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GUIDE / BELT-CONVEYOR

ベルトコンベヤとは?小型・中重量・傾斜・モジュラー⁠・食品向けの違いと、重さ・幅・機長・速度から選ぶ方法

工場や倉庫で箱・部品・袋物・食品を運ぶベルトコンベヤ⁠の仕組み、小型の平ベルト・中重量の平ベルト・傾斜・樹脂モジュラー⁠・食品向けの5つの型の違い、運べる重さ・ベルト幅・機長・速度・電源と値段の見方、コンベヤー⁠の安全の決まり(労働安全衛生規則)を、法令とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月10日更新

この記事の答え

ベルトコンベヤは、両端のプーリに巻いた輪のベルトをモーターで回し、上に載せた物を運ぶ機械です。選ぶときは「何を運ぶか(重さ・大きさ・汚れ)」「水平か坂か」「洗うか⁠」⁠の3つで型を決め、そのあとベルト幅・機長・速度・電源をそろえます。巻き込まれるおそれがあれば非常停止装置を付け、使う日は作業の前に点検します。

ベルトコンベヤとは

ベルトの上に物を載せて、決まった道すじを運ぶ機械です。ローラのように物の底を選ばないので、小物・袋物・柔らかい物も載せられます。

比較ページには、工場や倉庫で1個ずつの物を運ぶ、型番のある標準のユニット品を型ごとに載せています。鉱山や砕石のばら物を長い距離運ぶもの、農業・建設現場の移動式ベルコン、現場ごとに設計する一品物は載せていません。

搬送コンベアの比較との違い

搬送コンベアの比較は、ベルト・ローラ・チェーン・フリーフロー⁠の4つの方式から代表を1〜2シリーズずつ並べ、「どの方式にするか⁠」⁠を決めるためのページです。このページは、ベルトに決めたあとで「どのベルトコンベヤ⁠にするか⁠」⁠を決めるためのページで、ベルトの型を5つに分け、15社18製品を運べる重さ・ベルト幅・機長・速度・電源で並べています。値段も、幅300mm・機長1m前後でそろえて探しました。

5つの型

型 中身 向いている物 このページの例
小型の平ベルト アルミなどの細いフレームに薄い樹脂のベルト 小箱・部品・成形品 オークラ輸送機 ベルコンミニⅢ DMH、マルヤス機械 MMX2、ミスミ GVFN、三機工業 エスコンミニ S
中・重量の平ベルト スチールや太いアルミのフレームに厚めのベルト 重い箱・袋物の長いライン 三鈴工機 FHT、マキテック JBS、三和コンベア CLHH
傾斜・桟付き 斜めに張ったベルト。桟や波形の仕切りで滑りを抑える 取り出し・上の階への上げ下げ マルヤス機械 MB2S、三和コンベア サンフレックス SFS、マキテック JBK
樹脂モジュラー・プラチェーン 樹脂の駒をつないで面で運ぶ 油の付く部品・小物の受け渡し 椿本チエイン WinCS mini、NKE CSJ30P
食品向けの衛生型 ステンレス⁠のフレームやベルト。外して洗える 総菜・米飯・食肉 サンエイ AJHY、ディムコ DFC2000、ヒューコン HLC50C

小型の平ベルトは、運べる重さが1台あたり数十kgまでの機種が多く、ハーモのMVA-30-1は水平で最大10kg/機長、オークラ輸送機⁠のベルコンミニⅢ DMHは最大50kg/台です。これより重い箱は、三鈴工機のFHT(⁠最大50kg/m)やマキテックのJBS(⁠最大70kg/m)のような中・重量の型にします。三和コンベア⁠のCLHHはアルミのフレームですが、目安170kg未満まで運べます。

坂で物を上げるなら傾斜の型です。マルヤス機械⁠のMB2Sは桟の付いたベルトで物のずれを抑え、三和コンベア⁠のサンフレックス SFSは横サンと波サンで40〜70度の急な角度まで上げます。

モジュラー⁠の型は、ゴムや樹脂のベルトのように伸びたり蛇行したりしません。椿本チエイン⁠のWinCS miniは、壊れた所だけチェーンを切り継いで替えられます。NKE⁠のCSJ30Pは端がナイフエッジで、小さな部品を次の装置へ渡せます。

