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GUIDE / DENJIBEN

ソレノイドバルブ(電磁弁)とは?直動式・パイロット式の違いと、流体用・空気圧用・小型の選び方

流体の流れを電気で開け閉めするソレノイドバルブ(電磁弁⁠)⁠の仕組み、直動式とパイロット式の違い、流体用2ポート・空気圧用3・5ポート・小型の3つの方式、口径・圧力・電圧・消費電力の見方、付けるときの注意を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月10日更新

この記事の答え

ソレノイドバルブ(電磁弁)は、コイルに電気を流して弁を動かし、流体の流れを開け閉めしたり切り替えたりする弁です。選ぶときは「何を流すか(水・空気・油・蒸気・薬液)」「配管の口径と圧力」「電源(ACかDCか⁠)」⁠の3つを先に決め、シリーズを選んでから型式の記号を決めます。

ソレノイドバルブ(電磁弁)とは

コイル(⁠ソレノイド)⁠に電気を流すと、中の鉄心が引き寄せられて弁が動き、流体の通り道が開いたり閉じたりします。制御盤やタイマーの信号で、離れた所の流れを開け閉めできます。

比較ページには、工場・設備で使う型番のある標準の電磁弁を、シリーズ単位で載せています。電磁弁は型番がとても多いので、1社⁠につき代表的な1〜2シリーズに絞り、値はそのシリーズの公式の仕様表の範囲で書いています。油圧の方向切換弁、比例制御弁、真空専用のバルブ、ガス燃焼の安全遮断弁、冷凍空調の冷媒用は、使い方が違うので載せていません。

3つの方式

方式 何をするか 向いている所 このページの例
流体用2ポート 配管の途中で、水・空気・油・蒸気の流れを開け閉めする 冷却水・給水、蒸気配管、装置のエア・油の配管 SMC VX2シリーズ、CKD AB31・41・42シリーズ、日本アスコ 210シリーズ、ベン PS-22型、ヨシタケ DP-100シリーズ
空気圧用3・5ポート 圧縮空気の通り道を切り替えて、エアシリンダーなどを動かす シリンダー⁠の押し引き、マニホールド⁠に並べる装置 SMC SYシリーズ、CKD 4GA・4GBシリーズ、コガネイ JCシリーズ、Parker TAIYO SR532シリーズ
小型・薬液用 分析機器や医療機器の中で、試薬や薬液を少しずつ流す 分析装置の試薬の切り替え、細いチューブの配管 高砂電気工業 EXAKシリーズ、伸和コントロールズ ダイヤフラム式二方電磁弁

直動式とパイロット⁠式

直動式は、コイルの力で弁を直接動かします。弁の前後に圧力の差がほとんど無くても開くので、低い圧力の配管や、タンクから自然に流れる配管にも使えます。そのぶんコイルの力がいるので、太い口径は苦手で、消費電力も大きめです。SMC⁠のVX2はDC 4.5〜10.5W、CKD⁠のAB41はDC 11Wです。

パイロット式は、小さな弁(⁠パイロット)⁠で流体の圧力を動かし、その力で大きな弁を開け閉めします。太い配管も小さなコイルで扱えますが、弁の前後に圧力の差がないと開きません。日本アスコ⁠の210シリーズは作動圧力差0.035〜1.38MPaの範囲で使います。ヨシタケのDP-100⁠は最低作動圧力が0MPaですが、コイルを横向きに付けると弁の前後の差圧が0.03MPa以上いります。

空気圧用も、SMCのSY、CKDの4GA、コガネイのJCはパイロット式です。内部パイロット⁠のものは使用圧力に下限があり、CKD⁠の4GAは0.2MPa、SMCのSYは0.1〜0.2MPaからです。これより低い圧力で使う回路は、外部パイロット⁠の仕様を選びます。

ノーマルクローズ⁠とノーマルオープン

電気を切ると閉じるのがノーマルクローズ(NC・通電時開⁠)⁠、電気を切ると開くのがノーマルオープン(NO・通電時閉)です。停電のときに流れを止めたい配管はNC、止まると困る冷却水などはNOにします。CKD⁠はNC形がAB31・AB41、NO形がAB42です。ベンは通電開のPS-22型と通電閉のPS-22C型、ヨシタケ⁠は通電時開のDP-100⁠と通電時閉のDP-100-C⁠を出しています。

