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GUIDE / HYDROGEN-PEROXIDE

過酸化水素とは?工業用・試薬・高純度・食品添加物の違いと、濃度・不純物規格・荷姿の選び方

工場の漂白・酸化・洗浄や分析試験に使う過酸化水素水を、濃度・グレード・不純物規格・荷姿で選ぶ方法を整理。メーカーの公式製品ページと規格書から、価格と容量、電子工業用と分析用の違いも確認できます。

2026年10月28日更新

この記事の答え

過酸化水素は、紙や繊維の漂白、化学品の酸化、洗浄や分析試験に使う薬品です。購入するときは「使う工程とグレード」「濃度と不純物の上限」「容量と受入方法」を先に決めます。同じ濃度でも工業用・試薬用・高純度用・食品添加物用では規格が違うため、濃度表示だけで代用を決めません。

過酸化水素とは?化学式・分子式と用途

過酸化水素の化学式(分子式)はH2O2で、その水溶液を過酸化水素水と呼びます。工場では紙パルプや繊維の漂白、化学反応の酸化剤・還元剤、部品や配管の洗浄に使います。分析試験では、試験法で指定されたグレードや不純物規格を満たすものを購入します。

出典:新酸素化学 工業用35%過酸化水素のSDS⁠の成分情報と用途例。確認日は2026年10月28日です。

過酸化水素の比較ページでは、自社製造メーカーの製品を、品番やグレード・濃度の単位で載せています。家庭向け完成品、医薬品、過炭酸ナトリウムや過酢酸などの別成分、代理店が扱う他社製品は含みません。

用途・規格で分ける種類

  • 工業用は、漂白や製造工程の酸化反応に使う原料です。三菱ガス化学や保土谷化学工業は、工業用規格の35%・45%・60%を案内しています
  • 試薬用は、分析や試験の規格を指定して購入します。富士フイルム和光純薬の試薬特級、純正化学の純正一級、ナカライテスクのナカライ規格一級などがあり、等級名だけで不純物の上限が同じとは限りません
  • 高純度用は、電子工業の洗浄や超微量元素分析で使います。ADEKAのウエハ洗浄用、林純薬工業の電子工業用EL、関東化学の分析用Ultrapurは、用途と保証項目を分けて確認します
  • 食品添加物用は、食品添加物規格を指定して購入するものです。保土谷化学工業は35%品を工業用と別に案内しています。用途ごとの使用条件もメーカーに確認します

出典:三菱ガス化学、保土谷化学工業、ADEKA。

濃度と不純物規格の選び方

濃度は工程で指定された値と、製品規格書の保証範囲を照らし合わせます。製品名にある濃度と、出荷時の保証範囲を区別して注文します。pHは製品ごとのSDSの「物理的及び化学的性質」で確認します。新酸素化学の工業用35%品のSDSにも記載があります。

  • 富士フイルム和光純薬の081-04215は、濃度が30.0〜35.5質量%です。蒸発残分は0.005質量%以下、鉄は0.2ppm以下、銅は0.1ppm以下と規格書にあります
  • 純正化学の23155-1250は、濃度が35.0%以上です。蒸発残分は0.03%以下、鉄は1ppm以下で、上記の試薬特級と保証値が異なります
  • 林純薬工業の電子工業用ELは、濃度が29.0〜32.0%で、微量金属をppmレベルで保証します。個別元素の上限は製品規格書を取り寄せて確認します

分析する元素が決まっているなら、その元素の不純物上限を購入仕様に記入します。高純度という名称だけで決めず、測定を妨げる元素と保証値を照合します。

出典:新酸素化学のSDS、富士フイルム和光純薬の製品規格書、純正化学の製品規格書、林純薬工業の電子工業用EL⁠。

電子工業用と分析用の違い

  • ADEKAのアデカスーパー ELは、濃度31%で、シリコンウエハやデバイスの洗浄に使います
  • ADEKAの高純度過酸化水素HPは、濃度35%で、化学研摩や装置配管の洗浄に使います。同じメーカーでも洗浄対象が違います
  • 関東化学の18084-2Bは、Ultrapurの250mL品です。Ultrapurシリーズは超微量元素分析向けに開発され、専用クリーンルームでの精製とPFAボトルへの封入を案内しています

洗浄なら対象物と工程条件、分析なら測定する元素と試薬由来の汚染を確認します。シリーズ全体の説明にある保証項目を、個別製品の保証値として読み替えないようにします。

出典:ADEKAの用途一覧、関東化学のUltrapur⁠。

荷姿・容量と価格

  • 新酸素化学の工業用35%品は、20kgポリエチレン缶や1tコンテナで供給します。大口用にはタンクローリーがあり、1tコンテナは35%濃度品のみです
  • 三菱ガス化学は、ポリ缶のほかドラム・コンテナ・ローリーなどを案内しています。濃度別の供給条件と充填量は見積もり時に確認します
  • ナカライテスクの20779-65は、500mLで定価1,450円税抜です
  • 純正化学の23155-1250は、1kgで本体価格2,600円です
  • 関東化学の18084-2Bは、250mLで29,000円税抜です

容量やグレードが違う価格を、そのまま高い・安いと判定しません。使用量・規格・税区分・配送条件をそろえて比較します。工業用では、受入設備や補給の頻度も荷姿と一緒に決めます。

出典:新酸素化学の荷姿、ナカライテスク、純正化学、関東化学。価格の確認日は2026年10月28日です。

過酸化水素水の分解と保管・取り扱い

新酸素化学の工業用35%品のSDSには、異物が混入すると分解し、酸素ガスと熱が発生して容器の破損や液の飛散につながるおそれが記載されています。保管・取り扱いでは、次の注意を示しています。実際の作業では、購入した製品の最新版SDSと事業所の作業手順に従います。

  • 重金属・アルカリ・有機物などの異物を混ぜない
  • 容器から出した液を元の容器に戻さない
  • 通気孔付きの専用栓を使い、完全密封を避ける
  • 日光を避けて涼しい場所で保管し、可燃物から離す

容器や栓を自己判断で替えず、補給方法までメーカーに確認してから発注します。家庭向けの製品や医薬品との置き換えは、この比較の対象外です。

出典:新酸素化学 工業用35%過酸化水素のSDS⁠。

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