食品のラインは、毎日ベルトを外して洗えるかを見ます。サンエイ⁠のAJHYはSUS304のフレームと防水のモータで、ベルトは食品搬送用のFDA規格に合ったものです。ディムコ⁠のDFC2000はベルトまでステンレスで、高温の水やアルカリの薬品で洗えます。

運べる重さの読み方

運べる重さは、メーカーによって書き方が違います。

  • 1台あたり:マルヤス機械⁠のMMX2は20kg、オークラ輸送機⁠のベルコンミニⅢ DMHは最大50kg
  • 1mあたり:三鈴工機のFHTは最大50kg、マキテックのJBSは最大70kg
  • 全機長あたり:サンエイ⁠のAJHYは10kg、ハーモのMVA-30-1は最大10kg
  • 速さで変わるもの:近藤製作所のBC-1Aは、速さを落とすほど重い物を載せられ、50Hzで7〜28kg

運ぶ物1個⁠の重さと、コンベヤの上に同時に何個載るかを数えて、メーカーに伝えます。物を止めて溜める使い方では、運べる重さが下がる機種があります。

幅・機長・速度・電源

標準品でも、型式で幅と機長を指定できます。オークラ輸送機⁠のベルコンミニⅢ DMHは実ベルト幅47〜597mm・機長55〜1,200cm、マルヤス機械⁠のMMX2はベルト幅50〜600mm・機長50〜800cm、マキテック⁠のJBSはベルト幅1000mm・機長23000mmまで組めます。

速度は、モーターと減速比、電源の周波数で決まります。ミスミのGVFNは50Hzで1.3〜47.1m/min、三機工業⁠のエスコンミニ Sは定速で2.3〜34.4m/min、ハーモのMVA-30-1は0.3〜3.7m/minです。工場が50Hzか60Hzかを伝えます。

電源は、小型なら単相100Vで動く機種が多く、オークラ輸送機⁠のベルコンミニⅢ DMH、ミスミのGVFN、近藤製作所のBC-1A⁠は単相100Vで使えます。マキテック⁠のJBSとJBK、椿本チエイン⁠のWinCS mini、サンエイ⁠のAJHYは200Vです。

値段の見方

値段を出しているのは、このページの18製品中5製品です。幅300mm・機長1m⁠でそろった値段が出ているのは、ミスミのGVFNの127,600円(⁠2021年⁠のカタログの定価)だけでした。

オークラ輸送機⁠のベルコンミニⅢ DMHは85,940円から、マルヤス機械⁠のMMX2は96,000円から、三機工業⁠のエスコンミニ Sは107,980円から(どれも税別・通販)です。これは幅と機長を決める前の最小構成の値段で、幅と機長で上がります。ヒューコン⁠のHLC50Cは、幅100mm・機長1,000mmで13万円からです。

条件をそろえて比べられる値段が3つに届かないので、このページでは「安め・高め⁠」⁠の判定をしていません。ほかの製品は、幅・機長・速度・電源・脚の高さを伝えて見積もりを取ります。

コンベヤー⁠の安全の決まり(労働安全衛生規則)

  • 逸走・逆走の防止:停電や電圧降下で荷が逸走・逆走するのを防ぐ装置を備えたものを使います(第151条の77⁠)⁠。傾斜の型は特に確かめます
  • 非常停止:体が巻き込まれるおそれがあるときは、すぐに運転を止められる非常停止装置を備えます(第151条の78)
  • 荷の落下:荷が落ちて危ない所には、覆いや囲いを付けます(第151条の79)
  • 乗らない:運転中のコンベヤー⁠に作業者を乗せません(第151条の81)
  • 点検:コンベヤー⁠を使う日は、作業を始める前に、原動機とプーリー、逸走等防止装置、非常停止装置、覆いや囲いを点検します(第151条の82)

条文はe-Gov法令検索 労働安全衛生規則⁠で読めます。

選ぶ前に確かめること

  1. 何を運ぶか:物の大きさ・1個⁠の重さ・油や水が付くか
  2. 水平か坂か:坂なら角度と、桟付きにするか
  3. 洗うか:食品なら、ベルトを外して洗えるか
  4. 同時に何個載るか、1台・1mあたりの重さ
  5. ベルト幅と機長、前後の設備の高さ
  6. 速度と、電源(単相100V・三相200V、50Hzか60Hzか)
  7. 脚・ガイド・スイッチ・非常停止を、どこまで一緒に頼むか
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