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GUIDE / COMPRESSOR

コンプレッサー(空気圧縮機)とは?レシプロ・スクロール・スクリューの違いと、吐出空気量・圧力・電気代の見方

工場で圧縮空気をつくる業務用コンプレッサーの仕組み、レシプロ・スクロール・給油式スクリュー・オイルフリースクリューの4つの方式、出力と吐出空気量の見方、インバーター・ドライヤー・空気タンクの選び方、省エネと点検の決まりを、メーカーと国の資料をもとにまとめました。

2026年10月11日更新

この記事の答え

コンプレッサー(空気圧縮機)は、まわりの空気を吸い込んで押し縮め、工場の機械やエア工具を動かす圧縮空気をつくる機械です。選ぶときは「⁠1日にどれだけの時間・量の空気を使うか(方式と出力)」「油が混じってよいか(給油式かオイルフリーか)」「使う量が時間で変わるか(⁠インバーターか⁠)」⁠の3つを先に決めます。

コンプレッサーとは

コンプレッサーは、モーターで圧縮機を回して空気を押し縮め、タンクや配管へ送り出します。工場では、エアシリンダーやエアブロー、塗装のスプレーガン、ねじ締めなどのエア工具が、この圧縮空気で動きます。

比較ページには、工場で使う業務用の電動コンプレッサーを、1社1〜2製品に絞って載せています。DIY・家庭用の小型機、冷凍機や空調の圧縮機、建設現場で使うエンジン駆動の可搬形、ターボ(遠心式⁠)⁠の大型機、単体のエアドライヤーは載せていません。

4つの方式

  • レシプロ(往復式):シリンダーの中でピストンを往復させて押し縮めます。小さな出力の機種が多く、タンクにためた空気を使いながら止めたり動かしたりします
  • スクロール:固定した渦巻きと回る渦巻きのすき間で押し縮めます。オイルフリーの機種が多く、音と振動が小さめです
  • 給油式スクリュー:かみ合う2本のねじ状のローターの間に油を入れて押し縮めます。長い時間続けて回すのに向き、工場全体の空気の元になります
  • オイルフリースクリュー:圧縮する部屋に油を入れないスクリューです。ローターを触れさせずに回すドライ式と、油のかわりに水を入れる水潤滑式があります

このページの例は次のとおりです。

  • レシプロ:アネスト岩田のCLP75EF‑8.5、ケーザーのi.Comp 9 G、精和産業のSC‑22M‑10、日立産機システムのPB‑7.5MNB、明治機械製作所のAPKM‑75A
  • スクロール:アネスト岩田のSLP‑37EF
  • 給油式スクリュー:AIRMANのSAS22VD、アトラスコプコのGA22VSDs、ケーザーのSM 13、コベルコのVS22AⅣ、田邊空気機械製作所のTASK‑22Q‑IP、日立産機システムのOSP‑22VAG1、三井精機のZV22AX3‑R、明治機械製作所のMAS22ED‑E
  • オイルフリースクリュー:AIRMANのSAD22VD、IHI回転機械エンジニアリングのGP22BEMA‑DV、アトラスコプコのZT 55、コベルコのエメロードAqua、三井精機のU‑14022A3‑R

出力と吐出空気量の見方

出力(kW⁠)⁠はモーターの大きさで、吐出空気量は1分間に出す空気の量です。L/minとm³/minの2つの書き方があり、1m³は1,000Lです。

  • 7.5kWのレシプロ:日立産機システムのPB‑7.5MNBと明治機械製作所のAPKM‑75Aが840L/min、アネスト岩田のCLP75EF‑8.5が845L/min
  • 22kWの給油式スクリュー:コベルコのVS22AⅣが4.25m³/min、三井精機のZV22AX3‑Rが4.35m³/min、日立産機システムのOSP‑22VAG1が4.3m³/min
  • 22kWのオイルフリースクリュー:三井精機のU‑14022A3‑Rが3.5m³/min、AIRMANのSAD22VDが3.7m³/min

同じ22kWでも、オイルフリーは給油式より空気量が少なめです。吐出空気量は、温度20℃・湿度65%の吸い込む空気の量で表します(J‑Net21 エアーコンプレッサーの省エネ)⁠。使う機械の空気の量を足し、漏れのぶんの余裕を見て選びます。

