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GUIDE / BOUSOU-SHEET

防草シートとは?織布・不織布・特殊素材の違いと、耐用年数・遮光率・透水性の見方

工場・倉庫の敷地、太陽光発電所、道路や鉄道の法面、駐車場で使う業務用の防草シートについて、織布・不織布・特殊素材の違い、耐用年数(公称)・遮光率・透水性の読み方、場所ごとの選び方、敷くときの注意と草刈りとの費用の比べ方を、国土交通省・群馬県の資料とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月11日更新

この記事の答え

防草シートは、地面を覆って日光をさえぎり、雑草が育たないようにするシートです。薄く安い織布、厚くてとがった草の芽を通しにくい不織布、水も光も止めたり土に戻ったりする特殊素材の3つに分かれます。「どんな草が出るか」「何年持たせたいか」「雨水をどこへ流すか⁠」⁠の3つを先に決めると、選ぶ製品が絞れます。

防草シートとは

地面に敷いて日光をさえぎり、下の雑草が育たないようにするシートです。織った布や不織布でできていて、雨水は下へ通す製品がほとんどです。工場・倉庫の敷地、太陽光発電所、道路や鉄道の法面、駐車場の端など、草刈りの手間がかかる場所で使います。

道路でも使われています。国土交通省の資料は、道路の雑草対策としてコンクリートで覆う方法・防草シート・防草シール・成長を抑える薬の4つを並べ、防草シートは「中程度の面積に効果あり」としています(国土交通省「除草の高効率化・低コスト化(道路除草を例に)」)⁠。関東地方整備局は、路肩や中央分離帯の雑草を抑える新技術を公募したとき、シートを使う技術を対象に入れ、除草剤は対象から外しています(関東地方整備局の公募)⁠。

3つの方式

比較ページでは、何でできているかで3つに分けています。

  • 織布:ポリプロピレンの平たい糸を縦横に織ったシートです。薄く軽く、広い面積を安く覆えます。萩原工業のグランドバリアクロス‑10、キョーワの防草クロスシートPRO、白崎コーポレーションのおてがる草なしシートなど。
  • 不織布:ポリプロピレンやポリエステルの繊維を織らずに絡めたシートです。とがった草の芽が通りにくく、切った端もほつれにくくなっています。デュポンのザバーン、グリーンフィールドのジスタス、小泉製麻の緑化マルチフェルト、前田工繊のジオフリース、白崎コーポレーションのチガヤシートなど。
  • 特殊素材:不織布の表面をコーティングやシリコーンで覆ったもの、アスファルト系のもの、綿でできて土に戻るものです。グリーンフィールドのザラグリップ、小泉製麻のシリコーンファブリック、MUマテックスのアステクターU、八木繊維工業のお墨付きなど。

織布と不織布の違い

群馬県の林業試験場は、ポリプロピレンの防草シートを3種類並べて試しています(群馬県「獣害対策と併せた防草資材の検討」)⁠。

  • 安価で薄いもの:厚さ0.28mm、耐用年数2〜3年、1m角で110円
  • 高密度のもの:厚さ0.30mm、耐用年数4〜5年、1m角で150円
  • 不織布:厚さ0.50mm、耐用年数5〜6年、1m角で230円

試験では、安くて薄いシートは破れが多く、高密度と不織布はほとんど破れませんでした。値段は、薄い織布 → 高密度 → 不織布の順に上がり、持つ年数も同じ順に長くなります。

チガヤやスギナのように芽の先がとがった草は、織布の糸のすき間から出てくることがあります。白崎コーポレーションも、自社の織布の製品ページでそう書いています。強い草が出る所は、厚い不織布か多層品を選びます。

仕様の見方

耐用年数(公称)

メーカーが示す耐用年数は、どれも公称値です。萩原工業やキョーワは、耐候年数を自社の測定値で保証値ではないと書いています。同じシートでも、日に当たったまま(露出)か、上に砂利を敷くかで大きく変わります。ザバーンや前田工繊は、砂利の下なら半永久的としています。

遮光率

日光をどれだけさえぎるかです。比較した製品では99〜100%の値が並びます。数字の差よりも、重ね目やピンの穴、端から光が入らないように敷くことのほうが効きます。

透水性

雨水を下へ通すかどうかです。織布と不織布の多くは水を通します。グリーンフィールドのザラグリップやMUマテックスのアステクターUのように水を通さないシートは、雨水の流れる先を決めてから張ります。

目付と厚さ

目付は1㎡あたりの重さ(g/㎡)で、重いほど繊維が多く、強い草に耐えます。厚さは、織布で0.3〜0.4mm、不織布で0.6〜2.2mmほどです。

場所ごとの選び方

  • 工場・倉庫の敷地:人や車が通る所は、上に砂利を敷けば長く持ちます。建物の際やコンクリートのまわりの狭い所には、シリコーンファブリックのような耐用年数の長い品があります。
  • 太陽光発電所:架台の下は草刈りがしにくいので、敷く効果が大きい場所です。広い敷地では幅3mの品(ザバーン 350グリーン、グランドバリアクロス‑10⁠)⁠を使うと、つなぎ目とピンを減らせます。発電所は太陽光パネルのメーカー比較⁠もあわせて見てください。
  • 道路や鉄道の法面:風でめくれないことと、張り替えの回数が減ることを優先します。ザラグリップやアステクターU、ジスタスのような厚く重い品が向きます。
  • 駐車場:シートの上に砂利を敷く使い方が中心です。日に当たらないので、薄い品でも長く持ちます。

敷くときに気をつけること

群馬県の試験では、シートが外れた原因のほとんどが最初の張り方でした。資料は次の3点を守るよう書いています。

  • 下草や石を取り除き、シートを地面に密着させる(浮いていると外れる)
  • ピンは返し付きのものを使い、しっかり留める
  • シートが外れるのは四隅からがいちばん多い

国土交通省の資料も、台風など強風のときのシートのめくれに注意するよう書いています。端と重ね目は、ピンでしっかり留めます。

草刈りとの費用の比べ方

国土交通省の三重河川国道事務所の実績では、道路の人力の草刈りは1kmあたり40万円程度で、毎年かかります。防草シートは1kmあたり320万〜630万円で、紫外線で劣化して5年位で取り替えが必要としています。

群馬県の試験では、高密度の防草シートを敷く費用は、5年分の下刈りの費用の6割程度でした。何年続けて草刈りをするか、シートを何年持たせたいかで、薄い織布と厚い不織布の値段を比べます。値段を出している製品は比較ページ⁠のコストの欄で確かめられます。

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