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GUIDE / HATSUDENKI

発電機とは?業務用エンジン発電機の5つの方式と、出力・燃料・騒音・届出の見方

工事現場・イベント・工場の非常用・災害の備えに使う業務用のエンジン発電機の仕組み、インバーター発電機・防音型・溶接機兼用・LPガス・カセットガス式・据置の非常用の違い、出力と連続運転の見方、騒音の指定、燃料の保管と電気事業法・消防法の手続き、値段の比べ方を、メーカーの公式資料と法令をもとにまとめました。

2026年10月11日更新

この記事の答え

業務用の発電機は、エンジンで発電機を回して電気を作る機械です。選ぶときは「何に使うか(方式)」「つなぐ機器の合計と三相か単相か(出力)」「どこで何時間回すか(燃料・騒音・連続運転⁠)」⁠の3つを先に決めます。建物の消防用設備の非常電源に使うなら、消防の基準に合った認定品の据置型を選びます。

発電機とは

エンジン発電機は、ガソリン・軽油・LPガスなどでエンジンを回し、つないだ発電機で電気を作ります。電気の来ていない工事現場やイベント会場で機械や照明を動かし、停電のときは建物に電気を送ります。

比較ページには、業務用のエンジン発電機を方式ごとに1社1製品まで載せています。家庭用だけの小型機、太陽光発電・蓄電池・ポータブル電源、発電所の大型プラント、中古品、レンタル専用の機種、代理店が売る他社製品は載せていません。電気をためて使う設備は蓄電池の比較⁠、停電の一瞬をつなぐ装置はUPSの比較⁠にあります。

5つの方式

インバーター発電機(携帯型)

  • 発電した電気をインバーターで整えてから送る、手で運べる発電機です
  • 電圧と周波数が安定しているので、パソコンや計測器にも使えます
  • このページの例:工進のGV‑16i(⁠1.6kVA・22kg)⁠、ホンダのEU18i(⁠1.8kVA・21.1kg)

防音型(可搬式)

  • エンジンと発電機を防音の箱に収めた、工事現場向けのディーゼル発電機です
  • 三相200Vで現場の機械を動かし、単相100Vのコンセントも付きます
  • このページの例:AIRMANのSDG25S‑3B1、デンヨーのDCA‑25LSK、やまびこ(新ダイワ⁠)⁠のDGM25MKC‑D。どれも25kVA級です

溶接機兼用

  • エンジンで溶接の電流を作り、単相100Vの電源としても使えます
  • このページの例:デンヨーのGAW‑190ES2(ガソリン・最大190A)、やまびこのDGW201M(⁠ディーゼル)
  • 発電は単相100Vの3.0〜3.5kVAなので、三相の機械には防音型を使います

LPガス・カセットガス式

  • ガソリンの代わりに、LPガスのボンベや容器、カセットボンベで動きます
  • ガソリンを置いておかなくてよく、燃料が古くなりにくいので災害の備えに向きます
  • このページの例:工進のGV‑9ig(⁠カセットボンベ2本⁠)⁠、ホンダのEU15iGP(建物のLPガス容器につなぐ)、G&ECOのGD1600SR・GD5000SR(LPガスとガソリンの両方で動く)

据置の非常用発電機

  • 建物の屋外・屋上・機械室に据え、停電を見つけると自動で動いて決めた負荷へ電気を送ります
  • このページの例:デンヨーのDCA‑150F、東京電機のTHGP150LM(どちらも130kVA・150kVA)、IHI原動機のガスタービン発電装置CNT‑500ERA(⁠500kVA)

出力の見方

出力は「kVA⁠」⁠で書かれることが多く、つなげる機器の量を決めます。

  • 単相100Vの工具や照明なら、1.6〜1.8kVA級のインバーター発電機で足ります
  • 三相200Vの機械を動かすなら、25kVA級の防音型を選びます
  • 防音型は、三相と単相で出せる量が違います。AIRMANのSDG25S‑3B1は三相25kVA・単相14.4kVA(60Hz)です
  • モーターを使う機械は、動き出すときに大きな電気を使います。機器の合計にゆとりを持たせて選びます

連続運転と燃料

  • 携帯型はタンクが小さく、ホンダのEU18iは定格で約3.0h、工進のGV‑16iは4.0hです
  • LPガス式は大きな容器につなげば長く回せます。ホンダのEU15iGPは50kg容器で約74h、G&ECOのGD1600SRは50kgボンベで108.6hです
  • 非常用は、内蔵の燃料槽で回せる時間が決まっています。東京電機のTHGP150LMは75Lで定格1.9h(50Hz)です
  • 定格出力で1時間を超えて回す非常用は「長時間形⁠」⁠を選びます

