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GUIDE / OA-FLOOR

OAフロアとは?置敷式と支柱調整式の違い、耐荷重・高さ・材質の選び方

事務所やサーバー室の床に敷くOAフロア(フリーアクセスフロア)の3つの種類、所定荷重と許容積載荷重の見方、床の高さの決め方、樹脂・スチール・コンクリート・アルミの違い、施工と配線の取り出し方を、フリーアクセスフロア工業会の資料とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月13日更新

この記事の答え

OAフロアは、床の上にもう1枚床を張り、その間に電源やLANの配線を通す二重床です。フリーアクセスフロアとも呼びます。種類は、パネルを並べるだけの置敷式、支柱で高さを合わせる支柱調整式、重い機器を載せるサーバー室・電算室用の3つです。選ぶときは「載せる物の重さ(所定荷重)」「通す配線の量と天井までの高さ(床の高さ)⁠」「工事の時間と手間」の3つを先に決めます。

OAフロアとは

OAフロアは、建物の床(スラブ)の上に空間をつくり、そこに電源・電話・LANの配線や空調を通す床です。フリーアクセスフロア工業会(JAFA)は⁠、この床をフリーアクセスフロアと呼び、一般には二重床・FFとも呼ばれると説明しています。事務所用はOA室用、コンピュータ室用は電算室用として分けています。

配線を床の下に通すので、床の上にケーブルが出ず、足を掛けて転ぶことや配線の傷みを防げます。レイアウトを変えるときは、タイルカーペットとパネルを外して配線を引き直します。

比較ページには、事務所の床に敷くOAフロアと、サーバー室・電算室用の重荷重のフロアを、各社の代表の製品で載せています。タイルカーペットなどの仕上げ材だけ、施工や入れ替えのサービスだけ、中古・リユース品、住宅の床下地の乾式二重床、クリーンルーム用の床は載せていません。

3つの種類

  • 置敷式:脚の付いた樹脂のパネルやコンクリートのマットを、床に並べるだけで敷きます。工業会の分類では、支柱調整の機能を持たず、仕上がった床の面が下地の床にならうものです。床の高さは40〜100mmほどと低く、使いながらの改修や工期の短い工事に向きます。例は共同カイテックのネットワークフロア40、昭電のアドⅢフロア、ステップラインのBF-75、紀陽産業のフリープランフロア、積水テクノ成型のMPP-50、フクビ化学工業のT-75PP、アイリスオーヤマのセットフロア RPPです
  • 支柱調整式:スチールやウッドコアのパネルを、高さを変えられる支柱(支持脚)に載せます。支柱で床の水平とがたつきを合わせるので、床を高く上げて配線を多く通せます。新しいオフィスビルの事務所の床でよく使います。例は共同カイテックのクワッドフィックス600、センクシアのWSB500N、ナカ工業のIBフロア、ステップラインのBFW3000、三洋工業のサンアクセス300W、フクビ化学工業のFP3000です
  • サーバー室・電算室用:重い機器を載せる部屋の床で、アルミダイカストのパネルを支柱に載せます。工業会は、電算室用は一般に高床(H300mm程度以上)としています。例は昭電のダクトフロア、センクシアのアルミダイカスト製フロア、ナカ工業のCD-NP600h、アーレスティのモバフロア アルミです

耐荷重(所定荷重)⁠の⁠見⁠⁠⁠⁠方

OAフロアの強さは、3000N・5000Nのような所定荷重で表します。所定荷重はパネル1枚あたりの値で、1m²あたりではありません(ナカ工業のよくある質問)。JIS A 1450 に基づく工業会の性能評価では、所定荷重を載せたときの変形量を5.0mm以下としています。

所定荷重は、短い時間なら耐えられる重さです。工業会は、じゅう器を置くときの衝撃や地震の揺れを考えて、所定荷重の1/1.5を長く載せられる重さ(許容積載荷重)としています。

  • 2000N:許容積載荷重は約1300N。比較的軽い機器や書庫(一般事務室など)
  • 3000N:約2000N。一般的な機器や書庫(一般事務室など)
  • 4000N:約2600N。比較的重い機器や書庫(ヘビーデューティーゾーン)
  • 5000N:約3300N。大型電算機などの重要な機器(機械室・電算機室など)

