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GUIDE / BENZENE

ベンゼンとは?一般試薬・分析用・脱水品の違いと純度・価格・荷姿の選び方

化学合成・材料研究・分析試験で使うベンゼンについて、化学式・分子量、用途別のグレードの違い、水分・不揮発物・吸光度の規格、荷姿と価格、毒性と保管条件をメーカー公式資料で確認できます。

2026年10月28日更新

この記事の答え

ベンゼンは、化学品の合成原料や試験研究・分析の溶媒に使う芳香族炭化水素です。試薬を選ぶときは、試験法の指定グレード、水分・不純物の上限、包装量を先に合わせます。分析用は吸光度、脱水品は水分とガス封入も確認します。名前が似たベンジンとは別物です。

ベンゼンとは?化学式・分子量と用途

ベンゼンはCAS RN 71-43-2、化学式(分子式)C6H6の物質で、ベンゾールとも呼びます。富士フイルム和光純薬の製品ページに記載された分子量は78.11です。工業用はスチレン・フェノール・シクロヘキサンなどの原料に、試薬は試験研究や分析の溶媒に使います。

ベンゼンのメーカー比較では、自社ブランドの試薬を作るメーカーの製品を、品番・グレード・純度・不純物規格・荷姿で分けて掲載しています。希釈した標準液、重水素化品、ベンゼンの誘導体は含めていません。工業用は品質規格だけでなく荷姿まで確かめて発注するため、今回は比較表への掲載を見送りました。

出典:三菱ケミカルの製品説明、ナカライテスクの製品情報、和光の製品情報⁠。

何に使う?一般試薬・分析用・脱水品の特徴と違い

  • 一般試薬は、特級・GRなどの等級を指定して使います。和光の024-00706はJIS K8858特級適合品で、純度・水分・不揮発物などの規格があります
  • 精密分析用は、測定の邪魔になる成分まで確認します。和光の021-06615は、低バックグラウンドの抽出溶媒として案内され、波長別の吸光度を規定しています
  • HPLC用は、試験法が高速液体クロマトグラフィー用を指定するときに照合します。関東化学の04084-1Bは純度99.7%超、1L包装です。精密分析用と同じ不純物規格だとは決めつけません
  • 脱水品は、水分を嫌う反応で水分の上限を指定して使います。関東化学の04978-05は水分0.001%以下、アルゴン封入の500mL包装です

出典:和光の試薬特級、精密分析用、関東化学のHPLC用、脱水品。

純度だけでなく水分と不揮発物を見る

純度の数字が近くても、管理する不純物の上限が違います。試験法や工程が許す水分・残分と、製品規格書を照合します。

  • 和光の一般試薬024-00706は、純度99.5%以上、水分0.04%以下、不揮発物0.001%以下です。いずれも質量分率の規格です
  • 純正化学の68155-0330も、純度99.5%以上、水分0.04%以下、不揮発物0.001%以下を規定しています
  • 林純薬工業の02000645は、硫黄化合物をSとして0.003%以下としています
  • 和光の精密分析用021-06615は、含量99.8%以上、水分0.02%以下、不揮発物5ppm以下、チオフェン0.2ppm以下です
  • 米山薬品工業の04402は純度99.50%の表示ですが、ページには以上・超の記号がありません。ほかの製品の保証下限と同じ読み方をせず、発注時に確認します

出典:和光の特級規格書、純正化学の規格書、林純薬工業の規格、和光の精密分析用規格書、米山薬品工業の製品情報⁠。

分析に使う波長の吸光度を確認する

和光の精密分析用021-06615は、280nmで0.60以下、300nmで0.05以下、330nmで0.02以下、340〜400nmで0.01以下です。使う波長と試験条件を合わせて選びます。別グレードの純度だけを見て、同じ吸光度だと判断しません。

出典:和光の精密分析用規格書⁠。

荷姿と価格を合わせる

次は2026年10月28日に確認した包装単価です。値段を比べる前に、包装量・グレード・税区分をそろえます。

  • 林純薬工業の02000645は、500mLで1,500円(税抜・希望納入価格)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 純正化学の68155-0330は、ガラス細口ビンの500mLで1,600円(税抜・本体価格)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 和光の024-00706は、500mLで1,750円(税抜・希望納入価格)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • ナカライテスクの04017-93は、JIS試薬特級の3Lで6,050円(税抜・定価)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 米山薬品工業の04402は、500mLで1,400円ですが、製品ページに税区分の記載がないため、発注前に確認します

大きな包装へ変えるときは、保管場所と使用量も見直します。小分けで使い切れるか、開封後の水分や汚染をどう管理するかを決めてから手配します。

出典:林純薬工業、純正化学、和光、ナカライテスク、米山薬品工業。

ベンジンと取り違えない

JOGMECの用語辞典は、ベンジンを工業ガソリンの一種と説明しています。ベンゼン単体とは分けて扱い、注文書はカタカナの名前だけでなく、CAS RN・品番・グレード・容量まで書きます。

出典:JOGMEC「ベンジン」⁠。

ベンゼンの性質と取扱条件:沸点・密度・引火点

和光の024-00706の製品ページでは、沸点は約80℃、密度は0.877〜0.879g/mL(20℃)⁠で⁠す⁠。純正化学のSDSは引火点を密閉式で-11℃と示しています。参考物性の数値を、不純物の保証値や作業条件へ置き換えないようにします。

毒性・人体への影響と保管条件は製品SDSで確認

純正化学のSDSには、引火性の高い液体・蒸気と発がんのおそれの記載があります。換気の良い涼しい場所で容器を密閉し、使用前に換気設備と保護具を確認します。保護手袋は材質だけで決めず、使用条件に応じた浸透時間を手袋メーカーへ照合します。

出典:和光の製品情報、純正化学のSDS⁠。

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