騒音の見方

国土交通省は、騒音の基準値を下回る建設機械を「低騒音型⁠」⁠、さらに低いものを「超低騒音型⁠」⁠に指定しています。

  • 発動発電機の騒音基準値は、機関出力55kW未満で98dB、55kW以上で102dBです(低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規程(⁠1997年 建設省告示第1536号)第2条・別表第1)
  • 超低騒音型は、測った値が基準値から6dBを引いた値を下回る型式です(同規程 第10条第2項)
  • メーカーの騒音値は、7mで測った値(dB)と、音響パワーレベル(LWA⁠)⁠の2通りがあります。単位は同じdBでも比べられないので、条件をそろえて見ます

停電のときの非常電源(消防法)

スプリンクラーや屋内消火栓などの非常電源に発電機を使うときは、消防法の基準に合った自家発電設備にします。

  • 屋内消火栓設備の非常電源は、非常電源専用受電設備・自家発電設備・蓄電池設備・燃料電池設備のどれかです(消防法施行規則 第12条第1項第4号)
  • 自家発電設備は、屋内消火栓設備を30分間以上動かせる容量にし、停電のときは自動で切り替わるようにします。キュービクル式以外は、周りに0.6m以上の空地を取ります(同号ロ(イ⁠)⁠〜(ハ))
  • 構造と性能は、消防庁告示「自家発電設備の基準」(⁠1973年 消防庁告示第1号⁠)⁠で決まっています
  • 同じ告示の第2第1号(3):停電から電圧確立・投入までは40秒以内
  • 同じ告示の第2第1号(13):燃料は、定格負荷で連続運転できる時間に使う量以上を持っておく
  • このページの例:デンヨーのDCA‑150Fは日本内燃力発電設備協会の認定品、東京電機のTHGP150LMは消防庁登録機関の認証品です

電気事業法の手続き

発電機の出力と使い方で、電気の保安の手続きが変わります。

  • 内燃力の発電設備で出力10kW未満のものは、一般用電気工作物になれる小規模発電設備です(電気事業法施行規則 第48条第2項第4号・第4項第4号)
  • それ以外は事業用電気工作物になり(電気事業法 第38条第2項⁠)⁠、保安規程を定めて使用の前に届け出(第42条⁠)⁠、電気主任技術者を選任して届け出ます(第43条第1項・第3項)
  • 近畿経済産業局は、建設現場などで出力10kW以上の内燃力の可搬型発電設備を据え付けるときは、電気主任技術者の選任と保安規程の届出が必要と案内しています
  • トラックに載せて動かす発電設備は「移動用発電設備」として、経済産業省の通達「移動用電気工作物の取扱いについて⁠」⁠で扱いが決まっています

燃料の保管(危険物)

  • ガソリンは第1石油類、軽油・灯油は第2石油類、重油は第3石油類の危険物です(消防法 別表第1 備考第12号・第14号・第15号)
  • 指定数量は、ガソリンが200L、軽油・灯油が1,000L、重油が2,000Lです(危険物の規制に関する政令 第1条の11・別表第3)
  • 指定数量の5分の1以上を置くときは、市町村の火災予防条例で消防への届出が必要です。指定数量以上は危険物の貯蔵所でなければ置けません(消防法 第9条の4・第10条)
  • 携帯缶で予備のガソリンを置くより、LPガス式やカセットガス式を選ぶ手もあります

値段の比べ方

値段を出しているのは14製品中7製品です。同じ級で3製品以上の値段がそろう方式が無いので、このページでは安め・高めの判定はせず、値段だけを出しています。

  • インバーター発電機:ホンダのEU18iが248,490円(税込)。工進のGV‑16iはオープン価格です
  • 防音型の25kVA級:デンヨーのDCA‑25LSKが3,870,000円(税別)、やまびこのDGM25MKC‑Dが4,444,000円(税込)
  • 溶接機兼用:デンヨーのGAW‑190ES2が1,020,000円(税別)、やまびこのDGW201Mが1,375,000円(税込)
  • ガス式:ホンダのEU15iGPが355,960円(税込)、G&ECOのGD1600SRが217,800円、GD5000SRが680,000円(税・送料別)
  • 据置の非常用:どれも値段は公開されていません。容量・設置の場所・工事まで含めて見積もりを取ります

税込と税別が混じっているので、比べるときはそろえて見ます。

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