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GUIDE / FLANGE

フランジ(配管用)とは?スリップオン・ウェルドネック・ブラインド・ねじ込み・ルーズ・樹脂の違いと、規格・圧力の等級の選び方

管と管、管とバルブ・ポンプをボルトでつなぐ管フランジの仕組み、6つの形、JIS B 2220・JIS B 2239の範囲、圧力の等級と温度の見方、値段、選ぶときの注意を、日本規格協会とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

管フランジは、管の端に付けた円盤どうしを、ガスケットをはさんでボルトで締めてつなぐ部品です。選ぶときは「相手(管・バルブ・ポンプ⁠)⁠の規格と圧力の等級」「流すものと温度」「管への付け方(溶接・ねじ込み・ルーズ・樹脂の接着⁠)」⁠の3つを先に決め、そのあと材質と呼び径を決めます。

管フランジとは

配管を溶接やねじだけでつなぐと、バルブやポンプを外すときに管を切るしかありません。管の端に円盤(フランジ)を付け、ガスケットをはさんでボルトで締めておけば、ボルトを外すだけで機器や配管の一部を取り外せます。

比較ページには、工場・プラント・建物の配管で使う管フランジを、1社1〜2製品に絞って載せています。真空装置用(ICF・KF⁠)⁠、空調ダクト用、軸受用のフランジ、継手やガスケットだけの製品、受託加工だけの会社、中古品、代理店が売る他社製品は載せていません。

規格で寸法が決まっている

  • 鋼製のフランジは JIS B 2220(鋼製管フランジ)です。2012年版は、呼び圧力5K・10K・10K薄形・16K・20K・30K・40K・63K、呼び径10A〜1500Aを決めています。蒸気・空気・ガス・水・油などの配管に使います
  • 鋳鉄製のフランジは JIS B 2239(鋳鉄製管フランジ)です。2013年版は、呼び圧力5K・10K・10K薄形・16K・20K、呼び径10A〜1500Aを決めています
  • プラントでは、JPI(石油学会)やASMEの寸法のフランジも使います
  • 規格と圧力の等級が同じなら、メーカーが違っても組めます。積水化学工業の塩ビのTSフランジは、外径とボルト穴をJIS B 2220に準じて作っています

規格の範囲は、日本規格協会の閲覧用資料(JIS B 2220:2012、JIS B 2239:2013⁠)⁠で確かめました。

6つの形

スリップオン(差込み溶接)

円盤の穴に管を差し込み、溶接して留めます。JIS 10Kの鋼(SS400⁠)⁠やステンレスの品は、通販でも1枚から買えます。

ウェルドネック(突合せ溶接)

円盤から伸びた首の先を、管の端と突き合わせて溶接します。南堺フランヂ製作所は、JISの2K〜63KとJPI・ASMEの寸法で作っています。

ブラインド(閉止)

穴のない円盤で、管の先のフランジにボルトで締めて口をふさぎます。あとで配管を伸ばす口や、点検で開ける口に使います。

ねじ込み

円盤の穴の管用ねじに、ねじを切った管をねじ込みます。溶接をしません。鋳鉄製はJIS B 2239の品が多く、ステンレス鋳鋼の品もあります。

ルーズ(遊合形)

管の先のつば(⁠スタブエンド)⁠の後ろに輪のフランジを遊ばせてはめ、輪を回してボルト穴の向きを合わせてから締めます。

樹脂

塩ビなどで作り、受口に塩ビ管を接着してつなぎます。さびないので、薬液・排水・純水の配管に使います。

このページに載せている製品は、形ごとに次のとおりです。

  • スリップオン:ベンカン機工 ステンレス鋼製管フランジ、村部フランヂ 溶接フランジ
  • ウェルドネック:南堺フランヂ製作所 JIS規格 鉄鋼製フランジ
  • ブラインド:村部フランヂ 溶接ブラインドフランジ
  • ねじ込み:大阪継手バルブ製作所 合フランジ、桑名金属工業 ねじ込み式フランジ、シーケー金属 鋳鉄製合フランジ、MIEテクノ ステンレス製ねじ込みフランジ
  • ルーズ:ベンカン機工 遊合形フランジ、MIEテクノ ルーズフランジ
  • 樹脂:旭有機材 TSフランジ、クボタケミックス TSフランジ、積水化学工業 エスロン TSフランジ

圧力の等級と温度の見方

  • 10K・5Kは呼び圧力という等級です。相手のフランジやバルブと同じ等級にそろえます
  • 温度が上がると、使える圧力は下がります。桑名金属工業のダクタイル製ねじ込み式フランジは、10Kで-10〜120℃なら1.4MPa、220℃で1.2MPa、300℃で1.0MPaです。5Kは同じ温度で0.7・0.6・0.5MPaです
  • 桑名金属工業のねじ込み式フランジは、蒸気・空気・ガス・油に使え、飲み水には使いません
  • ガスケット座には全面座(FF⁠)⁠と平面座(RF)などがあります。クボタケミックスは、樹脂の板フランジの相手には JIS B 2220 のスリップオンで全面座(FF⁠)⁠を指定するよう書いています

値段の見方

形と材質ごとに、JIS 10K・50Aのフランジ1枚の値段で比べています。

  • 鋳鉄のねじ込み式(白・税込・通販):大阪継手バルブ製作所 1,978円、シーケー金属 2,748円、桑名金属工業 3,298円
  • ステンレスのねじ込み(税込・通販):MIEテクノ 4,068円
  • 鋼のスリップオン・ブラインド(SS400・税込・通販):村部フランヂ SOP 2,308円、ブラインド 3,408円
  • ステンレスのスリップオン・ルーズ(SUS304・税抜・メーカーの定価):ベンカン機工 SOP 3,270円、遊合形 3,600円。MIEテクノのルーズは通販で3,958円(税込)
  • 樹脂(呼び径50の10K):積水化学工業 1,910円(税抜・定価)、クボタケミックス 2,190円(設計積算価格)、旭有機材 1,758円(税込・通販)

安め・平均的・高めは、条件が同じ鋳鉄のねじ込み式の3製品だけで付けています。材質や値段の出どころ(定価か通販か⁠)⁠が違うものは、値段だけを載せました。南堺フランヂ製作所は値段を出していないので、寸法と数量を伝えて見積もりを取ります。

選ぶときの注意

  • 相手のフランジやバルブと、同じ規格・同じ圧力の等級を選ぶ
  • 使う温度での最高使用圧力を、メーカーの表で確かめる
  • ガスケット座(FF・RF⁠)⁠を相手とそろえる
  • 鋳鉄のねじ込み式フランジは、飲み水の配管には使わない
  • 鋳鉄のねじ込み式フランジの表面(黒・白・コート)は、流体と管で選ぶ
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