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GUIDE / GLAND-PACKING

グランドパッキンとは?仕組み・種類と材質・サイズの調べ方・切り方・入れ方と締め方・交換方法

ポンプやバルブの軸に詰めるグランドパッキンの仕組み、膨張黒鉛・炭素繊維・PTFEの種類と材質、メカニカルシールとの違い、サイズの調べ方、切り方と入れ方、締め方と漏れ量、交換方法と交換工具を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月23日更新

この記事の答え

グランドパッキンは、ポンプやバルブの軸が本体を貫くすき間に、編んだひもを輪にして何本も詰め、上から押さえて漏れを止める部品です。選ぶときは「バルブ用かポンプ用か」「流体の温度と圧力」「ポンプなら周速」「薬液の強さ(pH)」の4つを先に決め、糸の材質(膨張黒鉛・炭素繊維・PTFE)を選びます。

グランドパッキンとは

グランドパッキンは、ポンプ・攪拌機・バルブの軸のまわりにある箱(スタフィングボックス)に⁠、編んだひも状のパッキンを輪にして詰め、上からグランド押え(パッキン押え)で締めて、中の液やガスの漏れを止める部品です。ヤーンパッキン・編組パッキン・コイルパッキンとも呼びます。

比較ページには、工場・プラント・建物の設備で使う業務用のグランドパッキンを、メーカーの公式資料の値で載せています。

仕組み

グランド押えを締めると、パッキンが軸の方向につぶれて横へ広がり、軸の表面と箱の内側に押し付けられて、すき間がふさがります。パッキンが減ったら、押えを締め増して押し付ける力を戻します。

回転する軸では、パッキンと軸がこすれて熱が出ます。ニチアスのカタログでは、回転機器用のグランドパッキンは潤滑のために漏らしながら使うのが原則です。

メカニカルシールとの違い

  • グランドパッキン:ひもを詰めて押さえるだけ。締め増しと詰め替えで長く使える。回転用は少し漏らして使う
  • メカニカルシール:回る輪と止まった輪の面で止める。漏れはほとんど無く締め増しもいらないが、部品は高く交換に分解がいる

くわしくはメカニカルシールの比較⁠を見てください。

種類と材質

  • 膨張黒鉛系:熱に強く、高温高圧の蒸気バルブに使う。インコネル線で補強した糸と、型で固めたリングを組み合わせることが多い。酸化性酸・支燃性ガスには使えない
  • 炭素繊維・炭化繊維系:熱を逃がしやすく、速く回るポンプに向く。炭化繊維は清水・海水の汎用ポンプに多い
  • PTFE(テフロン)繊維系:ほとんどの薬品に強い。白い品は食品・製紙のラインに使う。黒鉛を混ぜて熱を逃がしやすくした回転用もある

船の軸(スタンチューブ)⁠に⁠は⁠、ジャパンマテックスの5500のように、スタンチューブ向けをうたう品もあります。

サイズの調べ方と規格寸法

パッキンの太さ(角の幅)は⁠、箱の内径と軸径の差の半分です。ニチアスの回転機器用の目安では、軸径20〜35mmで6.4mm、35〜50mmで9.5mm、50〜75mmで12.7mmです。グランドパッキンの太さを決めるJISの規格は見つからず、メーカーごとに3mm角前後から25mm角前後までの標準の太さを決めています(エーアンドエーマテリアルは3〜25.5mm角、バルカーのNo.7233は3.0〜25.0mm角⁠)⁠。注文するときは太さと長さ(3m巻など)、リング成形品なら内径・外径・高さを伝えます。

切り方

ニチアスの取扱説明では、ひも状のパッキンはよく切れる刃物で、π×(軸径+箱の内径)÷2に1.03〜1.05を掛けた長さに切ります。切り口はバイアスカット(斜め切り)かストレートカットにし、両端がぴったり突き合うようにします。

入れ方と締め方

  • 1リングずつ入れ、切り口は90°か120°ずつずらす
  • 本数は使用圧力で決める(ニチアス⁠の回転機器用:0.5MPaまで4本・1.0MPaまで5本・2.0MPaまで6本・5.0MPaまで7本⁠)
  • グランド押えを付けて手で締め込み、増し締めの余裕が1リング分以上残っているかを見る
  • 締め付けボルトが2本以上なら、すき間が均一になるよう交互に締める

ポンプの漏れ量と水漏れ(漏れ許容の考え方)

ニチアスの標準漏れ量は、軸径25mm・周速4.6m/s・水の条件で、3〜6cc/minの品番と、10〜20cc/minの品番があります。漏れが少なすぎると、摩擦の熱で軸とパッキンが傷みます。ならし運転で漏れ量を見ながら、ナットを1回30°以下ずつ締めます。中の液を外へ出したくないときは、ランタンリングを入れて、漏れても困らない液を内圧より0.1〜0.2MPa高い圧力で送り込みます。

交換方法と交換工具

締め増しの余裕がなくなったり、締めても漏れが止まらなくなったら交換します。古いパッキンを抜くには、パッキンツール(引き抜き工具)を使います。ジャパンマテックスはパッキン引抜ツールを公式に案内しています。新しいパッキンは上の入れ方で入れ、強く締めたまま回し始めず、ならし運転で締めていきます。

アスベスト(石綿)入りのパッキン

厚生労働省の資料では、2006年9月1日から石綿を重さの0.1%を超えて含む物の製造・使用が禁止され、猶予されていたグランドパッキンも2011年3月1日から全面禁止になりました。古い設備のパッキンを外すときは、石綿が入っていないか確かめます。

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