口コミを書く 製品を比べる種類から探す・無料
GUIDE / NOGISU

ノギスとは?種類・使い方・読み方・精度・校正と選び方

製造・検査・整備の現場で使うノギスの種類(バーニヤ・ダイヤル・デジタル・長尺・デプスゲージ⁠)⁠、外側・内側・段差・深さの測り方、目盛りの読み方、精度(器差)とJIS B 7507、デジタルの電池、校正のしかたを、メーカーの公式資料と規格の資料をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

ノギスは、部品をくちばし(ジョウ)で挟んで、外側・内側・段差・深さの寸法を1本で測る測定器です。読み方で、目盛りのバーニヤ、針のダイヤル、数字のデジタルに分かれます。選ぶときは「測る長さ(測定範囲)」「どこまで細かく読むか」「水や油がかかるか」「測った値を記録するか」の4つを先に決めます。

ノギスとは

ノギスは、本尺と、本尺の上を動くスライダーでできた測定器です。英語ではキャリパと呼びます。ミツトヨの資料では、名前はバーニヤ目盛を考えたポルトガルの数学者ノニウスに由来するといわれています。

ノギス1本で、次の4つを測れます。

  • 外側:外側用ジョウで部品を挟む
  • 内側:内側用ジョウを穴や溝に差し込む
  • 段差:本尺の端とスライダーの端の段差測定面を当てる
  • 深さ:本尺の後ろから出るデプスバーを使う

比較ページには、製造・検査・整備の現場で使う業務用のノギスを、方式ごとに代表の型式で載せています。家庭用・DIY用だけの製品、プラスチック製のもの、マイクロメーターは載せていません。

ノギスの各部名称

新潟精機の取扱説明書では、ノギスの各部を次のように呼びます。

  • 本尺:1mmごとの目盛り(本尺目盛)が刻まれた長い棒
  • スライダー:本尺の上を動く部分。バーニヤ目盛(副尺)⁠が⁠付⁠⁠⁠⁠く
  • 外側用ジョウ・内側用ジョウ:外側と内側を挟むくちばし
  • デプスバー:本尺の後ろから出る、深さを測る棒
  • 止めねじ・指かけ:スライダーを止めるねじと、指をかけて動かす所

5つの種類

  • バーニヤ(アナログ):本尺と副尺(バーニヤ)の目盛りを足して読みます。電池がいりません。例はミツトヨのN15、新潟精機のGVC-15、シンワ測定の19899、エスコのEA725-1です
  • ダイヤル:スライダーの丸い目盛り板の針で、細かい桁を読みます。例はミツトヨのD15TX(針の1回転が2mm)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • デジタル:数字で表示し、0.01mmまで読めます。防水・防塵IP67の型や、測った値をパソコンへ送る型があります。例はミツトヨのCD-15AX、新潟精機のDT-150IP67W、シンワ測定の19937、テクロックのSSC-650、TONEのDC-150、エー・アンド・デイのAD-5763-150、ムラテックKDSのDC-150NBP、カノンのE-FW15、エスコのEA725DB-200Aです
  • 長尺・ロングジョウ:300mm以上を測るものと、ジョウを長くしたものです。例は新潟精機のJLVC-30、カノンのLSM30×170、テクロックのSSC-850、フジツールのインサイドバーニャキャリパーNo.3(内径専用)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • デプス・段差・特殊形:深さ専用のデプスゲージ、段差を測るダンチノギス、幅広の板で挟むワイドジョーノギスです。例はシンワ測定の19306、フジツールのPDG-50、全晴のDN-SFSNLとAR-WJS150Aです

ミツトヨの資料では、ノギスの測定範囲はふつう0〜300mmで、長尺では2000mmまで測れるものがあります。

使い方(測り方)

ミツトヨの「ノギスの正しい使い方」をもとに、M形(M型)の標準ノギスでの測り方と測定方法の注意をまとめます。

使う前に

  • 測定面と本尺の滑る面を拭いて、切粉やごみを落とす
  • 外側用測定面を閉じて光にかざし、すき間から光がもれないか見る
  • 本尺とバーニヤの0の線がそろうか確かめる

外側・内側を測る

  • 外側は、本尺の近くで挟みます。ジョウの先で挟むと誤差が大きくなります
  • 強く挟みすぎない。ジョウが傾いて誤差が出ます
  • 内側は、内側用ジョウをできるだけ深く差し込み、目盛りがいちばん大きくなった所を読みます。溝の幅は、いちばん小さくなった所を読みます

