口コミを書く 製品を比べる種類から探す・無料
GUIDE / CUBICLE

キュービクル(高圧受電設備)とは?PF‑S形とCB形の違い・推奨品と認定品・置き場所と手続き

工場・ビル・店舗・太陽光発電所で使うキュービクル式高圧受電設備の4つの方式、PF‑S形とCB形の選び方、日本電気協会の推奨品と認定品の違い、置き場所の決まり、高圧で受電するときの手続きを、メーカーと経済産業省・消防庁・日本電気協会の公式資料をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

キュービクルは、電力会社から高圧で受けた電気を、建物で使う低い電圧に下げる設備を、金属の箱1つにまとめたものです。選ぶときは「受電方式(⁠300kVA以下はPF‑S形、超えるとCB形)」「消防用設備の非常電源に使うか(使うなら認定品)」「どこに置くか(屋外・屋内・柱上・狭い所)」⁠の3つを先に決めます。値段はほとんどのメーカーが見積もりです。

キュービクルとは

キュービクル式高圧受電設備は、電力会社の高圧の電気を受ける機器(開閉器・遮断器・計器用変成器など)と、電圧を下げる変圧器を、鋼板の箱に収めた受電設備です。規格は JIS C 4620 です。

消防の決まりでは、変電設備は不燃材料で区画した部屋に置くのが基本です。ただし、消防長が火災予防上支障がないと認める構造のキュービクル式は、この決まりから外れます(消防庁「火災予防条例(例)」の参考資料)。キュービクルを使うと、変電室を作らずに済みます。

比較ページには、日本法人のあるメーカーが自社で作るか自社製品として売るキュービクル式高圧受電設備を載せています。特別高圧の受変電設備、分電盤、変圧器だけの製品、メーカーがスイッチギヤとして案内する閉鎖配電盤、中古・再生品、代理店が売る他社製品は載せていません。

4つの方式

  • PF‑S形:限流ヒューズ(PF)と高圧交流負荷開閉器(LBS)で受けます。仕組みが単純で、300kVA以下の小さめの設備に使います。例は河村電器産業のスマートキュービクル CR-S-N、内外電機の経済形、大垣電機のPF‑S形 SDタイプです
  • CB形:真空遮断器(VCB)で受けます。300kVAを超える設備や、消防用設備の非常電源の受電に使います。例は内外電機の汎用形、日東工業の推奨品キュービクル CB形、大垣電機のCB形 SDタイプ、四変テックの消防設備用認定キュービクルです
  • 太陽光発電用(連系用):太陽光発電の電気を電力会社の電線につなぐための型です。例は関西電機工業の SmartCubeKD、力電の PV Smart です
  • 小型・柱上:変圧器を電灯と動力で共用するなどして、箱を小さくした型です。例は河村電器産業の超スマートキュービクル MR-S、長野愛知電機の高圧受電キュービクル 60B〜100B です

PF‑S形とCB形の選び方

  • 大垣電機は、PF‑S形を「比較的小容量(⁠300kVA以下)⁠の設備で使用され、CB形に比べ受電方式が単純⁠」⁠な形と説明しています
  • 内外電機の経済形は、変圧器を単相・三相1台ずつ、単相100kVA・三相200kVA以下に絞って型をそろえたPF‑S形です
  • 300kVAを超える設備はCB形にします。内外電機の汎用形は受電設備容量4,000kVA以下まで、大垣電機のCB形は認定品で屋外2,000kVAまであります

推奨品と認定品

日本電気協会には、キュービクル式高圧受電設備推奨委員会と、キュービクル式非常電源専用受電設備認定委員会があります。

  • 認定品:消防庁告示第7号(⁠キュービクル式非常電源専用受電設備の基準⁠)⁠に合うものとして日本電気協会が認定したものです。消防用設備等の非常電源専用の受電設備として認定されています。例は四変テックの共用673号、大垣電機の形式411など
  • 推奨品:非常電源専用の受電設備としては認定されていませんが、JIS C 4620より厳しい条件を満たしたものです(札幌市消防局の火災予防条例の解説)。例は日東工業の推奨品キュービクル(683号など)
  • どちらも正面に「認定品」「推奨品」の銘板が付きます。名古屋市の火災予防条例の指導基準では、日本電気協会が認定または推奨した変電設備は、消防長が認める構造のキュービクル式にあたります

置き場所の決まり

  • 屋外の変電設備は、建物から3m以上離すのが火災予防条例の決まりです。消防長が認める構造のキュービクル式は除かれます
  • それでも、キュービクル式は建物との間に、換気・点検・整備に支障のない距離をあけます
  • 消防長が認める構造の基準では、外箱は鋼板で板厚1.6mm以上、屋外用は2.3mm以上です
  • 置き場所が狭いときは、背面に扉の無い型(⁠河村電器産業のCR-S-N)、幅850mmの小型(同 MR-S)、柱上に付ける型(⁠長野愛知電機の60B〜100B⁠)⁠があります
  • 細かい基準は自治体の火災予防条例で違います。置く前に、地元の消防に確かめます

高圧で受電するときの手続き

電力会社から600Vを超える電圧で受電する設備は、電気事業法の自家用電気工作物になります(経済産業省 北陸産業保安監督署の案内⁠)⁠。

  • 保安規程を作って国に届け出ます(電気事業法第42条)
  • 電気主任技術者を選任して国に届け出ます(電気事業法第43条)
  • 社内に有資格者がいなければ、国の承認を得て、電気保安法人や電気管理技術者に保安管理業務を任せる外部委託も選べます

値段の見方

キュービクルの値段は、変圧器の容量と中に入れる機器の構成ごとに決まります。

  • 公式サイトで値段を出しているのは、力電の PV Smart だけです(参考価格帯 3,000,000円〜30,000,000円程度)
  • 河村電器産業・日東工業・内外電機は、Webカタログや価格表にキュービクル本体の値段を載せていません
  • 何社かに見積もりを取るときは、受電方式・変圧器の容量・屋外か屋内か・推奨品や認定品の指定をそろえて出します

省エネの変圧器

  • 長野愛知電機の高圧受電キュービクルは、電灯動力共用のトップランナー変圧器を使います
  • 関西電機工業の SmartCubeKD は、トップランナーIII変圧器を盤の中に収めています
  • 力電の PV Smart は、トップランナー・高効率型(JEM1520)の変圧器です
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