口コミを書く
GUIDE / CLINCHING-FASTENER

クリンチングファスナーとは?クリンチングナット・フラッシュナット・スタッドの違いと、最小板厚・下穴径・材質の選び方

板金の下穴にプレスで押し込んで固定するクリンチングファスナーの3つの種類、最小板厚と下穴径の見方、ステンレス板とアルミ板への使い分け、保持力の確かめ方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月6日更新

この記事の答え

クリンチングファスナーは、板金の下穴にプレスで押し込んで固定する締結部品です。形で、めねじを作るクリンチングナット・板の両面が平らになるフラッシュナット・おねじを立てるクリンチングスタッドに分かれます。選ぶときは「ナットかスタッドか」「板の厚さと硬さ」「下穴の径」の3つを先に決めます。

クリンチングファスナーとは

クリンチングファスナーは、板金にあけた下穴へプレスで押し込み、板に食い込ませて固定する部品です。押された板の金属がファスナーの溝に流れ込み、板と一体になります。溶接もタップもいらないので、薄くてねじを切れない板や、溶接しにくいアルミ板に使います。

3つの種類

  • クリンチングナットは、板にめねじを作ります。板の片側に頭が少し出ます。
  • フラッシュナットは、板厚の中に収まります。両面が平らに仕上がる代わりに、板は厚めになります。
  • クリンチングスタッドは、板におねじの軸を立てます。溶接ボルトの置き換えに使います。

最小板厚と下穴径の見方

型番ごとに、使える最小板厚と取付穴径が決まっています。

  • ボーセイキャプティブのTC-M3-1は、板厚1.0mmから使えて、下穴は4.25mmです。
  • PEMのS-M3-1は、板厚1mmから使えて、下穴は4.22mmです。
  • スタッドテックのPF-M3-1は、板厚1.5mmから使えて、下穴は4.4mmです。
  • アジア技研のAGS-M4は、板厚1.0mmから使えて、下穴は4.0mmです。

同じM3でも下穴の指定は社によって違います。別のメーカーの品に替えるときは、下穴も合わせて確かめます。

板の硬さと材質

型番ごとに、付けられる板の硬さが決まっています。

  • 炭素鋼のナットは、HRB80以下の板に使う型が多くあります。スタッドテックのPC-M3-1とPEMのS-M3-1がこの形です。
  • ステンレスの板には専用品を使います。ボーセイキャプティブのCFSS-M3-1HTは、HRB90以下のステンレス母材に入ります。
  • アルミの薄板には、アジア技研のAFN-M3-1のようなフラッシュナットも使えます。

保持力の確かめ方

各社とも、板の材質と板厚ごとに参考値を出しています。

  • アジア技研のAGS-M4は、SPCCの板厚1.0mmで軸方向1.35kN、回転方向3.5N・mです。
  • PEMのST-M4は、プッシュアウトが冷間圧延鋼で1,200N、アルミで1,000Nです。
  • スタッドテックのPF-M3-1は、SECCで耐押抜力90kgf、トルク13kgf・cmです。

板の条件と単位が社ごとに違うので、数字だけで並べて比べず、使う板で試します。

値段

今回確かめた10製品に、公開価格を出している型はありませんでした。ねじ径・材質・数量を決めて、メーカーに見積りを取ります。

比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