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GUIDE / KENDENKI

検電器とは?使い方と仕組み・低圧と高圧の違い・労働安全衛生規則の決まりと選び方

電気工事・設備保全で停電を確かめる業務用の検電器の仕組みと使い方(当て方・使う前の点検)、低圧用・交直両用・高低圧用・特高用の違い、労働安全衛生規則の決まり、定期点検を、メーカーの公式資料とe-Govの法令をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

検電器は、電線や機器に電気が来ているかを、先を当てて音と光で確かめる道具です。選ぶときは「使う電路の電圧(低圧か高圧か特別高圧か)⁠」「直流も見るか」「当て方(被覆の上から・非接触・操作棒)」の3つを先に決めます。

検電器とは

共立電気計器は、検電器を「電路に電圧が存在するかを確認する計測器⁠」と説明しています。テスター(マルチメータ)のように電圧の値は測らず、電気が来ているか来ていないかだけを見ます。電気工事や保守点検の前に、開路したつもりの電路に電気が残っていないかを確かめるのに使います。

比較ページには、電気工事・設備保全で使う業務用の検電器を、種類ごとに代表の型式で載せています。検相器・相回転計、活線接近警報器、テスター・クランプメータ・絶縁抵抗計、家庭用・DIY用だけの安価品は載せていません。

仕組み

長谷川電機工業のよくある質問では、次のように説明しています。

  • 電子回路式:電池と増幅回路を内蔵し、微弱な検出電流を増幅して、表示灯と音で知らせる。高・低圧共用の型が作れ、絶縁被覆の上から検電できる
  • ネオン発光式:ネオン管が光って知らせる。明るい場所で見えにくく、被覆の上からは検電できない(生産終了)

いま売られている検電器の多くは電子回路式です。特別高圧には、電界で風車が回って知らせる風車型もあります(住電機器システム)。

使い方

使う前の点検

  • 使う電路の電圧に、検電器の使用電圧が合っているかを確かめる
  • 壊れ・汚れ・ひびが無いかを見る
  • テストボタンで、内部の回路と電池を確かめる
  • 既知の電源か検電器チェッカーで、正しく鳴るかを確かめる

労働安全衛生規則 第352条でも、検電器具はその日の使用を始める前に検電性能を点検すると決めています。

当て方

  • 握り部をしっかり握る(低圧用は、握った手の面積で感度が変わる)
  • 誘導で鳴らないよう、アース側から電路へ近づける
  • 一相ごとに、すべての相を当たる
  • 被覆の上から当てるときは、検知部を電線にしっかり当てる

検電できないもの

  • 高圧の電力ケーブル:導体が導電テープで遮へい接地されているので、被覆の上からは鳴らない
  • シールド(導電遮へい層)付きのケーブル
  • 高周波:検電器は商用周波数(50Hz・60Hz)で動くように作ってある

4つの種類

低圧用

分電盤・コンセント・電線など、交流の低圧に当てるペン型です。被覆の上から当てても鳴るものが多く、日置電機の3481やフルークのFluke 1AC IIは、金属に触れずに検電できます。低圧用は高感度に作ってあるので、高圧には使いません。

交直両用の低圧用

直流も確かめられる低圧用です。共立電気計器のKEW 5712はDC40〜750Vまで検電でき、直流は付属のリード線を接地して裸線に当てます。太陽光発電の直流回路や蓄電池まわりの点検に使います。

高低圧用

1本で低圧と高圧(6kV)の両方を検電でき、低圧は断続、高圧は連続の音と光で鳴り分けます。長谷川電機工業のHSF‑7や共立電気計器のKEW 5702は、AC80〜7000Vに使えます。

高圧・特高用

長い絶縁の操作棒の先で、離れた所から特別高圧の電線に当てます。長谷川電機工業のHST‑30はAC3〜34.5kV、HSR‑500は500kVの送電線用です。

労働安全衛生規則の決まり

  • 第339条:高圧・特別高圧の電路を開路して作業するときは、検電器具で停電を確かめ、短絡接地器具で短絡接地する
  • 第352条:検電器具は、その日の使用前に検電性能を点検する

高圧の検電と絶縁ゴム手袋

長谷川電機工業は、高圧の検電で電路から60cm以内に近づくときは絶縁保護具が必要で、全長約20〜25cmの短い高圧検電器を使うときは必ず絶縁ゴム手袋を着けると説明しています。伸縮式なら、伸ばして離れた所から当てられます。

定期点検

検電器は、労働安全衛生規則の定期自主検査の対象ではありません。長谷川電機工業は、次の耐電圧試験をすすめています。

  • 短い高低圧検電器:1年に1回程度、試験電圧10kV以上で1分間(検電器安全指針)
  • それ以外の機種(検相器も含む):半年に1回程度、最高使用電圧の2倍で1分間

内蔵の電池は使わなくても減るので、点検のときに替えます。

選び方

  1. 使う電路の電圧:低圧だけなら低圧用、キュービクルの高圧(6kV)も見るなら高低圧用、特別高圧は特高用
  2. 直流を見るか:太陽光発電や蓄電池なら交直両用
  3. 当て方:被覆の上から、金属に触れない非接触、伸ばして離れて当てる伸縮式
  4. 安全規格:低圧用はCATの数字と何Vまでかを見る
  5. 現場:雨や粉じんの多い屋外なら防水・防じんの型、暗い盤ならライト付き

値段

公式に値段を出している交流の低圧用は2,200〜7,920円、高低圧用は17,500〜43,700円です。日置電機の3481とフルークのFluke 1AC IIは公式に値段を出していないので、販売店に見積もりを取ります。

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