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GUIDE / AMMONIUM-NITRATE

硝酸アンモニウムとは?試薬特級・一級・高純度品・大袋の種類と純度・不純物規格・価格の選び方

分析の試液づくりや研究・製造の原料に使う固体の硝酸アンモニウム(硝安)を、試薬特級・一級・高純度品・20kgの大袋に分けて解説。純度、塩化物・硫酸塩・鉄の上限、pH、包装量、公開価格をメーカー公式資料で確認します。

2026年10月31日更新

この記事の答え

硝酸アンモニウムは、肥料や火薬の原料、分析の試薬に使う酸化性の無機塩です。試薬を買うときは、試験法や工程が求める等級を決め、純度と不純物の上限を規格書で照合します。500gの試薬特級は2,400〜2,900円(税抜)の範囲にそろい、20kgの大袋は問い合わせで決まります。強い酸化剤なので、しまい方まで先に決めておきます。

硝酸アンモニウムとは

硝酸アンモニウムは化学式NH4NO3の無機塩で、硝安とも呼びます。白色の結晶や結晶性粉末で、吸湿性があり、水に極めて溶けやすい物質です。25℃で水100gに214g溶け、融点は169.6℃です(富士フイルム和光純薬の製品情報)⁠。

厚生労働省のモデルSDSは、主な用途を肥料、火薬原料、硝酸塩原料、ペニシリンの培養、冷却剤としています。

メーカー比較ページでは、品番・グレード・包装量で特定できる試薬の固体を載せています。調製済みの水溶液や規定液、肥料・爆薬として売る銘柄は含めません。原料の酸は硝酸の比較、ほかの硝酸塩は硝酸カリウムと硝酸ナトリウム⁠で確認します。

等級と包装で分ける種類

  • 試薬特級は、JIS K 8545の特級に合わせた品です。純度は99.0%以上で、塩化物や鉄の上限まで規格書に並びます
  • 一級は、純度98.0%以上の品です。特級より強熱残分や鉄の上限がゆるく、厳しい不純物管理の要らない調製に使います
  • 高純度品は、関東化学のPrimepure(M)のように純度99.9995%を超える品です。50g入りで、微量分析に使います
  • 大袋は、20kgで買う品です。米山薬品工業の03096と関東化学の特級01303-80が20kgです

これは発注のときの区分です。袋の大きさだけで等級を決めず、使い道と規格を先に確かめます。

JIS K 8545の特級を規格書で読む

  • 富士フイルム和光純薬の017-03235は、JIS K 8545:2007による規格書で、純度99.0%以上、塩化物3ppm以下、鉄2ppm以下です
  • ナカライテスクの02524-45は、JIS K8545-2007に準拠した試薬特級です。硫酸塩は0.002%以下、強熱残分は0.01%以下と書いてあります
  • 林純薬工業の特級01002375は、亜硝酸塩2ppm以下、鉛3ppm以下まで規格書に示しています

これらは合否を決める規格値です。納入するロットの実測値とは分け、必要なら試験成績書も取り寄せます。製品ページに数字がない項目を、同じ等級の他社品から補わないでください。

出典は富士フイルム和光純薬の規格書、ナカライテスクの特級規格書、林純薬工業の特級規格書です。

特級と一級の違い

  • 林純薬工業の特級01002375は含量99.0%以上、一級01002385は98.0%以上です
  • 強熱残分は、特級が0.01%以下、一級が0.02%以下です
  • 鉄の上限は、特級が2ppm以下、一級が4ppm以下です
  • 塩化物は、特級が3ppm以下、一級が0.001%以下です
  • pHの幅は、特級も一級も4.5〜6.0です(50g/L・25℃の水溶液)

一級でも足りる作業はありますが、試験法が特級を指定しているときは特級を使います。

包装量と公開価格

  • 林純薬工業の特級01002375は、500gで希望納入価格2,400円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • ナカライテスクの特級02524-45は、500gで定価2,770円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 富士フイルム和光純薬の017-03235と関東化学の01303-00は、どちらも500gで2,900円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 純正化学の試薬特級37355-0301は、500gで2,800円です
  • 米山薬品工業のGR 06811は500gで2,000円、国産化学のGR 2112370は価格表で500g・5,200円です
  • 関東化学の高純度品01300-96は、50gで39,000円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 20kgの大袋は、どのメーカーも価格を出しておらず、問い合わせです

価格は2026年10月31日に確かめたメーカー公式の価格です。純正化学・米山薬品工業・国産化学のページには税の記載がありません。包装量・グレード・購入条件をそろえて納入価格を確かめます。製品ごとの公式リンクは比較表にまとめています。

取り扱いと保管

  • 強い酸化剤で、可燃性物質や還元性物質と反応します
  • 加熱すると、激しく燃えたり爆発したりすることがあり、分解で窒素酸化物のヒュームが出ます
  • それ自身は燃えませんが支燃性で、熱や不純物の混入で爆発するおそれがあります
  • 消防法では危険物第1類第三種酸化性固体で、国連番号は1942です
  • 吸湿性があるので容器を密閉し、ナカライテスクは冷暗所保存品としています

出典は厚生労働省 職場のあんぜんサイトのモデルSDSと関東化学の製品情報です。使う前に、買った製品のSDSを読みます。

発注前に確かめること

  • 試験法や工程が指定するグレードを確かめる
  • 純度だけでなく、分析や工程に効く不純物の上限を確かめる
  • 包装量・容器・納期・必要な成績書を発注条件に入れる
  • 危険物第1類として、しまう場所と量を社内で決めておく
  • 試薬を製造原料に使うときは、メーカーに用途を伝えて使えるか確かめる

試薬は食品・医薬品・家庭用品として使えません。富士フイルム和光純薬も、試薬は「医薬品」「食品」「家庭用品」などとしては使えないと明記しています。

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