建物の床の「3000N/m²」「5000N/m²」は⁠、建物の構造を考えるときの等分布の荷重で、OAフロアの所定荷重とは別の数字です。書庫や機器の脚は一点に重さがかかるので、脚がどのパネルに載るかで考えます。

床の高さの決め方

床の高さは、通す配線の量と、天井までの高さで決めます。昭電は、OAフロアの仕上げ面から天井まで2.1m以上とるよう案内しています。

  • 改修で天井を下げたくないなら、40〜50mmの低い置敷式。共同カイテックのネットワークフロア40は床の高さ40mmで、配線有効高さは36mmです
  • 配線が多いなら、床を上げられる支柱調整式。ステップラインのBFW3000は40〜500mm、フクビ化学工業のFP3000は43.5〜618mm(タイルカーペット天端)まであります
  • サーバー室は、配線と空調の空間をとるため数百mm上げます。センクシアのアルミダイカスト製フロアは100〜1,000mm、ナカ工業のCD-NP600hは250〜600mmです

パネルの材質

工業会の統計では、2025年度の材質別の出荷面積は、スチール2,096千m²、コンクリート849千m²、プラスチック597千m²、アルミ158千m²でした。

  • 樹脂製(プラスチック):軽く、置くだけで敷けます。再生ポリプロピレンを使う製品が多く、置敷式の主流です
  • スチール(金属):鋼板の中を空にした中空パネルと、無機質材やモルタルを詰めた充填パネル、木(パーティクルボード)を包んだウッドコアがあります。充填パネルは歩いた感じが落ち着き、中空パネルは軽くなります
  • コンクリート製:重く、床の凹凸になじむのでガタつきにくくなります
  • アルミダイカスト:軽くて強く、燃えにくいので、サーバー室・電算室の床に使います

施工と配線

置敷式は、下地シートの上にパネルやマットを並べ、タイルカーペットを敷くだけです。共同カイテックは、ネットワークフロアの施工時間を旧来の二重床の1/3としています。支柱調整式は、支柱を床に接着して高さを合わせ、パネルを載せて留めます。

フクビ化学工業は、OAフロアの下地はコンクリートスラブに限り、ALCや合板の上には敷けないとしています。仕上げの床材も、一般的なフロア材やクッションフロアではなく、OAフロア用の仕上げ材(タイルカーペットなど)を使います。

OAフロアと周りの床の段差は、スロープや上がり框で納めます。

配線は、パネルの配線取り出し口から出してOAタップやアップコンセントにつなぎます。パネルを外すときは、置敷式ならタイルカーペットをはがして持ち上げるだけ、支柱調整式なら留め具を外してから上げます(クワッドフィックス600は市販のプラスドライバー、ナカ工業のIBフロアは専用の治具⁠)⁠。

サーバー室・電算室で気をつけること

  • 機器の重さから所定荷重を決めます。サーバー室用は6000N以上の製品が多く、アーレスティのモバフロア アルミは600mm角で6,000〜30,000Nから選べます
  • 地震への備えを決めます。ナカ工業のCD-NP600hは、積載5,000N/m²で0.3〜1.0Gまで支持脚の太さで選べます
  • 電気亜鉛めっきの部品から出るウイスカは、導電性のヒゲ状の結晶で、コンピュータに悪い影響を与えると言われています。ウイスカの出ない部品を使った製品を選びます
  • 帯電性は、工業会の評価で一般事務室ならU値0.6以上、電算機室なら1.2以上を見ます

値段

値段を公開しているのは、ステップラインとフクビ化学工業だけでした(どれも税別の設計価格)。

  • 置敷式:ステップラインのBF-75は本体パネル14,000円/m²(施工費1,800円/m²)、フクビ化学工業のT-75PPは材料費20,800円/m²(施工費2,000円/m²)
  • 支柱調整式:ステップラインのBFW3000は床の高さ100mmで材料費15,000円/m²、フクビ化学工業のFP3000は床高43.5〜170mmで材料費34,900円/m²(施工費3,000円/m²)

ほかの製品は、床の面積・高さ・所定荷重を伝えて見積もりを取ります。

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