給油式とオイルフリー

給油式は、圧縮する部屋に油を入れて、熱を取り・すき間をふさぎます。出た空気には油が少し残るので、フィルタで取ります。

オイルフリーは、圧縮する部屋に油を入れません。食品・飲料・医薬・電子部品の工場や、空気を製品に直接当てる工程で使います。水潤滑式は、コベルコのエメロードAqua・三井精機のU‑14022A3‑R・IHI回転機械エンジニアリングのGP22BEMA‑DVのように、油のかわりに水で冷やし、すき間をふさぎます。

インバーター機

インバーター機は、使う空気の量に合わせてモーターの回転数を変えます。空気が要らない時間に回し続けないので、電気を減らせます。アトラスコプコのGA22VSDsは0.97〜5.00m³/min、IHI回転機械エンジニアリングのGP22BEMA‑DVは1.0〜3.5m³/minの幅で吐出空気量を変えます。

昼と夜、平日と休日で使う量が大きく変わる工場ほど、差が出ます。1日中同じ量を使う工場なら、一定速の機種でも足ります。

ドライヤーとタンク

空気を押し縮めると、空気の中の水分が水になって出てきます。配管やエア工具に水を送らないよう、冷凍式などのエアドライヤーで乾かします。明治機械製作所のMAS22ED‑E、三井精機のU‑14022A3‑RとZV22AX3‑R、アトラスコプコのGA22VSDs FFA‑10などは、ドライヤーを本体に内蔵しています。

レシプロとスクロールは、タンクを内蔵した型が多くあります。日立産機システムのPB‑7.5MNBは32L、アネスト岩田のCLP75EF‑8.5は70L、明治機械製作所のAPKM‑75Aは88Lです。スクリューはタンクを別に置く型が多く、日立産機システムのOSP‑22VAG1は0.43m³以上の空気槽を勧めています。

電気代を減らすには

J‑Net21の省エネQ&Aによると、一般の工場では圧縮空気の20%程度が漏れていると言われ、吐出圧力を0.1MPa下げると動力が理論上約8%減ります(省エネルギーセンターの資料による⁠)⁠。空気圧のアクチュエータは一般に0.2〜1.0MPaで動くように作られているので、使う機械に合わせて圧力を下げられることがあります。

  1. 配管・継手・ホースの漏れを止める
  2. 使う機械に合わせて、吐出圧力を下げる
  3. 使う量が時間で変わるなら、インバーター機にする

点検と法令

空気をためるタンクのうち、ゲージ圧力0.2MPa以上の空気を入れ、法令で決めた大きさを超えるものは、労働安全衛生法施行令⁠の第二種圧力容器にあたります。第二種圧力容器は、ボイラー及び圧力容器安全規則⁠の決まりで、使い始めてから年に1回、定期自主検査をします。

常用の温度で1MPa以上になる圧縮空気は、高圧ガス保安法⁠の高圧ガスにあたります。田邊空気機械製作所のTASK‑22Q‑IP(⁠0.6〜1.5MPa)のように高い圧力まで出せる型を使うときは、手続きが要るかをメーカーに聞きます。

選び方

  1. 使う時間と量を決める:短い時間に少し使うならレシプロかスクロール、1日中使うならスクリュー
  2. 油が混じってよいかを決める:食品・医薬・電子部品など油を嫌う工程はオイルフリー
  3. 出力と吐出空気量を合わせる:使う機械の空気の量を足し、漏れのぶんの余裕を見る
  4. 使う量が変わるか見る:変わるならインバーター機
  5. ドライヤーとタンクを決める:内蔵の型か、別に置くか
  6. 値段は見積もりを取る:このページで値段を出しているのは19製品中6製品です。7.5kWのレシプロは、日立産機システムのPB‑7.5MNBが802,780円、アネスト岩田のCLP75EF‑8.5が1,044,780円、明治機械製作所のAPKM‑75Aが1,099,780円(どれも税込・通販)です

コンプレッサーのメーカー比較では、11社19製品を方式ごとに、公式資料の出力・吐出空気量・圧力・騒音・タンク・制御で並べています。

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