段差測定・深さ測定

  • 段差は、本尺側とスライダー側の段差測定面を当てて測ります。デプスバーでの段差の測定は、ミツトヨは勧めていません
  • 深さは、本尺の端を測る物に直角に当て、デプスバーを底まで出して読みます。深さを何度も測るなら、台座の広いデプスゲージのほうが姿勢が安定します

使ったあと

  • 汚れを拭き取ってケースにしまう。長くしまうときは防錆油を薄く塗る
  • 暑い所・寒い所・湿った所・直射日光の当たる所に置かない

目盛りの読み方と原理

アナログのノギスは、次の2つを足して読みます。

  1. バーニヤの0の線が指す本尺の目盛り(1mm単位)
  2. 本尺の線とぴったりそろったバーニヤの目盛り(0.05mm単位など)

新潟精機の取扱説明書の例では、本尺が73mm、バーニヤが0.50mmで、測った値は73.50mmです。目盛りは真正面から読みます。斜めから読むと視差でずれます。

バーニヤの目盛りの仕組みは、0.05mm読みなら39mmを20等分、0.02mm読みなら49mmを50等分して刻んでいます。

精度(器差)と規格 JIS B 7507

ノギスの日本の規格はJIS B 7507です。今の版は2022年5月20日の改正で、名前は「製品の幾何特性仕様(GPS)-寸法測定機-ノギス」⁠で⁠す⁠。2019年のISO 13385-1を基にしていて、バーニヤ・ダイヤルのアナログと、デジタルのノギスを対象にしています。

カタログの精度は、会社によって書き方が違います。

  • ミツトヨ・カノン:EMPE(外側)とSMPE(内側・段差・深さ)の2つ。ミツトヨのCD-15AXはEMPE ±0.02mm、SMPE ±0.04mm
  • シンワ測定:外側と内側を分けた最大許容誤差。19937は外側±0.02mm、内側±0.04mm
  • テクロック:測る長さで分ける。SSC-650は0〜100mmで±0.02mm、100〜150mmで±0.03mm
  • 新潟精機・TONE・エー・アンド・デイ:1つの値。DT-150IP67WとDC-150は±0.03mm

同じ「±0.02mm」⁠で⁠も⁠、外側だけの値か、内側も同じか、量子化誤差(±1カウント)を含むかで意味が変わります。比べるときは外側どうし・内側どうしで見ます。

デジタルの電池

デジタルの電池はSR44かCR2032です。電池の持ちは型で大きく違います。

  • ミツトヨのCD-15AX:SR44で電池寿命5年
  • エー・アンド・デイのAD-5763-150:CR2032で約1年
  • テクロックのSSC-650:CR2032で約6か月

ミツトヨのABSデジマチックキャリパは、電池を入れたらジョウを閉じ、ORIGINボタンを1秒以上押して原点を合わせます。これをしないと表示がおかしくなります。

マイクロメーターとの違い

  • ノギス:1本で外側・内側・段差・深さを測る。デジタルの最小表示は0.01mm
  • マイクロメーター:外側なら外側だけを測る専用の測定器。ミツトヨのデジタルの外側マイクロメータは最小表示0.001mm

校正方法

日本建築総合試験所の資料では、ノギスの校正は、ブロックゲージなどの標準器を外側測定面で挟み、表示との差を見ます。50mmのブロックゲージを挟んで50.05mmと出れば、指示誤差は+0.05mmです。校正は温度10〜30℃・湿度20〜80%の部屋で行います。

社内で毎日の点検をするなら、外側測定面を閉じて0になるか、光にかざしてすき間が無いかを見ます。

値段の見方

値段を公開しているのは、22製品のうち18製品です。

  • 0〜150mmのバーニヤ:シンワ測定の19899が7,160円(税別)、新潟精機のGVC-15が7,200円、ミツトヨのN15が7,220円(税抜)、エスコのEA725-1が7,320円(税抜)。4製品の差は160円で、どれも平均的です
  • 0〜150mmのデジタル:エー・アンド・デイのAD-5763-150が7,900円(税抜)、ムラテックKDSのDC-150NBPが8,305円(税込)、TONEのDC-150が10,000円、シンワ測定の19937が15,750円(税別)、ミツトヨのCD-15AXが20,700円(税抜)、新潟精機のDT-150IP67Wが22,000円、テクロックのSSC-650が53,500円

デジタルは、防水(IP67)・無線・Bluetoothが付くほど高くなります。カノン(中村製作所)とフジツールは値段を出していないので、販売店に見積もりを頼みます。

比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