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GUIDE / PULL-BOX

プルボックスとは?種類(鋼板・溶融亜鉛めっき・ステンレス・樹脂・防爆⁠)とサイズ選定、国交省仕様との違い

電線管の途中に付けて電線を引き入れ・分岐・接続する箱、プルボックスの4つの種類、ジョイントボックス・アウトレットボックスとの違い、サイズ選定、国交省仕様(公共建築工事標準仕様書)の決まり、屋外で使うときの注意、値段を、メーカーの公式資料と国土交通省の標準仕様書をもとにまとめました。

2026年10月23日更新

この記事の答え

プルボックスは、電線管の途中に付けて、電線を引き入れたり分けたりつないだりする箱です。プールボックスとも呼びます。電線管の中では電線をつなげないので、つなぐ所や曲がりの多い所にこの箱を付けます。選ぶときは「どこに付けるか(屋内・屋外・海沿い・危険場所)」「何角・深さいくつの大きさか」「官公庁の仕様に合わせるか」の3つを先に決めます。

プルボックスとは・使い方

パナソニックの用語集では、プルボックスは電気工事でケーブルを接続・分岐するときに使う箱で、電線管の内部では電線の接続をしてはいけないため、プルボックスなどでつなぐと説明しています。天井裏や各階をまたぐ所、ビルの縦の配線と横の配線が交わる所によく付けます。

比較ページには、日本法人のあるメーカーが自社で作る製品を、各社の代表の型の単位で載せています。比べやすいよう、寸法と値段は200角・深さ100mm前後の型にそろえました。地中に埋めるハンドホール、端子台を入れる端子箱、盤用キャビネット、特注の板金加工だけの会社は載せていません。

ジョイントボックス・アウトレットボックスとの違い

  • ジョイントボックス:電線の中継接続に使う箱で、ジャンクションボックスとも呼びます(パナソニックの用語集)
  • アウトレットボックス:スイッチやコンセントを付けるときに使う箱で、102mm角・119mm角などの小さな寸法です
  • プルボックス:電線管の途中に付ける箱で、100角から600角のように大きさを選べます。伊東電機は、電線が多くジャンクションボックスでは間に合わないときにプルボックスを使うよう案内しています

4つの種類

  • 鋼板製(さび止め・めっき):いちばん数の出る型です。例は日東工業のKG(屋内)・KOG(屋外の防水形)、八州電工のBE-WG(国交省仕様)・ZE-X2(溶融亜鉛めっき)、電成興業のPXK・PXZ、早川電工、ヤマザキマテックス、カナフジ電工です
  • ステンレス製:雨や潮風、薬品でさびやすい所に付けます。例は日東工業のSKO、八州電工のSE-XN、電成興業のPXS、三桂製作所のLJです
  • 樹脂製(プールボックス):PVC(塩ビ)・ABS・FRPの箱で、軽くてさびません。例は未来工業のPVP-A、タカチ電機工業のBCAS、日東工業のFRP、伊藤電気製作所のBPです
  • 防爆形:可燃性のガスがある危険場所で使います。例は伊東電機の耐圧防爆型EXG5(d2G5・IP65)⁠で⁠⁠⁠⁠す

サイズ選定とサイズ表

  • 入る電線の太さと本数、つなぐ電線管の数で、ふたの大きさ(何角)と深さを決めます
  • 各社のサイズ表から型番を選びます。八州電工・電成興業・早川電工は100角から600角まで、日東工業のKGは100角から400角まで、三桂製作所は50mm単位で寸法を決められます
  • 公共建築工事標準仕様書では、長辺が600mmを超える箱には電線を支える受金物を一組以上付け、一辺が800mmを超えるふたは800mm以下に分けます

国交省仕様(公共建築工事標準仕様書)の決まり

国土交通省の公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)⁠令⁠和7年版の「1.2.6 プルボックス」は⁠、次のように決めています。

  • 鋼板製(溶融亜鉛めっき・ステンレスを除く)は⁠、さび止め塗装をする
  • 接地端子座による接地端子を付ける
  • 屋外形は、本体とふたの間に劣化しにくいパッキンを入れ、雨や雪が入りにくくたまらない作りにし、ふたの止めねじはステンレスにする
  • 合成樹脂製は、長辺600mm以下にする

八州電工によると、民間工事では材質に決まりはなく、国交省仕様は表面処理鋼板を使います。プルボックスそのものにJIS規格はありません。市町村によっては、接地端子座や取付足の加工を求められます。

図記号の書き方

配線図では、プルボックスの図記号の横に、形式と寸法を書き添えます(傍記)。ジョイントボックスとは別の記号です。

屋外で使うとき

  • パッキン付きの防水形か、溶融亜鉛めっき・ステンレス・樹脂の箱を選びます。日東工業のKOGは鋼板でもパッキン付きのIP44、三桂製作所のLJはステンレスでIP65です
  • 日東工業は、屋外で使うときに水抜き孔をあけるよう案内しています
  • 海沿いや薬品のかかる所は、SUS304のステンレス製か、さびない樹脂製にします

加工を頼むとき

八州電工は、足付き・カップリング溶接・絶縁ワニス塗装・ふた落下防止チェーン付き・つば・フランジ加工・セパレータ付きなどの加工に応じます。タカチ電機工業もBCASの穴加工・カスタマイズを受けます。

値段

200角・深さ100mm前後の型の公開価格で比べました(どれもメーカーの標準価格・希望小売価格⁠)⁠。

  • 樹脂製:タカチ電機工業 BCAS202010G(201角)が2,050円(税別)、未来工業 PVP-2010A が3,850円(税抜)、日東工業 FRP10-22(210角)が29,000円(税抜)
  • 鋼板製:日東工業 KG(屋内)が9,850円、KOG(屋外の防水形)が31,000円(どちらも税抜)
  • ステンレス製:日東工業 SKO が48,000円(税抜)

八州電工・電成興業・早川電工などは値段を出していないので、寸法と数量を伝えて見積もりを取ります。

メーカーのシェア

八州電工は公式サイトで、鋼板製プルボックスを「国内No.1シェア」「業界トップシェア」と案内しています(自社の記載)。国内外で年間80万個以上を作る体制と、全国5か所の製造拠点を持つと書いています。業界団体や調査会社の数字は見つかっていません。

出典

  • 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)⁠令⁠和7年版」(2026年10月23日確認)
  • パナソニック TERASU辞書「プルボックス」「アウトレットボックス」「ジョイントボックス」、配線図記号の読み方
  • 各メーカーの公式の製品ページ・カタログ(日東工業、八州電工、電成興業、早川電工、ヤマザキマテックス、カナフジ電工、三桂製作所、未来工業、タカチ電機工業、伊藤電気製作所、伊東電機⁠)
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