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GUIDE / LITHIUM-PRIMARY-BATTERY

リチウム一次電池とは?コイン形・円筒形の種類と、容量・放電電流・寿命の選び方

計測器・警報器・産業機器に組み込むリチウム一次電池のCR・BR・ERの違い、容量と放電電流の読み方、温度・端子・寿命の確認方法を、メーカーの公式資料でまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

リチウム一次電池は、充電せずに使う電池です。選ぶ順は、機器が受け付ける電圧、待機時と動作時の電流、温度、外形・端子です。容量は測定条件と一緒に読み、パルス電流を連続電流の上限として使わないでください。

リチウム一次電池とは

金属リチウムを負極に使う、充電しない電池です。計測器・警報器・センサの主電源や、RTC・メモリの保持に使います。充電して繰り返し使うリチウムイオン電池とは、回路の扱いも違います。

メーカー比較には、日本法人が自社・自社グループ製品として案内する組込用の品番を載せています。家庭用だけのパック、代理店が売る他社製品、充電式は除いています。

リチウム一次電池の仕組みとCR・BR・ERの種類

  • CR系のコイン形は、二酸化マンガンを使う薄型の電池です。マクセルのCR2032Sは、IoTセンサ・通信タグ・FA機器向けです
  • BR系のコイン形は、フッ化黒鉛を使います。パナソニックのBR2032は公称3V・200mAhで、RTCやメモリのバックアップに使います
  • CR系の円筒形には、大電流を取り出すスパイラル構造と、容量を確保するボビン構造があります。FDKは高出力と高容量に分けています
  • ER系の円筒形は、塩化チオニルを使う公称3.6Vの電池です。SaftのLSシリーズは、小電流と周期的なパルスを伴う長期用途向けです

外形が近くても、電圧・負荷条件が違えば置き換えられません。

容量と終止電圧

容量は、放電電流・温度・終止電圧で変わります。機器が止まる電圧より低いところまで測った容量を、使える容量として扱わないでください。

  • マクセルのCR2032Sは、標準250mAhです。20℃・0.2mA・終止電圧2.0Vで測っています
  • マクセルのCR17500AUは、標準3500mAhです。20℃・1mA・終止電圧1.5Vで測っています
  • SaftのLS 14500は、公称2.6Ahです。20℃・2mA・終止電圧2.0Vの条件です

標準・連続・パルス電流

標準放電電流や連続標準負荷は、容量などを示す条件で、最大連続電流ではありません。無線通信や警報で大きな電流を流す機器は、待機電流とパルスの大きさ・長さ・間隔を分けて確認します。

  • パナソニックのBR2032は、連続標準負荷0.03mAです。最大連続電流とは扱いません
  • SaftのLS 14500は、最大推奨連続50mA・パルス250mAです。パルスは20℃・未放電セル・0.1秒・2分間隔・ベース10µAの条件です
  • FDKのCR17450ESは、最大パルス3500mAです。23℃・放電深度50%・15秒印加で端子電圧1.0Vとなる条件なので、機器の動作下限と照合します
  • 東芝のER6V Pは、最大放電電流3.5mAです。公式ページに連続・パルスの区分はなく、採用時に確認します

温度と寿命

  • BR2032は、使用温度範囲が-40〜+85℃です
  • FDKのCR14250SEとCR17450ESも、-40〜+85℃です。ただし、-20〜+60℃を超える使用条件は事前相談です
  • SaftのLS 14500とLS 33600は、-60〜+85℃です。パルス時の電圧応答は、温度・負荷・保管履歴でも変わります

長期保存や設計寿命の説明を、機器の交換周期に使わないでください。マクセルの円筒形CRの長期信頼性は、20℃・未使用時の設計寿命の説明です。FDKも期待寿命は保証値ではなく、実際の使用期間は使用条件で異なると明記しています。

寸法・端子・⁠⁠⁠価格

  • BR2032は、直径20.0mm・高さ3.2mmです。端子を含む図面は別に確認します
  • SaftのLS 14500は、2026年4月版で最大直径14.62mm・最大高さ50.28mmです。旧資料の寸法を流用せず、採用する版をそろえます
  • 東芝のER3V PとER6V Pは、ピン端子付きの組込専用品です。交換は機器メーカーへ問い合わせます
  • 電池へ直接はんだ付けせず、端子付きの仕様を選びます。保管・廃棄時は端子を絶縁します
  • 掲載品の組込用公式資料には価格がありません。数量・端子・負荷・温度を伝えて見積もりを取ります

仕様と条件は、比較表に付けた各メーカーの公式ページ・データシートによります。資料の確認日は2026年10月28日です。

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