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ブレーカーとは?配線用遮断器・漏電ブレーカー・サーキットプロテクタ・気中遮断器の違いと選び方

工場・ビル・店舗の分電盤や制御盤に付ける業務用のブレーカーの4つの種類、漏電ブレーカーと配線用遮断器の違い、遮断容量と感度電流の見方、漏電ブレーカーを付ける回路の決まり、更新の時期を、メーカーの公式資料・JIS・電気設備の技術基準の解釈をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

ブレーカーは、流れすぎた電流や漏電を見つけて、自動で回路を切る器具です。業務用は、過電流と短絡で切る配線用遮断器、漏電でも切る漏電遮断器(漏電ブレーカー)、制御盤の中で機器を守るサーキットプロテクタ、受電や主幹の大きな電流を受け持つ気中遮断器の4つに分かれます。選ぶときは「付ける所の電圧」「そこで起きる短絡の電流(遮断容量)⁠」「漏電を見るか」の3つを先に決めます。

ブレーカーとは

ブレーカーは、電線や機器に流れすぎた電流、短絡の大きな電流、大地へ漏れる電流を見つけて、回路を自動で切る器具です。ヒューズと違い、切れたあとハンドルを戻せばまた使えます。

比較ページには、工場・ビル・店舗の分電盤や制御盤に付ける業務用の低圧のブレーカーを載せています。住宅用分電盤の中だけで使う分岐ブレーカ・安全ブレーカ・感震ブレーカー、ヒューズ、電磁開閉器、高圧の真空遮断器は載せていません。

4つの種類

  • 配線用遮断器(MCCB):過電流と短絡で切ります。ノーヒューズブレーカ・サーキットブレーカとも呼びます。例は河村電器産業のNB 53-50、テンパール工業のB53EC50、日東工業のNE53A、三菱電機のNF63-CVFです
  • 漏電遮断器(ELCB):配線用遮断器の働きに加えて、漏電でも切ります。漏電ブレーカー・ELBとも呼びます。例は河村電器産業のZS 53-50-30、日立産機システムのEXK60-C、三菱電機のNV63-CVFです
  • サーキットプロテクタ:制御盤や装置の中で、1台ずつの機器や制御回路を守る小形のものです。例はIDECのNRLY1100F-5AAA-1、日幸電機製作所のICS25です
  • 気中遮断器(ACB):受電や主幹の大きな電流を、空気の中で切る大形のものです。例は三菱電機のAE1600-SW、寺崎電気産業のAX116Sです

規格の違い

  • 業務用の配線用遮断器の規格はJIS C 8201-2-1です。専門の教育を受けた人が付けて使う、交流1,000V以下の回路遮断器が対象です
  • 漏電遮断器の規格はJIS C 8201-2-2です。配線用遮断器の要求に、漏電の検出を足したものです
  • 住宅用の配線用遮断器はJIS C 8211です。交流440V以下・150A以下・遮断容量25kA以下で、専門の知識をもたない人が使い、保守をしない前提で作ります

漏電ブレーカーと配線用遮断器の選び方

漏電ブレーカーは、配線用遮断器と同じように過電流と短絡でも切れるものが多く、テストボタンが付きます。漏電で切れると、ボタンや窓の表示でわかります。

付ける回路は、電気設備の技術基準の解釈第36条で決まっています。

  • 金属の外箱をもつ、使用電圧60V超の低圧の機械につなぐ回路には、漏電で自動で切る装置を付けます
  • 乾燥した場所、対地電圧150V以下で水気のない場所、C種・D種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合などは除かれます
  • 高圧・特別高圧と変圧器でつながる、使用電圧300V超の低圧の回路にも付けます

感度電流は、人が触れる機器の回路なら30mAです。JIS C 8201-2-2は、30mA以下の漏電遮断器を、感電を防ぐ付加的な保護に使うとしています。三菱電機のNV63-CVFと日立産機システムのEXK60-Cは、30mAのほか100・200・500mAも選べます。

漏電がなくても、インバータ機器の高調波や雷サージで切れることがあります。三菱電機のNV63-CVFや日東工業のGE53Aは、高調波・サージで不要に切れにくい型です。

遮断容量と定格電圧の見方

遮断容量は、そのブレーカーが切れる短絡の電流の大きさです。付ける所で起きる短絡の電流より、大きい遮断容量の型を選びます。

  • 同じ3P 50Aでも、日立産機システムのSXK60-CはAC440Vで7.5kA、三菱電機のNF63-CVFと富士電機機器制御のBW50EAGは2.5kAです
  • 河村電器産業のNB 53-50と日東工業のNE53AはAC200Vで10kAです
  • 定格電圧がAC100-200Vまでの型(河村電器産業のZS 53-50-30、テンパール工業の53EC5030)⁠は⁠、415Vの回路に使いません。415Vなら、テンパール工業のB53EC50(AC100-200-415V)や日東工業のGE53A(AC100-200-415V共用⁠)⁠を選びます

値段

3P・50Aで、値段を出している製品を比べました。

  • 配線用遮断器:日東工業のNE53Aが7,800円、テンパール工業のB53EC50が8,700円、河村電器産業のNB 53-50が8,770円、パナソニックのBBWA350Cが10,450円、日立産機システムのSXK60-Cが20,900円、三菱電機のNF63-CVFが21,700円です
  • 漏電遮断器(30mA)⁠:河村電器産業のZS 53-50-30が12,700円、日東工業のGE53Aが14,500円、テンパール工業の53EC5030が18,100円、パナソニックのBKWA3503Cが19,400円、三菱電機のNV63-CVFが36,000円、日立産機システムのEXK60-Cが46,400円です
  • 気中遮断器:三菱電機のAE1600-SWの標準価格は1,391,000円(引外しリレー部を除く)⁠で⁠⁠⁠⁠す

高いほうの型は、AC440Vの遮断容量を出しているものが多くなります。値段だけでなく、付ける所の電圧と遮断容量をそろえて比べます。

更新の時期と入れ替え

配線用遮断器と漏電遮断器の更新の時期は、使い始めて15年か、規定の開閉回数です(三菱電機の資料)。取り替えの工事は電気工事士に頼みます。

入れ替えるときは、前の型と取付寸法が同じものを選ぶと、盤を作り直さずに済みます。

  • 三菱電機のAE1600-SWは、従来品AE-SSと外形と取付寸法が同じです
  • 富士電機機器制御のBW50EAGは、旧形品と同じ寸法です
  • 河村電器産業のNB型は、50AFと100AFが同じ外形です
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