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GUIDE / MAGNESIUM-HYDROXIDE

水酸化マグネシウムとは?排水中和・排煙脱硫のスラリーと粉、難燃剤用、試薬の違いと、濃度・粒子径・価格の選び方

酸性排水の中和や排煙脱硫に使う水酸化マグネシウムのスラリーと粉、樹脂を燃えにくくする難燃剤用、分析に使う試薬の違い、苛性ソーダや水酸化アルミニウムとの違い、表面処理と粒子径の選び方、値段を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

水酸化マグネシウムは、化学式Mg(OH)₂で表す、水にほとんど溶けないアルカリです。水マグとも呼びます。届く形と使い道で、ローリーで受けるスラリー、袋で受ける工業用の粉、樹脂に混ぜる難燃剤用、分析に使う試薬に分かれます。選ぶときは「中和に使うか、難燃剤に使うか」「液で受けるか、粉で受けるか」「どの数字を保証値として受け入れるか」の3つを先に決めます。

水酸化マグネシウムとは

水酸化マグネシウムは、白い粉の無機化合物で、水にほとんど溶けないアルカリです。工場では、酸性の排水や排ガスの中和と、樹脂やゴムを燃えにくくする難燃剤に使います。

国内のメーカーは海水を原料にしています。日本海水は海水のマグネシウムイオンに消石灰乳を反応させ、宇部マテリアルズは海水と生石灰を反応させてつくります。タテホ化学工業は、海水から塩を取り除いた苦汁(にがり)を原料にしています。

比較ページには、日本の会社が自社で作る水酸化マグネシウムを、品番の単位で載せています。酸化マグネシウム、医薬品・食品添加物用、取扱品として他社の製品を売る会社の品は載せていません。

4つの種類

  • スラリー(液状)は⁠、細かな粒を水に分散させた液です。日本海水のS-35、ナイカイ塩業の35水マグスラリー、宇部マテリアルズの水酸化マグネシウム(スラリー)があります
  • 工業用の粉・顆粒は、袋やフレコン袋で受けます。神島化学工業の#200、タテホ化学工業のMAGSTAR #20、ナイカイ塩業の水マグSPがあります
  • 難燃剤用は、樹脂になじむよう表面を処理した粉です。協和化学工業のキスマ5A、神島化学工業のマグシーズS、タテホ化学工業のECOMAG PZ-1があります
  • 試薬は、分析や試験に使う瓶入りの品です。富士フイルム和光純薬、関東化学、純正化学が出しています

排水の中和と排煙脱硫

  • 日本海水は、苛性ソーダと比べて薬品代を30〜40%節約でき、毒物・劇物の規制にかからないと案内しています
  • 石灰石膏と比べると、産業廃棄物の発生量が抑えられます
  • 排煙脱硫では、排ガスの亜硫酸ガスを中和して亜硫酸マグネシウムにし、酸化させて水に溶けやすい硫酸マグネシウムにします
  • 日本海水のスラリーは、福島県いわき市の小名浜工場から、タンクローリーとケミカルタンカーで届きます
  • ナイカイ塩業の35水マグスラリーは、Mg(OH)₂ 35.0%以上を規格にしていて、40%の品もあります

難燃剤としての選び方

  • 協和化学工業は、キスマ5について腐食ガスが発生せず、煙の発生が極めて少ないと案内しています
  • 表面処理は樹脂に合わせて選びます。キスマ5Aは高級脂肪酸、マグシーズSはシランカップリング剤で処理していて、ECOMAG PZ-1は流動性を上げた半導体封止材向けです
  • 粒子径は、キスマ5Aが0.83μm、マグシーズSが1.0μm、ECOMAG PZ-1が1.5μmです(分析一例・品質特性例・代表値)
  • 水酸化アルミニウムとの違いは分解する温度で、タテホ化学工業の代表値ではECOMAG PZ-1が431°C、水酸化アルミニウムが311°Cです

試薬の等級と値段

  • 関東化学の25012-01は鹿1級で、純度は>95.0%(滴定)⁠で⁠す⁠。500gで9,000円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 富士フイルム和光純薬の137-12215は和光一級で、粒度0.4〜0.8μmと含量97.0%以上を規格にしています。500gの希望納入価格は7,960円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 純正化学の39220-1504は化学用で、250gの本体価格は2,400円です
  • 工業品の値段は、タテホ化学工業だけがkgあたりの価格帯を出していて、MAGSTAR #20は200円以上1,000円未満です。ほかは量と荷姿を伝えて見積もりを取ります

しまうときの注意

  • 水があると二酸化炭素を吸って、ヒドロキシ炭酸マグネシウムに変わります。湿気を避けて密栓してしまいます
  • 工業品の数字は代表値・分析一例のことが多いので、受け入れの規格はメーカーと決めます
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