苛性カリ)の3つの種類、48%の液体とフレークの選び方、JIS K 8574の試薬特級と電子工業用、0.1mol/Lの規定液、劇物の扱いと値段を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

水酸化カリウムは、カリ塩や洗浄剤の製造、アルカリ電池に使う強アルカリです。苛性カリ(カセイカリ)⁠と⁠も呼びます。工業用の液体・フレーク、試薬の特級と電子工業用、濃度を合わせた溶液(規定液)に分かれます。選ぶときは「何に使うか(原料・食品の工程・分析)」「どの形で受けるか」「どの不純物まで保証してほしいか」の3つを先に決めます。

水酸化カリウムの化学式と性質

水酸化カリウムの化学式はKOHです。AGCの製品ページでは、苛性カリの一般名を水酸化カリウムとしています。富士フイルム和光純薬の説明では、水酸化ナトリウムと並ぶ強塩基で、潮解性が強く、空気中の二酸化炭素を吸収します。水にとても溶けやすく、25℃の水100mLに110g溶けます。

国内では、塩化カリウムの水溶液を電気分解して作ります。同時に塩素と水素ができます。東亞合成は名古屋工場、AGCは千葉工場とタイの工場で作っています。

比較ページには、日本の会社が自社で作る水酸化カリウムを、濃度・等級・包装の単位で載せています。水酸化ナトリウム・塩化カリウム・硝酸カリウムは、それぞれ別の比較ページで扱っています。

3つの種類

  • 工業用の液体とフレークは、塩化カリウムの水溶液を電気分解して作ります。AGCと東亞合成が作っています
  • 試薬の特級は、JIS K 8574の規格で純度と不純物を保証した粒状の試薬です。富士フイルム和光純薬・関東化学・純正化学・ナカライテスク・林純薬工業が出しています
  • 電子工業用は、特級より金属の上限を細かく決めた試薬で、林純薬工業がELグレードを出しています
  • 濃度を合わせた溶液は、0.1mol/Lなどにそろえた規定液です。富士フイルム和光純薬と米山薬品工業が出しています

工業用の液体とフレークの選び方

  • AGCの液体苛性カリは48%以上で、ケミカルタンクローリー、280kgのドラム、ポリ缶で受けられます
  • 東亞合成の液体カセイカリは一般品と低クロル品があり、タンクローリーとドラムで出しています
  • 液体のタンクを置けない所では、東亞合成のフレークカセイカリをフレコンや紙袋で受けて、使う所で溶かします
  • 液体は濃度と温度で固まることがあります。寒い時期は、タンクと配管の温度を先に決めておきます

工業用の規格で見る所

  • 工業用は、水酸化カリウムの濃度に加えて、炭酸カリウム・塩化カリウム・鉄の上限で比べます
  • AGCの一般工業用は、炭酸カリウム0.2%以下、塩化カリウム0.004%以下、酸化第二鉄0.001%以下です
  • 食品の工程で使うなら、AGCの食品添加物の品か、東亞合成の食品添加物適合品を選びます。AGCの食品添加物の品は、鉛2μg/g以下、ヒ素3μg/g以下(KOH当たり)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • ナトリウムを少なくしたいときは、東亞合成のスーパーカリ(低Naカセイカリ)があります。液体とフレークの両方があります

試薬特級と電子工業用

  • 富士フイルム和光純薬の168-21815は、JIS K 8574:2024の特級でJIS認証試薬です。純度85.0%以上、炭酸カリウム1.0%以下、ナトリウム0.5%以下、鉄5ppm以下まで決めています
  • 関東化学の32344-00、純正化学の39040-0301、ナカライテスクの28616-45、林純薬工業の16003625も、純度85.0%以上の特級です
  • 林純薬工業の電子工業用ELは、鉄を3ppm以下に抑え、アルミニウム・カルシウム・ニッケル・亜鉛も10ppm以下と決めています

濃度を合わせた溶液(規定液)

  • 0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液は、水に溶けない酸の定量(容量分析)に使います
  • 富士フイルム和光純薬の166-03915は、保存中に色が付くことがありますが、ファクターには影響しません
  • 米山薬品工業は、エタノール溶液の01978と、水溶液の06704を出しています

水酸化カリウムの危険性と保管の注意

  • 目や皮膚を腐食します。保護眼鏡・ゴム手袋・ゴム長靴を着けて扱います
  • 薄めるときや酸を中和するときは熱が出ます。かき混ぜながら、水酸化カリウム液を少しずつ加えます
  • 濃い液に水や酸を入れると、突沸のおそれがあります
  • 潮解性が強く、二酸化炭素も吸うので、容器は閉めておきます
  • 毒物及び劇物取締法の劇物です。林純薬工業の通販では、注文のときに毒物及び劇物譲受書を出します

購入価格と見積もり

  • 値段を公式に出しているのは、試薬と溶液だけです
  • 試薬特級の500gは、林純薬工業の16003625が2,100円(税抜)、富士フイルム和光純薬の168-21815が2,250円(希望納入価格)、関東化学の32344-00とナカライテスクの28616-45が2,300円(税抜)、純正化学の39040-0301が2,600円(本体)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 電子工業用ELの500gは、林純薬工業の51004285が2,200円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 溶液の500mLは、富士フイルム和光純薬の166-03915が4,000円(希望納入価格)、米山薬品工業の01978が3,000円、06704が1,100円(どちらも税区分記載なし)で⁠⁠⁠⁠す
  • 工業用の液体・フレークは値段を出していないので、濃度・量・荷姿を伝えて見積もりを取ります
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