口コミを書く 製品を比べる種類から探す・⁠⁠⁠⁠⁠⁠無料
GUIDE / ENSHIN-BUNRIKI

遠心分離機とは?仕組みと原理、種類(卓上・冷却・超遠心・デカンタ型・分離板型・バスケット型⁠)と選び方

遠心分離機の仕組みと原理、研究用の卓上の小型遠心機・冷却遠心機・超遠心機と、工業用のデカンタ型・分離板型・バスケット型の違い、回転数と遠心力の見方、バランスの取り方、定期自主検査を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

遠心分離機は、速く回して生まれる遠心力で、重さ(比重)の違うものを分ける機械です。研究・検査ではチューブを回す卓上・冷却・超遠心の遠心機、工場では原液を流し続けるデカンタ型・分離板型・バスケット型を使います。選ぶときは「研究用か工業用か」「必要な遠心力(×g)」「冷やすか」「固形分の量と取り出し方」の4つを先に決めます。

遠心分離機とは

遠心分離機は、遠心力で比重の違うものを分ける機械です。巴工業の公式サイトでは、19世紀後半にヨーロッパで発明され、初めは乳とクリームを分けるミルクセパレータに使われたと説明しています。

比較ページには、研究用と工業用の遠心分離機を、6つの方式に分けて、各社の代表の型式で載せています。遠心ポンプ・遠心送風機、家庭用のはちみつ用・料理用は載せていません。

仕組みと原理

  • 液を入れた容器を速く回すと、中のものに外へ向かう力(遠心力)がかかります
  • 重いもの(比重の大きいもの)ほど外へ寄り、軽いものは内側に残ります
  • 重力だけで沈めると時間がかかる分離を、短い時間で済ませます
  • 巴工業は、一般的な用途で重力の2000〜4000倍、医療の分野では10000倍以上の力をかけると説明しています

研究・検査用の3つの方式

卓上の小型遠心機

  • 机に置いて、マイクロチューブや採血管を回す冷却なしの遠心機です
  • サーモフィッシャーのSorvall Legend Micro 17は、1.5・2mLのチューブを17,000×gまで回します
  • コクサンのH-19αは15mL管を24本回せて、本体218,000円です

冷却遠心機

  • 冷凍機を持ち、回している間も中を冷やします。細胞やタンパク質のように温度を保ちたい試料に使います
  • 久保田商事の3520は幅29cmで、実験台の横に置けます
  • コクサンのH-201FRは20,000rpm・35,810×gで、ロータを23種類から選べます

超遠心機

  • 真空の中でロータを数万rpmで回し、数十万×gの力を出します
  • エッペンドルフのHimac CP90NXは90,000rpm・700,000×gで、ウイルスや細胞外小胞を沈めます

工業用の3つの方式

デカンタ型

  • 回転筒の中のスクリュウが沈んだ固形分を運び出し、原液を入れながら連続で分けます
  • 濾布を使わずに、スラリーや汚泥を脱水します
  • 関西遠心分離機製作所のAD-150は6,000rpm・3,200Gで、処理量は0.5〜1m³/hです

分離板型

  • 円錐の分離板を重ねた回転体で、比重の差が小さい液と液、液と細かい固形分を連続で分けます
  • 三菱化工機のSJ10Fは9,000rpmで、標準の処理量は1,600L/hです

バスケット型

  • 回るかごの内側に固形分をためて液を抜きます。濾布で濾す濾過式と、穴のないかごで沈める沈降式があります
  • 松本機械製作所のDMNα30は、給液から排出・洗浄まで全自動で回します

選び方

回転数より遠心力で比べる

  • 同じ回転数でも、ロータの半径が大きいほど遠心力は大きくなります
  • 論文や手順書の条件は、回転数(rpm)⁠で⁠は⁠な⁠く遠心力(×g)で合わせます

研究用はチューブとロータを先に決める

  • 使うチューブ(マイクロチューブ・採血管・コニカル管・ボトル・プレート)で⁠、使えるロータが決まります
  • ロータごとに最高回転数と最大遠心力が違います。表の値は各社が示す最大のロータでの値です

工業用は原液で試験してから決める

  • 処理量や分離の具合は、粒子の大きさ・比重の差・粘り・固形分の濃さで変わります
  • 関西遠心分離機製作所のように、手元の原液で分離の可否を試験してくれるメーカーがあります

安全と点検

バランスを取る

  • 同じ重さに合わせたチューブを、ロータの中心をはさんで向かい合わせに入れます
  • 偏ったまま回すと振動が大きくなり、ロータや軸を傷めます

ロータの寿命と安全規格

  • 研究用のロータには耐用回数があり、達したものは交換します
  • IEC61010-2-020に合った遠心機は、万が一ロータが壊れても破片を中に封じ込めます

定期自主検査

  • 労働安全衛生規則で、遠心機械にはふたを付け、最高使用回転数を超えて使わないことが決められています
  • 動力で動く遠心機械は、1年以内ごとに1回の定期自主検査をして、記録を3年間残します
  • 冷却付きの遠心機は、フロン排出抑制法の簡易点検も確かめます
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