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GUIDE / BOBAKU-SHOUMEI

防爆照明とは?耐圧防爆と安全増防爆の違い・ゾーンの見方・防爆記号の読み方と選び方

化学工場・塗装ブース・ガソリンスタンド・粉じんの多い工場に付ける防爆照明器具の種類、ゾーン0・1・2と粉じんの場所の見分け方、防爆記号(Ex db ⅡB+H₂ T6 など)の読み方、型式検定の決まり、LED化の効果と施工の注意を、メーカーの公式資料と産業安全技術協会の資料をもとにまとめました。

2026年10月13日更新

この記事の答え

防爆照明は、可燃性のガスや粉じんがある場所で、器具が火元にならないように作った照明器具です。ガスの場所は危険の度合いでゾーン0・1・2に分かれ、ゾーン1にはゾーン1用の防爆形(耐圧防爆形など)、ゾーン2には安全増防爆形も使えます。粉じんだけの場所には粉じん防爆形を使います。選ぶときは「場所の区分」「扱うガスや粉じん」「防爆記号」の3つを先にそろえます。

防爆照明とは

防爆照明(防爆照明器具・防爆型照明・防爆仕様照明・防爆LED照明)は⁠、引火性の蒸気や可燃性のガス、可燃性の粉じんがある場所で使う照明器具です。ふつうの照明は、中の電気の火花や熱い部分がガスに火を付けるおそれがあります。防爆照明は、そうならないように器具の作りを変えています。

労働安全衛生規則では、防爆電気機器は電気機械器具防爆構造規格を満たすものでなければ使えません(第27条)。ガスが爆発の危険のある濃度に達するおそれのある所で電気機械器具を使うときは、そのガスに合った防爆性能のあるものを使います(第280条)。

比較ページには、天井・壁・ポールに据え付ける防爆形の照明器具を載せています。持ち運ぶ防爆形の投光器・懐中電灯・ヘッドライトは、投光器のページ⁠にあります。

危険場所の区分(ゾーン)

ガスの危険場所は、爆発性の雰囲気ができる頻度で3つに分かれます。2008年10月施行の改正電気機械器具防爆構造規格から、次の呼び方になりました。

  • ゾーン0(特別危険箇所・旧0種場所):ふだんから続けて、または頻繁に爆発の危険のある濃度になる場所。開いた容器の中の液面付近など。付けられる照明器具はありません
  • ゾーン1(第一類危険箇所・旧1種場所):ふだんの状態で、爆発性の雰囲気がしばしばできるおそれのある場所。換気の悪い所や、点検でガスが出る開口部の近くなど
  • ゾーン2(第二類危険箇所・旧2種場所):ふだんはできるおそれが少なく、できても短い時間しか続かない場所。容器の破損や換気装置の故障でガスが漏れるおそれのある所など

粉じんの場所は、小麦粉・砂糖・合成樹脂・コークス・鉄・銅などの可燃性粉じんと、マグネシウムやアルミニウムなどの爆発性粉じんに分かれます。器具の記号では、粉じんの場所をゾーン21・22のように書きます。

どの区分になるかは、ガスの出どころや換気のしかたも見て、関係技術者と協議して決めます。

防爆の作り方

  • 耐圧防爆(記号d):中に入ったガスが爆発しても器具が耐え、外のガスに火を移さない作りです。ゾーン1に使えます
  • 安全増防爆(記号e):ガスが入らないよう密閉し、熱くなりすぎないよう余裕を持たせた作りです。照明ではゾーン2に使います
  • 粉じん防爆(記号DP・SDP、新しい記号ではt):粉じんが入らない全閉の作りです

表のゾーン1用では、岩崎電気のディオZ1と鈴木セード製造所のSEHLが耐圧防爆(db)、星和電機のLZIP605Aと東芝ライテックの器具が安全増と樹脂充填を組み合わせた作り(eb mb)⁠で⁠⁠⁠⁠す⁠。

防爆記号の読み方

器具の銘板やカタログには「Ex db ⅡB+H₂ T6 Gb」のような防爆記号があります。

  • db・eb・ec・tb:防爆の作り方(d=耐圧、e=安全増、t=粉じん)
  • ⅡB・ⅡC:使えるガスの区分。ⅡCの器具は水素・アセチレンにも使えます。「ⅡB+H₂」は⁠、ⅡBに水素を足したものです
  • T4〜T6:温度等級。数字が大きいほど、表面の温度が低く抑えてあります。T6がいちばん上です
  • Gb・Gc:使える場所の目安。表の製品では、Gbはゾーン1・2、Gcはゾーン2です

扱うガスの区分と発火温度に合う記号の器具を選びます。腐食性ガスが出る所には、防爆形照明器具は使えません。

型式検定

防爆構造の電気機械器具は、労働安全衛生法の型式検定の対象です。型式検定に合格すると型式検定合格証が出て、有効期間のあいだその型式を製造・輸入できます。

海外の認証(ATEX・IECExなど)があっても、日本では使えません。登録検定機関が出す日本の検定合格証が必要です。海外製の器具を選ぶときは、日本の検定に合格しているかを確かめます。岩崎電気は自社の防爆機器を「厚生労働省型式検定(防爆)合格品⁠」と案内しています。

LED化の効果

水銀灯や蛍光灯の防爆器具をLEDにすると、電気がかなり減ります。

  • 岩崎電気の試算:安全増防爆形のHf蛍光灯12台をヴォーノ12台に替えると、消費電力が1092Wから449Wになり約58%減。年間の電気料金は135,408円から約55,651円(31円/kWh・年4000時間)
  • ホタルクスの案内:水銀灯の器具から替えると約86%以上減(水銀ランプ400形相当)
  • 光源の寿命:表の多くの製品で光束維持時間60,000時間。ただし器具そのものの交換時期は8〜10年です

施工の注意

  • ケーブルで配線するときは、メーカー指定の防爆形ケーブルグランドを使う
  • 位置ボックスや吊具は指定のものを使う(岩崎電気⁠のディオZ1は既設の位置ボックスに付けられない)
  • 電線管で配線するときはシーリングフィッチングを使う(パナソニックの注意書き)
  • 器具を替えるときも、場所の区分と防爆記号が合っているかを確かめ直す

値段

値段を出しているのは、表の11製品のうち5製品です。水銀灯400W相当の高天井用は、岩崎電気のディオZ1が256,040円、アイリスオーヤマが229,400円(税抜)。蛍光灯の代わりは、岩崎電気のヴォーノ(安全増防爆形)が127,300円、粉じん防爆形が195,300円、パナソニックの吊下型が212,000円(税抜)⁠で⁠す⁠。ほかの製品は、型式と台数を伝えて見積もりを取ります。

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