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GUIDE / BUTYL-ACETATE

酢酸ブチルとは?工業用と試薬の違い、純度・水分・荷姿・価格の選び方

塗料・ラッカー・インキの溶剤や試験に使う酢酸ブチル(酢酸n-ブチル)について、工業用・一般試薬・電子工業用・脱水用の違い、純度と水分の読み方、荷姿と価格の選び方をメーカー公式資料で解説します。

2026年11月1日更新

この記事の答え

酢酸ブチルは、塗料・ラッカー・インキの樹脂を溶かすエステル系の溶剤です。工業用・一般試薬・電子工業用・脱水用では、保証している項目が違います。使う工程や試験法を先に決め、純度だけでなく水分・不揮発物・金属不純物の規格と荷姿をそろえて買います。

酢酸ブチルとは

酢ブチ、ブチルアセテートとも呼ぶエステル系の有機溶剤です。単に酢酸ブチルと言えば、酢酸n-ブチルのことです。三協化学は、ニトロセルロースや樹脂、エナメル、ラッカーの溶剤、接着剤の製造などに使うと案内しています。

メーカー比較には、工業品や自社試薬を作る会社の製品を、品番・グレード・荷姿の単位で載せています。酢酸イソブチルなどの異性体、酢酸エチル、混合シンナーは含めていません。

選ぶときは3つを先に決める

選ぶときは「何に使うか」「どの規格を求めるか」「どれだけ使うか」の3つを先に決めます。

  • 製造工程で樹脂を溶かすなら、工業用の缶やドラムを選びます
  • 試験法が等級を決めているなら、試薬特級などの等級と規格書を合わせます
  • 電子部品の工程やRoHS2の分析なら、用途を決めたグレードを選びます
  • 水を嫌う合成なら、水分の上限を決めた脱水品を選びます

用途とグレードの違い

  • 工業用は、塗料・印刷インキ・シンナーの製造に使います。ダイセルのBAは大竹工場で作る品で、純度99.0%以上、色相ハーゼン10以下を基本性状に出しています
  • 一般試薬は、試薬特級・GRなどの等級で買います。ナカライテスクの06006-15はJIS試薬特級で、純度99.0%以上をGCで決めています
  • 分析・電子工業用は、用途を決めて作ったグレードです。関東化学の05839-08はRoHS2対応用、林純薬工業の51055686は電子工業用です
  • 脱水用は、水分を低く抑えた有機合成用です。富士フイルム和光純薬の023-13265は、水分0.005%以下です

工業用・電子工業用という名前だけで、別の会社の製品を同じ規格とは決められません。

純度と水分は別に読む

GCで測る純度と、水分の上限は別の項目です。純度の数字だけでは、水の少なさはわかりません。

  • 富士フイルム和光純薬の試薬特級028-03266は、純度99.0%以上、水分0.1%以下、不揮発物0.002%以下です
  • 同社の脱水品023-13265は、純度99.0%以上で、水分は0.005%以下まで抑えています
  • 林純薬工業の02002395は、水分0.1%以下、不揮発物0.002%以下、酸0.003%以下です
  • 林純薬工業の電子工業用51055686は、含量99.8%以上で、鉄5ppb以下・銅1ppb以下などを規格に入れています

製品ページに保証値が無い項目は、発注の前に規格書を取り寄せます。国産化学の2121000は、カタログに純度の記載がありません。

荷姿と価格をそろえる

  • ダイセルのBAは缶15kg・ドラム180kg・ローリー、三協化学は一斗缶15kg・ドラム缶180kg・ローリーで出しています
  • 試薬の500mLでは、林純薬工業の02002395が1,700円(希望納入価格・税抜)、関東化学の04349-00が2,100円(税抜)、ナカライテスクの06006-15が2,310円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 富士フイルム和光純薬の脱水品023-13265は、500mLで5,400円です
  • 国産化学・純正化学・米山薬品工業・富士フイルム和光純薬の価格は、取った製品情報に税区分の表示がありません。見積もりのときに税と送料を確かめます

同じ500mLでも、試薬特級と脱水品では保証している項目が違います。価格を比べる前に、等級と規格をそろえます。価格は2026-11-01に公式サイトで確かめました。

沸点・引火点と取り扱い

林純薬工業は沸点を約126℃、三協化学は引火点を22℃と出しています。消防法では第2石油類の非水溶性液体で、有機溶剤中毒予防規則では第2種有機溶剤です。

  • においは、リンゴやナシのような果実のにおいです
  • 吸い込まず、粘膜や皮膚に付けないよう、排気しながら扱います
  • 火気を避け、着火源のない場所で扱います
  • 脱水品は、開けたあとに水を吸います。取り出し方を決めてから使います
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