流体用の選び方

  • 流体:SMC⁠のVX2は空気・中真空・水・油・蒸気、CKD⁠のABは圧縮空気・低真空・水・灯油・油に使えます。どちらもボディとシール材の組み合わせで使える流体が変わるので、流体を決めてから型式の記号を選びます
  • 温度:蒸気なら、ベンのPS-22型(流体5〜180℃)、ヨシタケのDP-100(180℃以下⁠)⁠、H種コイルのSMC VX2(最高183℃)です
  • 口径:ベンのPS-22型とヨシタケのDP-100⁠はRc3/8〜Rc2、CKD⁠のABはRc1/8〜1/2、SMC⁠のVX2は1/8〜1/2です
  • 圧力:CKD⁠のABは最高使用圧力5MPa(蒸気は1MPa)、ベンのPS-22型とヨシタケのDP-100は0〜1.0MPaです
  • 流れる量:オリフィス径かCv値で比べます。ヨシタケのDP-100⁠は呼び径10Aで3.0、50Aで33.6です

空気圧用の選び方

動かすシリンダー⁠の太さで、弁の大きさ(流れる量⁠)⁠を決めます。

  • コガネイ⁠のJCシリーズ:バルブ幅10mm、直径40mmまで⁠のシリンダー
  • Parker TAIYO⁠のSR532シリーズ:有効断面積4.2mm2、内径32mmまで⁠のシリンダー
  • CKD⁠の4GA:直径20〜100mm⁠のシリンダー、2位置の流量は344〜859L/min
  • SMC⁠のSY:SY3000〜SY9000の4サイズで、音速コンダクタンスCは1.1〜10

消費電力は、SMCのSYとCKD⁠の4GAが標準DC 0.35W(節電・省電力の回路付なら0.1W)、コガネイ⁠のJCは標準0.55W(低電流タイプは0.15W)です。何台もマニホールド⁠に並べるときは、電源の容量と制御盤の熱を見て選びます。

小型・薬液用の選び方

液に触れる所の材質で選びます。高砂電気工業⁠のEXAKはボディPFA・シールPTFE、伸和コントロールズ⁠のダイヤフラム式二方電磁弁は本体PPSです。どちらもダイヤフラム⁠で動く部分と液を分けています。圧力は低く、EXAKのOUT側は0〜50kPa、伸和コントロールズのものは0〜0.2MPaです。

付けるときの注意

ベンのPS-22型のカタログには、次のような注意が書かれています。

  • 流体の流れの向きと、本体の矢印の向きを合わせて付ける
  • 入口側(一次側⁠)⁠にストレーナ⁠を付け、ごみを弁に入れない
  • 液体の配管は、弁が閉じたときのウォータハンマ(水撃)や熱膨張で、配管の中の圧力が上がることがある
  • コイルは通電を続けると、表面が約70℃まで熱くなる

値段の見方

値段を出しているのは、このページの11製品中8製品です。メーカーが価格表を出しているのはベンのPS-22⁠型(呼び径15で60,400円、税の表記なし)だけで、ほかは通販(⁠モノタロウ)⁠の税込の価格です。

  • 流体用:CKD⁠のAB41が7,319円、SMC⁠のVX233KCが9,678円、ヨシタケのDP-100-15が57,178円
  • 空気圧用:CKD⁠の4GA119Rが5,388円、SMC⁠のSY3120が7,258円、コガネイ⁠のJC10F1が8,908円、Parker TAIYOのSR532-Rが16,478円⁠〜

同じシリーズでも、口径・電圧・配線の形で値段が変わります。流体用は、小口径のCKDとSMCが1万円以下、蒸気にも使う呼び径15のベンとヨシタケ⁠が6万円前後です。小型・薬液用は、どの社も見積もりです。

選ぶ前に確かめること

  1. 流す物(水・空気・油・蒸気・薬液)と、その温度
  2. 配管の口径と、使う圧力の範囲(低い圧力でも開く必要があるか)
  3. 電気が切れたときに閉じるか開くか(NCかNO)
  4. 電源:AC100V・AC200VかDC24Vか
  5. 空気圧用なら、動かすシリンダー⁠の太さと台数
  6. 付ける場所:屋外か屋内か、水がかかるか(保護構造)
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