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GUIDE / KANAGATA-ONCHOUKI

金型温調機(金型温度調節機)⁠と⁠は⁠?仕組みと構造、水式・高温水式・油式・冷温調機の違いと選び方

射出成形やダイカストの金型を温める金型温調機の仕組みと構造、水式・高温水式・油式・冷温調機の4つの種類、直接冷却と間接冷却、流量とヒーターの選び方、エラーやトラブルの見方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

金型温調機は、温めた水や油をポンプで金型の水管に回し、金型を成形に合った温度に保つ装置です。金型温度調節機・型温機とも呼びます。選ぶときは「金型を何℃にするか(水か油か)⁠」「どのくらいの熱をやり取りするか(流量とヒーター)⁠」「どう冷やすか(直接冷却か間接冷却か)」の3つを先に決めます。

金型温調機とは

射出成形では、溶けた樹脂を金型に入れて冷やし固めます。金型の温度が低すぎると樹脂が奥まで届く前に固まり、高すぎると固まりきる前に型を開くことになります。金型温調機は、この金型の温度を決めた値に保つための装置です。

中にはタンク・ヒーター・ポンプ・冷却の仕組みが入っています。タンクの水や油をヒーターで温め、ポンプで金型の水管へ送り、戻ってきたものをまた温めて回します。温度が上がりすぎたら、冷却水を入れるか熱交換器に通して冷やします。

比較ページには、射出成形とダイカストの金型を温める金型温調機を、1社1〜2製品に絞って載せています。冷やすだけのチラー、フィルムやロールを温める装置、ホットランナーのコントローラー、金型の水管洗浄機は載せていません。

4つの種類

  • 水式(95℃前後まで):清水を温めて回します。カワタのTW/95、ハーモのHMC‑FA、中村科学工業のWTEは90〜95℃までです
  • 高温水式(加圧・〜180℃):水に圧力をかけ、沸かさずに100℃を超える温度で回します。シュトルツのTY‑60は160℃、松井製作所のMC5‑HHは180℃までです
  • 油式(〜300℃):熱媒体の油を回します。ハーモのHMC‑F1108Oは160℃、カワタのKCO‑4006N/200と東洋産商のTSO‑406は200℃、レイケンのKCO‑9030Ni2/300は300℃までです
  • 冷温調機(冷凍機付き):冷凍機とヒーターを1台に入れたものです。松井製作所のMCX2は8〜90℃、レイケンのKCWS‑HLiは8〜95℃を1台で受け持ちます

100℃を超える水を回すしくみ

水は100℃で飽和蒸気圧が約0.1MPaになり、沸き始めます(松井製作所の解説)。工場の給水圧は0.2〜0.4MPaほどなので、もっと高い温度で回すには圧力を足します。高温水式はブースターポンプや加圧ポンプでタンクの圧力を上げ、沸騰を防ぎます。

PPSのような結晶性の樹脂は、金型を120〜150℃ほどにして成形します(松井製作所の解説)。この温度帯なら、油ではなく高温水式で回せます。

直接冷却と間接冷却

  • 直接冷却:金型を回る水に冷却水をそのまま入れて冷やします。温度の変化にすぐ追いつきます。水式の多くはこちらです
  • 間接冷却:熱交換器を通して冷やします。回す液と冷却水が混ざらないので、油式はこちらです。シュトルツのTY‑60は、直接冷却と間接冷却を自動で切り替えます

流量とヒーターの選び方

金型と交わす熱の量は、行きと戻りの温度差と流量のかけ算で決まります(ハーモの解説)。ハーモは、行きと戻りの温度差を汎用の成形で5°、精密成形で2°以内に収めるよう勧めています。

  • 成形機のトン数に合わせた型式があります(ハーモ⁠のHMC‑F746Aは250ton以下、HMC‑F1108Oは200ton以下)
  • 金型が大きい、水管が多いときは流量に余裕のある型を選びます
  • ポンプの電力は流量の3乗に比例するので、流量を絞れるインバーターの型は電気代を下げられます

エラーやトラブルを減らすには

  • 給水の圧力を確かめる:シュトルツは、給水圧力が0.2MPaより低いとポンプにキャビテーションが起きることがあるとしています
  • 水質を整える:錆やスケールは水管の詰まりや故障のもとです。給水フィルタや水処理の装置を付けます
  • 高温で使うホースは耐熱のものにする:中村科学工業は、高温の温水機でホースが破れると蒸気が噴き出すと注意しています
  • 警報の内容を見る:シュトルツのTTシリーズは、ポンプ過負荷・給水圧力不足・過熱防止・センサー断線・逆相エラーなどを知らせます

価格と見積もり

このページの14製品とも、メーカーの公式サイトに値段は出ていません。使う温度・ヒーター・流量と、成形機のトン数・台数を伝えて見積もりを取ります。

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