口コミを書く 製品を比べる種類から探す・無料
GUIDE / BUNDENBAN

業務用の分電盤とは?電灯・動力・屋外用・耐熱形・盤用キャビネットの違いと選び方

工場・店舗・事務所・ビルで使う業務用の分電盤の5つの方式、主幹と回路数の決め方、屋外用と耐熱形(消防認定⁠)⁠の選び方、JIS C 8480の対象、値段の相場を、メーカーと業界団体・消防庁の公式資料をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

分電盤は、建物に入った電気を、ブレーカーで回路ごとに分けて、照明・コンセント・機械へ送る箱です。業務用は、電灯分電盤・動力分電盤・屋外用・耐熱形の4つと、盤を自分で組むための盤用キャビネットに分かれます。選ぶときは「何の回路か(電灯か動力か)」「主幹の容量と回路数」「どこに置くか(屋内・屋外・消防設備の回路⁠)」⁠の3つを先に決めます。

業務用の分電盤とは

業務用の分電盤は、主幹のブレーカーで建物の電気を受け、分岐のブレーカーで回路ごとに分けて送る盤です。日本配電制御システム工業会の説明では、基板の上に遮断器と導体を並べ、感電しないよう保護板で充電部を覆い、扉のある金属の箱に入れたものです。

業務用のキャビネット形分電盤の規格は、JIS C 8480(今の版は2023年)です。対象は定格電圧600V以下・基準定格電流630A以下の盤で、住宅用分電盤は対象外です。

比較ページには、日本法人のあるメーカーが自社で作るか自社製品として売る、業務用の分電盤と盤用キャビネットを載せています。住宅用だけの分電盤、高圧の配電盤(⁠キュービクル)、ブレーカー単体、代理店が売る他社製品は載せていません。

5つの方式

  • 電灯分電盤:単相3線の電気を、照明とコンセントの回路に分けます。いちばん数の多い盤です。例は河村電器産業のスーパーコンポ盤 EQ 0510N、テンパール工業のLTG05T102、内外電機のTOP電灯分電盤、日東工業のアイセーバ、パナソニックのコンパクトアロー盤です
  • 動力分電盤:三相3線の電気を、モーターや空調の回路に分けます。分岐も3極のブレーカーです。例はテンパール工業のPTG10K06です
  • 屋外用:屋根や水切りの付いた箱で、雨のかかる所に付けます。例は河村電器産業の屋外用 ESO 0510N(IP55)です。工事現場の仮設分電盤(⁠セフティー電気用品)⁠もここに入れました
  • 耐熱形(消防認定):非常照明や消火栓のポンプなど、消防設備の非常電源の回路に使います。例は日東工業のFH2-26Bと内外電機のTLBZ0206FB(どちらも二種耐熱形)です
  • 盤用キャビネット:中が空の箱で、ブレーカーや制御機器を入れて盤を組みます。例は日東工業のS16-45(鋼板)とSOR16-45(⁠ステンレスの屋外用)、リタールのAE、タカチ電機工業のBCAP・BCAR(樹脂)、未来工業のウオルボックスR(樹脂の防雨形)です

主幹と回路数の決め方

  • 主幹:その盤でまとめて受ける電流の大きさです。つなぐ機器の電流を足して決めます。業務用の標準品は、日東工業のアイセーバで主幹30〜400A、河村電器産業のスーパーコンポ盤で50〜250Aまであります
  • 回路数:分岐のブレーカーの数です。照明・コンセント・機器ごとに回路を分けます。将来の増設に備えて、予備の回路を残しておきます
  • 電灯は単相3線、動力は三相3線です。電灯と動力を1面にまとめた盤もあります
  • 主幹は、中性線欠相保護付きの漏電遮断器の型が多くあります

屋外に置くとき

  • 屋外には、屋根や水切りの付いた屋外用の盤を使います。保護等級(IP⁠)⁠で雨やほこりへの強さを見ます。河村電器産業のESO 0510NはIP55、日東工業のSOR16-45はIP44です
  • 屋外の盤は、日射を受ける面から熱が入り、盤の中の温度が上がります(日本配電制御システム工業会⁠)⁠。日の当たる面や換気も考えて置き場所を決めます
  • 樹脂の箱は軽くて安く、さびません。重い機器を入れる盤や強さのいる所は、鋼板やステンレスの箱にします

耐熱形(消防認定⁠)⁠の選び方

消防設備の非常電源の回路に使う分電盤は、消防庁告示第10号(配電盤及び分電盤の基準⁠)⁠に合うものを使います。認定を取った盤には認定証票が貼られ、この基準に合っているとみなされます。

  • 一種耐熱形:30分の加熱で840℃に耐える盤です。箱の中に断熱の内張りがあります
  • 二種耐熱形:840℃の3分の1の280℃に耐える盤です。断熱の内張りはありません
  • 消防法では、一種耐熱形は居室・一般廊下・階段に、二種耐熱形は機械室・パイプシャフト・屋外・屋上・開放廊下・避難階段に置きます(日本配電制御システム工業会「設置場所による耐熱盤の選定」)

値段の見方

値段は、同じ方式・同じ主幹と回路数で、1面あたりにして比べます。

  • 電灯分電盤(主幹50A・分岐10回路・屋内):河村電器産業のEQ 0510Nが71,300円、テンパール工業のLTG05T102が81,200円、日東工業のPEN5-10が108,000円(どれも税抜の標準価格)
  • 内外電機のTOP電灯分電盤は、主幹50A・12回路のTLHE0512BAが85,400円です(税抜か税込かの記載なし)
  • 屋外用:河村電器産業のESO 0510N(主幹50A・10回路)が85,300円(税抜)
  • 耐熱形:日東工業のFH2-26B(主幹端子台60A・6回路)が207,000円(税抜)
  • 盤用キャビネット(400×500×160mm):日東工業の鋼板のS16-45が31,000円、ステンレスの屋外用のSOR16-45が83,000円、タカチ電機工業の樹脂のBCAP405016Gが8,240円(どれも税抜)

パナソニック・リタールの製品と内外電機の耐熱形は、公式サイトに値段がありません。見積もりで確かめます。

取付と工事

分電盤の取付と配線は、電気工事士が行います。盤の大きさは主幹と回路数で変わるので、置く壁の広さと、電線の入る向き(上か下か⁠)⁠も先に確かめます。

比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