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GUIDE / ETHYLENEDIAMINE

エチレンジアミンとは?工業用・特級・EP品の違いと選び方

エチレンジアミン(EDA)の用途、工業用原料と試薬の違い、特級(GR)とEPの規格、純度・比重・不純物・容量・価格の選び方を、メーカー公式資料と製品規格書から整理しました。劇物・危険物としての扱いもまとめます。

2026年11月1日更新

この記事の答え

エチレンジアミンは、エポキシ樹脂硬化剤やキレート剤の原料、合成・分析試験に使うアミンです。発注するときは、原料か試験かを決め、試薬なら特級(GR)かEPかを選び、純度の試験方法と比重・不純物の規格を照合します。劇物で危険物第4類第二石油類なので、購入の書類と保管量も先に決めます。

エチレンジアミンとは

別名はEDA、1,2-ジアミノエタンで、CAS番号は107-15-3です。外観は無色澄明の液体で、水とエタノールに極めて溶けやすい性質があります(⁠富士フイルム和光純薬の製品情報、関東化学の製品情報)。

メーカー比較で扱うのは、単一物質の無水品です。EDTAなどの誘導体はキレート剤の比較で扱い、ジエチレントリアミンやピペラジンなど他のエチレンアミン、濃度を決めた水溶液や分析用標準液は含めません。

エチレンジアミンは何に使う?用途とグレードの違い

  • 工業用原料は、エポキシ樹脂硬化剤・キレート剤・農薬・紙力増強剤などを作るときに使います。東ソーはこれらをエチレンアミンの用途として案内しています(東ソーの資料)⁠。
  • 特級試薬(GR)は、分析や合成試験で使います。純度に加えて、比重・強熱残分・重金属などの規格を確かめます。
  • EP品は、特級ほど規格項目を求めない合成原料や試作で使います。林純薬工業のEP品は、含量と比重を規格書で決めています。

試薬は試験研究用です。和光は、試験研究以外の用途や原料に使うときは営業部門に問い合わせるよう案内しています。

化学式と分子量

林純薬工業の製品ページでは、分子式はNH2CH2CH2NH2、分子量は60.10です(林純薬工業のGR品)。関東化学は、引火点34℃、沸点116〜117℃、融点8.5℃を載せています。沸点や融点は参考の物性で、製品の保証値ではありません。

純度の表記と規格項目をそろえる

同じ「99%」前後でも、試験方法と保証項目が違います。

  • 林純薬工業のGR品の品番は、05000785です。含量はGCで99.5%以上、強熱残分は0.01%以下、比重は0.898〜0.902です。
  • 林純薬工業のEP品の品番は、05000795です。含量はGCで99.0%以上、比重は0.898〜0.902です。
  • 純正化学の純正特級の品番は、17485-0430です。純度99.0%以上で、比重0.897〜0.910、重金属(Pbとして)0.002%以下を決めています。
  • 和光特級の053-00936は、規格含量を滴定で99.0+%としています。関東化学の鹿特級14090-00は、滴定で>99.0%です。

数値は林純薬工業のGR規格書、EP規格書、純正化学の規格書⁠によります。必要な項目を横に並べて、同じ条件で読みます。

容量と価格をそろえて比べる

公開価格は2026-11-01に確認した500mLの掲載値です。

  • 米山薬品工業のEP品01651は、2,000円です。税区分の記載はありません。
  • 林純薬工業のEP品05000795は、希望納入価格2,300円です。税抜です。
  • 和光特級の053-00936と林純薬工業のGR品05000785は、希望納入価格2,500円です。どちらも税抜です。
  • 関東化学の14090-00は、3,000円です。税抜です。
  • 純正化学の17485-0430は3,000円、米山薬品工業のGR品36296は3,500円です。どちらも税区分の記載はありません。

規格と税区分が違う価格を、そのまま安い・高いと判定しません。工業用品は公開価格がなく、見積もりで決まります。東ソーは2026年4月21日納入分から、エチレンジアミンを現行価格から1kgあたり60円以上値上げすると告知しています(東ソーのお知らせ)⁠。

劇物・危険物としての扱い

関東化学の表示では、毒劇法で劇物、消防法で危険物第4類第二石油類の水溶性液体です。化管法の第一種指定化学物質にもあたります。林純薬工業の通販では、注文時に毒物及び劇物譲受書の提出を求めています。

和光特級は暗所での保存を指定し、林純薬工業のEP品は常温保管です。引火点が34℃なので、火気を離し、危険物の保管量と置き場所を管理します。取り扱いと廃棄は、購入する製品の最新版SDSに従います。

見積もり前に決めること

  • 使う工程と目的を伝えます。硬化剤やキレート剤の原料、一般試験、合成試験を区別します。
  • 保証純度と試験方法、比重や不純物の上限を指定します。参考物性を保証値の代わりにしません。
  • 使用量と包装量を決めます。試薬は25mLから1Lまであり、原料はkg単位の取引です。
  • 劇物の譲受書、製品規格書、ロットの試験成績書、最新版SDSをそろえます。
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