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GUIDE / MOSFET

MOSFETとは?Si・SiCとNチャネル・Pチャネルの違い、耐圧・オン抵抗・ゲート電荷の選び方

電源・モータ制御に使うパワーMOSFETの仕組みと種類、耐圧・電流・オン抵抗・ゲート電荷の測定条件、パッケージと放熱、価格の読み方をメーカー公式資料で解説します。

2026年10月28日更新

この記事の答え

MOSFETは、ゲート電圧で電流を制御する半導体です。電源やモータ回路では、電力を切り替えるパワーMOSFETを使います。選ぶときは材料・チャネルと耐圧を決め、オン抵抗・ゲート電荷・放熱経路を確認します。定格電流やオン抵抗は、温度とゲート電圧をそろえて読みます。

MOSFETの動作原理と使い方

MOSFETは、MOS構造を持つ電界効果トランジスタです。ゲートに加える電圧で電流を制御し、スイッチング電源やモータ駆動などに使います。サンケン電気の基礎解説は、構造と制御方法、IGBTとの違いを説明しています。

メーカー比較は、基板に実装するパッケージ入りの単体パワーMOSFETを、品番ごとに比べています。IGBT・ダイオード・ベアダイ・パワーモジュール・評価基板は含めません。完成装置のスイッチング電源やインバータとも分けています。

Si・SiC、Nチャネル(Nch)・Pチャネル(Pch)⁠の⁠違⁠⁠⁠⁠い

  • SiのNチャネルは、低電圧の大電流回路から高耐圧電源まで使います。サンケン電気の2SK3711は60V、富士電機のFMC60N190S2Aは600Vです。
  • SiのPチャネルは、ソースに対して負のゲート電圧を加えてオンします。インフィニオンのIRF4905は-55V品で、オン抵抗の測定条件はVGS=-10Vです。
  • SiCのNチャネルは、炭化ケイ素を使います。ロームのSCT4036KRHRは1200V品で、推奨オン駆動電圧は15〜18Vです。材料名だけで置き換えず、ゲート回路も合わせて確認します。

個別の仕様は、IRF4905のデータシートと、SCT4036KRHRのデータシート⁠で確認できます。

耐圧と電流の読み方

  • 耐圧はドレインとソース間の定格を確認します。ビシェイのSiHP065N60Eは、絶対最大定格が600Vです。製品概要の「最高接合部温度で650V」と混同しません。
  • 電流は温度条件と一緒に読みます。ルネサスのRBA011N08R1SBPWは、ケース温度25°Cで±360Aですが、データシートは基板を含むシステム設計による制限を付けています。
  • 実回路では、基板・ヒートシンクを含めた放熱経路と、実際の動作条件を照合します。表の定格電流だけで、流せる電流を決めません。

出典はSiHP065N60EとRBA011N08R1SBPW⁠のデータシートです。

オン抵抗は条件をそろえて比べる

  • オン抵抗は、電流が流れているときのドレイン・ソース間の抵抗です。典型値と最大値を分け、ゲート電圧・電流・温度も確認します。
  • ルネサスのRBA011N08R1SBPWは、VGS=10V・ID=100Aで最大1.06mΩです。
  • ロームのSCT4036KRHRは、VGS=18V・ID=21A・接合部25°Cで最大47mΩです。耐圧と材料が違うので、この数字だけで前者が優れているとは判断しません。
  • サンケン電気の技術資料では、温度が上がるとオン抵抗も大きくなります。室温の値に加えて、設計する温度での特性を確認します。

しきい電圧は、電流が流れ始めるゲート電圧です。オン抵抗を測るゲート電圧とは意味が違います。特性の定義は、サンケン電気のパワーMOSFET技術資料⁠にまとまっています。

ゲート電荷とパッケージ:回路図・回路記号との照合

  • ゲート電荷Qgは、ゲートを指定電圧まで充電する総電荷量です。富士電機のFMC60N190S2Aは典型46nCで、VGS=10V・VDD=400V・ID=15.5Aの条件です。別の条件で測ったQgとは分けて読みます。
  • パッケージは、実装方法と放熱する面を先に決めます。RBA011N08R1SBPWは上面放熱のTOLTです。SiHP065N60Eは挿入実装のTO-220ABです。
  • 回路図の記号と実際の端子配置は、データシートで照合します。SCT4036KRHRはTO-247-4Lで、駆動用ソースと電力用ソースを分けています。データシートは、この端子を入れ替えないよう注意しています。

富士電機の測定条件は、FMC60N190S2Aのデータシート⁠に記載されています。

価格と発注前の確認

  • インフィニオンは、IPW60R040C7の参考価格を5.11€、IRF4905を0.66€と掲載しています。公式の条件表記は、どちらも「Budgetary Price €/1k」です。日本円の少量購入価格とは分けて扱います。
  • 参考価格だけで発注額を決めず、品番・数量・納期・供給状態を伝えて見積もりを取ります。車載用途では、その品番の認定と採用条件も確認します。
  • 最終受注品や新規設計非推奨品は、新しい設計へそのまま入れず、現行品を確認します。データシートが残っていることだけでは、供給継続の根拠になりません。

価格の出典はIPW60R040C7の製品ページとIRF4905の製品ページです。価格・供給状態・仕様は2026-10-28に確認しました。

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