口コミを書く 製品を比べる種類から探す・無料
GUIDE / TAIKA-KINKO

耐火金庫とは?テンキー式・ダイヤル式・耐火防盗金庫・データ用の違いと選び方

事務所・店舗・工場で書類や現金を守る業務用の耐火金庫の4つの方式(テンキー式、ダイヤル式、耐火・防盗金庫、データ用⁠)⁠の向き不向き、JIS S 1037 の耐火の試験の読み方、TS-15とTL-30の違い、重さと置き場所、値段の比べ方を、各メーカーの公式資料と日本規格協会の資料をもとにまとめました。

2026年10月11日更新

この記事の答え

耐火金庫は、火事のときに庫内の温度を低く保ち、中の書類や現金を燃やさずに守る金庫です。選ぶときは「何を入れるか(紙か、データか、現金か)」「何時間の耐火が要るか」「誰がどう開けるか⁠」⁠の3つを先に決めます。紙の書類なら一般紙用の耐火金庫、テープやディスクならデータ用、現金も入れるならこじ開けに強い耐火・防盗金庫です。

耐火金庫とは

耐火金庫は、火事を想定した高い熱の中でも、庫内を決まった温度と湿度に保つ金庫です。日本ではJIS S 1037「耐火金庫⁠」⁠が試験のしかたを決めています。比較ページでは、事務所・店舗・工場で使う業務用の耐火金庫のうち、メーカーが自社の製品として公式サイト・公式カタログで今も案内しているものを並べています。

家庭用の手提げ金庫だけの製品、キャッシュボックス、耐火性能の無い防盗金庫・保管庫、中古品、代理店が売る他社製品はこのページに入れていません。

方式は4つに分かれます。

  • テンキー式:暗証番号で開けます。何人かで開け閉めする事務所に向きます(例:エーコー 701S-EV、オカムラ FK16BT-Y534、セントリー CMJBS-T750)
  • ダイヤル式:ダイヤルと鍵で開けます。開ける人が決まっている所に向きます(例:オカムラ FK19BD-Y534、ライオン事務器 LS-90S、日本アイ・エス・ケイ KC51-2D)
  • 耐火・防盗金庫:こじ開けや工具に強い型です。現金も入れる店舗や事務所に向きます(例:エーコー NCS-20、クマヒラ GSA-06、イトーキ GEH-6108G1-WE)
  • データ用:庫内を低い温度と湿度に保ちます。テープやディスクの保管に向きます(例:エーコー DX-103)

JIS S 1037 は、どんな規格か

JIS S 1037 は「耐火金庫⁠」⁠の日本産業規格です。日本規格協会の資料によると、火災を想定した高温の中で庫内を決まった温度と湿度に保つ耐火金庫について決めた規格で、1966年に制定されました。今の版は2013年の改正版で、2020年に追補1が出て、2024年10月に確認されています。原案は日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会(日セフ連⁠)⁠が作りました。

メーカーのカタログでは、試験の中身を次のように説明しています(⁠エーコー・クマヒラ・ダイヤセーフの公式資料による⁠)⁠。

  • 一般紙用の耐火:炉で決められた時間熱したとき、庫内の最高温度が177℃以下で、壁に貼った新聞紙が読めること。1時間・2時間・3時間はこの時間です
  • データ用の耐火:庫内の最高温度が52℃以下、湿度が80%以下
  • 急加熱・衝撃落下併用試験:最初から1,090℃に熱した炉に入れ、取り出して9.1mから落とし、再び熱します。建物が崩れて2・3階から金庫が落ちることを想定した試験です
  • 耐破壊性能(⁠TS-15):バールや金切りノコでの扉のこじ開けに15分耐えること。2006年からJISの試験項目に入りました

「JIS認証製品」は、JISの全部の項目を第三者の機関が審査した製品です。「非JIS認証製品」でも、標準加熱試験のような大事な試験に合格している製品があります。カタログの表示を見て、どの試験に合格しているかを確かめます。

紙の書類:テンキー式とダイヤル式

テンキー式

暗証番号で開けるので、鍵の受け渡しがいりません。何人かで開け閉めする事務所に向きます。

  • エーコーの701S-EVは幅450mmのスリム型で79L、一般紙用1時間耐火で284,000円(税別)
  • イトーキのリリーフセーフ2 GE-0SDE2-WEは幅457mm・51.5Lの小型で、249,900円(税抜)
  • オカムラのFK16BT-Y534は2時間耐火・98Lで、操作の履歴を最大5,000件残せます
  • セントリーのCMJBS-T750は1時間耐火・74Lで、単3乾電池4本で動きます

電池で動くので、電池の交換を決まった時期にします。

ダイヤル式

電池を使わないので、電池切れで開かなくなることがありません。

  • オカムラのFK19BD-Y534は2時間耐火・98Lで334,900円(税抜⁠)⁠、質量は155kg
  • ライオン事務器のLS-90Sは2時間耐火・90Lで379,300円(税抜)
  • 日本アイ・エス・ケイのKC51-2Dは2時間耐火・98Lで、オプションでアラームを付けられます
  • ダイヤセーフのDTS90は105Lで、定価260,500円(税別)

現金も入れる:耐火・防盗金庫

耐火金庫は火に強い作りですが、それだけでは工具での破壊に強いとは限りません。現金や小切手を入れるなら、防盗の試験に合格した型を選びます。

  • TS-15(扉のこじ開けに15分):エーコーのNCS-20(⁠127L・510,000円税別)、イトーキのハイガード2 GEH-6108G1-WE(⁠90L・647,000円税抜)、ライオン事務器のFXJ-20STR(⁠127L・889,600円税抜)、クマヒラのFAC-06、日本アイ・エス・ケイのBSX50-3DKS(一般紙用3時間耐火)
  • TL-30(ハンマーやドリルでの破壊に30分):クマヒラのガードセイフGSA-06

持ち去りまで防ぐなら、床に固定します。エーコーのNCS-20は後加工なしで床に固定できる作りで、イトーキのハイガード2は別工事の床固定を合わせます。

テープやディスク:データ用耐火金庫

紙用の耐火金庫は、庫内を177℃以下に保つ作りです。磁気で記録したデータは、52℃〜65℃でも蒸気にさらされると消えることがあります。バックアップのテープやディスクは、庫内52℃以下・湿度80%以下に保つデータ用に入れます。

  • エーコーのデータセーフDX-103は、データ用の1時間耐火で27.6L、577,500円(税別⁠)⁠。受注生産です

選ぶときに見るところ

  1. 入れる物:紙ならふつうの耐火金庫、データならデータ用、現金も入れるなら耐火・防盗金庫
  2. 耐火の時間:一般紙用の1時間・2時間・3時間。このページでは2時間の製品がいちばん多くあります
  3. 開け方:開ける人が多いならテンキー式、電池を気にしたくないならダイヤル式。開けた記録を残すなら履歴の残る型
  4. 重さと置き場所:このページの製品は110kgから約335kgまであります。2階以上に置くなら、床の強さと搬入の道を先に確かめます
  5. 値段:耐火の時間と容量(L⁠)⁠をそろえて比べます。運賃・据付費が別になっている製品もあります

耐火金庫は何年使えるか

クマヒラとダイヤセーフは、耐火金庫の耐火の性能が保てるのは製造後20年としています。中の耐火材に含まれる水分が、長い年月で抜けていくためです。20年を過ぎた金庫は、入れ替えを考えます。

出典

比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