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GUIDE / BRASS-MATERIAL

黄銅(真鍮)⁠と⁠は⁠?快削黄銅・鍛造用黄銅・鉛レス黄銅の違いと素材の選び方

部品の素材に使う黄銅(真鍮・真ちゅう)の種類と合金番号、鉛・カドミウムの量、棒・板・条・線の寸法、引張強さ、価格を確かめる順序をメーカーの公式資料でまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

黄銅は、銅と亜鉛の合金で、真鍮(真ちゅう)⁠と⁠も呼ぶ金属材料です。素材を選ぶときは「合金番号」「形状と製法」「鉛・カドミウムの量」を先に決めます。削るならC3604などの快削黄銅、鍛造するならC3771などの鍛造用黄銅、鉛を減らしたいなら鉛レス・低鉛黄銅、プレスや転造ならC2600系の板・条・線です。価格は条件をそろえて見積もります。

黄銅とは

黄銅は、銅に亜鉛を加えた合金です。真鍮(真ちゅう)⁠と⁠も呼び、英語ではbrassです。開明伸銅は、適度な強度と切削性を持つ扱いやすい合金として、建築金物や電気・機械部品、自動車部品に使われると案内しています。

黄銅のメーカー比較は、自社の工場で押出・引抜・圧延・伸線をしているメーカーの、加工前の棒・平角・板・条・線を並べています。純銅や銅合金全体は非鉄金属の比較、りん青銅などは青銅の比較に分けています。完成した継手・バルブ、商社が売る他社材は含みません。

出典:開明伸銅 伸銅製品⁠。

合金の種類と違い

  • 快削黄銅は、鉛を加えて切りくずを細かく切れるようにした合金です。日本伸銅は、快削黄銅棒を電子機器や自動車部品、水栓の素材として案内しています
  • 鍛造用黄銅は、快削黄銅より鉛を抑えて熱間鍛造に向けた合金です。キッツメタルワークスの比較表では、鉛の代表値がC3604で3.2%、C3771で2.5%です
  • 鉛レス・低鉛黄銅は、鉛を抑えた黄銅です。キッツメタルワークスのZNメタルは鉛0.01%以下、サンエツ金属のPB02は鉛0.20%以下です
  • C2600系の黄銅は、鉛をほとんど含まず、曲げや転造に向きます。開明伸銅は、C2700を冷間加工性・転造性がよい合金として案内しています
  • 海水に触れる部品にはネーバル黄銅、強さが要る軸には高力黄銅もあります。権田金属工業は、快削・鍛造用・ネーバル・高力の各黄銅を製造できると案内しています

出典:日本伸銅 黄銅棒、キッツメタルワークス キーパロイ ZNメタル、サンエツ金属 低鉛黄銅棒、開明伸銅 合金・製造範囲、権田金属工業 黄銅丸棒⁠。

鉛とカドミウムの量を決める

RoHS指令は、カドミウム100ppm以下、鉛1000ppm以下を基準にしています。黄銅棒の鉛には、当分の間4%以下とする特例があります。

  • 権田金属工業のカドミノンCN34-75は、カドミウム75ppm以下の快削黄銅丸棒です
  • 日本伸銅の4REは、社内規格でカドミウムを75ppm未満に管理した鍛造用黄銅棒で、端面と縄を紫にして一般材と分けています
  • サンエツ金属のPB02は、米国改正安全飲料水法の閾値に対応した低鉛黄銅棒です

鉛を抑えると、削りやすさは下がります。サンエツ金属は、低鉛黄銅の切削性が元の合金より下がると案内しています。鉛レス材に変えるときは、工具や送りを見直します。

出典:権田金属工業 黄銅丸棒、日本伸銅 黄銅棒、サンエツ金属 低鉛黄銅棒⁠。

棒・平角・板・条・線をどう選ぶか

  • 丸棒は、自動旋盤で削る部品の素材です。権田金属工業は、快削黄銅丸棒を直径50〜450mm超まで案内しています
  • 平角は、四角い部材を切り出す素材です。開明伸銅は、C3604BDのフラットバーを汎用ダイスのサイズ表から受注生産し、最少ロットは130kgです
  • 板は、厚さで選びます。三谷伸銅の黄銅板は、許容差表が厚さ1.8〜16mmです
  • 条は、厚さと質別で選びます。古河電気工業のC2680は、質別SHで厚さ0.15〜1.5mmです
  • 線は、線径で選びます。三谷伸銅の黄銅線は許容差表が線径0.5を超え10mm以下、丸菱金属工業の極細黄銅線は線径40μmからです

出典:開明伸銅 サイズ表、三谷伸銅 圧延製品、三谷伸銅 棒・線製品、古河電気工業 黄銅(条)、丸菱金属工業 黄銅線⁠。

強さは条件をそろえて比べる

  • 古河電気工業のC2680は、質別SHで引張強さ570〜670MPaです。同じ合金でもOからESHまで質別があり、強さが変わります
  • キッツメタルワークスのZNメタル-2は、引抜棒の代表例で引張強さ440N/mm²です
  • 同社の比較表では、C3771の押出棒の代表例が350N/mm²です

代表値は納入品の保証値ではありません。質別・太さ・製法をそろえて比べます。

出典:古河電気工業 黄銅(条)、キッツメタルワークス キーパロイ ZNメタル⁠。

価格と見積もり

今回の資料では、製品の値段を公開しているメーカーはありませんでした。素材の値段は銅と亜鉛の相場に左右されます。権田金属工業は、2026年10月の国内銅建値を2,380円/kgと出しています。

見積依頼では、合金番号・形状・製法・質別・寸法・長さ・数量と、鉛やカドミウムの管理値をまとめます。相場の値と、加工・切断を含む製品の値段は分けて扱います。

出典:権田金属工業、各社の製品資料。公式資料の確認日は2026年10月28日です。

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